200/ master- 記憶が不可解。
記憶の古くから行くと、そこは屋根裏を改造したような二階の部屋で、階段を上がるとその部屋しかない作り。
- 200/ master
- 窓際に近い所にでっかいドラフター(製図台)があり、いつもそれに向かって作業をしている男性がいる。
私は、近くの床に置かれた赤ん坊を寝かせておく揺れる箱みたいな物に入れられて、そこからその様子を眺め見上げている。
その部屋は明るく、作業をする音やその男性の存在がとても安心で、私は眠ったり起きたりしている。
その記憶は『自分は幼稚園児である』と理解している頃までちゃんと繋がっていて、私はその部屋でその男性が作業をしているのを近くで感じながら眠るのが、とても幸せで安心で、好きだった。
その男性が部屋にいない時、触ると危ないと言われているのに、ドラフターをコッソリ動かしてみたりした。その重さも感覚も罪悪感さえも、はっきり覚えている。
何かの図面が貼りついてたりする事もあったな。
その頃には家全体の間取りや外観なども知っていたし、幼稚園通ってた気がするし、その男性と会話したりもしていたが、声や内容はなぜかいっさい覚えていない。
その男性の妻らしき女性もいたが、職業が看護婦さんと言う事を私は知っていて、でも家の中での事は私の記憶には薄い。
とにかく、そのドラフターのある部屋と、その部屋で仕事をする男性の近くにいる事が好きだった事が、とても印象深く記憶に残っている。
しかし、彼の妻が、女の子を産む為に家からいなくなった(里帰り?)辺りでその記憶は途切れ、そこからいきなり私の記憶は今の家族との暮らしになっている。
気がついたら今の父、母、弟がいて、顔も職業も全く違うのだけど、家族が変わったと混乱した憶えもない。気がついたら普通に今の家族と生活してた。
生まれてからどこかに預けた事もないらしいし、赤ん坊の頃からの写真などもちゃんと残っている。
いつ、どこの記憶なのか、さっぱりわからない。
記憶の改竄にしては大改竄過ぎやしないかと思うし、もしかして、これは前世の記憶と言う物かと思ってる。
- 200/コメント
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不思議な話だなあ。
どういう記憶であれ、その「記憶」があなたの人格を形成している一部なのは確かなこと。 -
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ライター及び編集:saki
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