岡田更生館事件

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイは毎日新聞の社会部で記者として働いているやきうや」

彡(-)(-)「第二次世界大戦が終わって今年でもう5年になるからか、浮浪者もGHQに設置された更生館に収容されたからか治安は多少マシになってきたな・・・」


彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・？なんや副部長、慌てた様子で・・・ん？『どえらい事件』やから岡山支部に行け？」

～一か月前：岡山駅～

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「さ、寒い・・・仕事を探して岡山まで来たのに・・・」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「あ、丁度いい所にベンチが。一月だけど一晩くらいなら凍死とかしないよね・・・？」


？？？「おーい・・・おーい・・・」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「・・・・・？」

(´・ω・`)「あ、起きた。いやこんな所で寝てると危ないよ」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「えっと・・・私、放浪詩人をしてて、でも仕事が無くて・・・」

(´・ω・`)「で、こんな所で野宿してたんだね」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「・・・はい」

(´・ω・`)「なら、僕の働いてる岡田更生館に来るといいよ」

(´・ω・`)「そこでは君のような仕事が無くて困っている人とかを支援してるんだ」

期待

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「そうなんですか・・・」

(´・ω・`)「そう、しっかり食事も出されるし、館内の授産場で作業すれば賃金も出されるから貯金もできる！」

(´・ω・`)「ああ・・・ここまで言って、僕の自己紹介がまだだったね」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「あ、名刺・・・岡山県主査・・・分かりました行きます！」

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ（大きい施設だなぁ・・・他にも4人が新しく入ってくのを見たし、安心して入れそう・・・）

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ「・・・・・え？」


～館長室～

(´・ω・`)「あー、館長？新しく5人入館しました。これで昨日死んだ分と先ほど脱走未遂の見せしめで殺した分の補充が出来ると思います」

～一か月後～

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ（ここに来て一か月経ったけど、聞いてた話と違う・・・！狭い部屋に押し込められて、ご飯も碌に出ないし不味いし・・・それで働かないと棒を持った大男にぶたれる・・・）

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ（見た感じ殆どが感染症にかかってるし・・・作業を止めたら容赦ない暴力が待っている。・・・このままだと死んじゃう！）

/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ（脱走を試した人は皆捕まって、見せしめで一晩中リンチに遭って最悪死んでしまう。・・・でも今日は県庁の視察の日だから警備が手薄なはず・・・！今日やるしかない！）



/|i､ﾟヮﾟﾊﾚ（はぁ・・・はぁ・・・施設からは出られたけど、何処に・・・？あそこは確か県営だったし、警察は駄目・・・なら新聞社なら・・・！）

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・てな話らしいんやけどどう思う？」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪しじんだしつくりばなしだとおもう≫

彡(ﾟ)(ﾟ)「よな、話によると一か月の間に5，60人は死んだって言ってんねん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「まぁ火のない所に煙は立たぬって言うし、副部長からの命令やし、わざわざ大阪から岡山まで来たんやし一応調べようって話や」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ここの支局長は協力的やったし、まずは県庁内での更生館の評判からやな」

ああ…これか…
いうて詳しくはわからんから期待

～数時間後～

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・何も変わった事無かった。どいつもこいつも『あそこは素晴らしい施設』の一点張りや」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪これよんで≫

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・？いつの新聞やこれ『岡田更生館：脱走者が大牟田署に訴え、調査の結果主張は否定された』・・・これは」

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・よし、これは現地に行かな分らんな。お前はカメラマンらしく証拠を撮ってくれ、ほな直ぐ行くで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「取り敢えず車で下見やな。・・・・・・それにしても立派な建物やな～、本当にこんな所で暴行殺人なんて起こったんやろか」

見張り「「「・・・・・」」」ｼﾞﾛｯ

彡(ﾟ)(ﾟ)（・・・！いや、おかしいな。いくら浮浪者の施設とは言え、見張り多すぎやろ、刑務所かここは。しかも全員そろいもそろって恵体や。特にあのデカい棒で突かれたら間違いなく肋骨が折れるな）

(●ﾟ◇ﾟ●)≪どうしたの≫

彡(ﾟ)(ﾟ)「あの見張りの目つきの悪さ・・・臭いな」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪またもらしたの？≫

彡(ﾟ)(ﾟ)「ちゃうわ！しょうもない事してんと早く準備しろ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「取り敢えず別行動や、ワイは周辺の聞き込みをお前はどっかから証拠になる写真を撮ってくれ」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪わかった≫



～深夜～

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・それにしても、正門の警備は夜までずっと寝ずに見張りしとる。怪しすぎる・・・これは絶対裏があるで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「一番近くのこの家から順番に聞いてこうか・・・」

更生館だっけ

～毎日新聞岡山支部～

彡(●)(●) 「クソッ！一晩中回ってどの家も『怖い所じゃないから早くいけ』ばっかりや！そのくせ玄関にも上げずに直ぐ扉を閉めやがって。絶対訳アリに決まっとる・・・！」

(☆…●)「まぁ、落ち着いて。焦っても仕方ない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「支局長・・・」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪このしゃしんをみて≫

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・ん？昨晩撮った写真か？」

(☆…●)「これは・・・」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんやこれ・・・これが人間なんか・・・？」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪きのうといれのそばでみはってとった≫

(☆…●)「骨と皮だけ・・・まるで幽鬼みたいだな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・この写真は本部に送ろう、それでこれから本格的に調査やな」

彡(-)(-)（本部からの助っ人は呼んだ。これはおそらく最終的には中に入らんと分からん案件や・・・腹くくらんと）

(*^◯^*)「どうしたんだ？やきう」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ああ、大阪からわざわざ悪いなポジ」

(*^◯^*)「いいんだ！ぼくもジャーナリストだからそういう案件は気になるんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「やることはこの前一緒や、聞き込みと写真の撮影や」

(●ﾟ◇ﾟ●)≪まかせて≫

(*^◯^*)「分かったんだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「よし、一件一件回っていくからな」

～一週間後～

彡(●)(●)「アカン・・・一週間調査してどの家も情報どころか会話すらせずに閉め出される・・・」

(*^◯^*)「だ、大丈夫・・・まだ行ってない所もあるんだ・・・」


彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・せやな。諦めたら終わりや、次はこの山の中の家行くで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あ、この家の人ですか？ワイら最近日本に帰って来たんですけど？行く当てが無くて、ここの近くにある岡田更生館って所に行きたいんですけど・・・」

(o'ω'n)「・・・本当に行きたいのかおん？」

(*^◯^*)「え？」

(o'ω'n)「取り敢えず上がって欲しいおん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「もぐもぐ・・・あの、お茶どころかおにぎりまで」

(o'ω'n)「いいおん、それくらい」

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・それで岡田更生館はどこに」

(o'ω'n)「駄目だおん！絶対に行っちゃ」

(*^◯^*)「どうしてなんだ？」

(o'ω'n)「・・・あそこに行ったら二人とも殺されるおん」

(o'ω'n)「おんちゃんは仕事であの施設に毎朝行ってるけど、一週間に5，6人はあそこで死んでるおん。それでその死体はこの山の裏で捨てられてるおん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「何やそれ・・・助かったわありがとう」

(*^◯^*)「・・・丁寧にありがとうございますなんだ！」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ


彡(ﾟ)(ﾟ)「ポジ、山行くで」

(*^◯^*)「勿論なんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・あの家の人曰くここら辺のはずや」

(*^◯^*)「？・・・この白いのはなんなんだ？」

彡;(ﾟ)(ﾟ)「お、おいそれ・・・もしかして人骨なんやないか？」

(ﾟ'◯ﾟﾞ*')「・・・え？よく見ればこの辺、人骨ばっかりなんだ！」

彡;(ﾟ)(ﾟ)「間違いない！ここや！ここで死んだ人は埋葬されてたんや！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「よし、死体置き場の場所も分かったしもう一軒行くか！」

J( 'ｰ`)し「・・・」

(*^◯^*)「・・・」

J( 'ｰ`)し「・・・」

彡(^)(^)「・・・」

J( 'ｰ`)し「ご、強盗！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

ヒェッ…！

(ﾟ'◯ﾟﾞ*')「ちちちち、違うんだ！ぼく達は！」ｼｭﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

J( 'ｰ`)し「来ないで！助けて！強盗よ！！！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

彡;(ﾟ)(ﾟ)「おい！何やってるんや、追いかけたら余計怪しいやろ！！」

警告を伝える鐘「ｺﾞｰﾝwｺﾞｰﾝw」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「アカン・・・はよ逃げるで！」

(*；◯；*)「し、死ぬかと思ったんだ・・・」

彡()()「ぜぇ・・・ぜぇ・・・兎に角こんだけ騒ぎになったらもう、周辺の調査はできひんな・・・もう潜入するしかないな」

～毎日新聞岡山支部～

(´ω`)「ﾀﾞﾒﾀﾞﾖ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ファッ！？なんでや！」

(´ω`)「ｼﾞｮｳｿｳﾌﾞﾊｷﾐﾀﾁﾉﾐｦｼﾝﾊﾟｲｼﾃﾙﾝﾀﾞ」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「やけど、外部からの調査だけやと決定力が無いんや！相手は県営やし、詰めが甘いと後々問題になるかもしれん」

(´ω`)「ﾅﾗ...ｷﾐｶﾞﾑﾀﾞﾝﾃﾞﾔｯﾀﾗﾄﾞｳｶﾅ」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「・・・え？」

(´ω`)「ｾｷﾆﾝﾊｾﾞﾝﾌﾞﾎﾞｸｶﾞﾄﾙ」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「・・・・・・・・・」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ほな、明日の朝に潜入するわ。準備頼むで」

(☆…●)「聞いたぞ、明日やるのか！盛り上げていこう」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんや！聞いてたんか！？ってどこから出して来たんやその一升瓶！」

(☆…●)「細かい事は良いだろ。それに作戦は一週間練ってきたんだ、後はやるだけだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)（せや、後はやるだけや。あの施設の裏を丸裸にしてやるからな）

(☆…●)「そうだ。やきう、警察も協力してくれるそうだ。勿論、信頼できるごく少数だけらしいけどな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「人数は置いといて警察も動いてくれると心強いわ」

（　･`ω･´)「・・・」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

（　･`ω･´)「・・・なんだやきう。面白そうな話をしているな」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「な、なんや、急に現れて！謝れ！」

（　･`ω･´)「ごメンチ」

原カスが悪役いいゾ～

（　･`ω･´)「それにしても何だこの空気は。事件でも起こったのか？」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「・・・え？いや、そんなことは・・・」

彡(ﾟ)(ﾟ)（兎に角出来るだけ関係ない奴にはバレんようにせんと・・・ん？あいつが持ってるこうもり傘、使えるかもしれんな）

彡(ﾟ)(ﾟ)「えーと、少し前にな大阪の本部に放浪詩人が・・・

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・・・でそういう訳や」

（　･`ω･´)「それはえらいことだな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「やろ？で、お前に手伝って欲しい事があるんや」

（　･`ω･´)「なんだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「明日、ワイとポジが更生館に潜入する。それからお前は模範施設の取材という形で更生館に入れ。それから新入りのワイらの事を聞き出すんや」

彡(ﾟ)(ﾟ)「それでもしこの館がクロやったら額に、シロやったら顎をさするから、わかったらその傘を二回床に叩け、それから更生館から出たらすぐに結果を支局に伝えてくれ」

(´ω`)「ﾔｷｳ...ｺｯﾁﾉｼﾞｭﾝﾋﾞﾊﾃﾞｷﾀﾖ」

彡(ﾟ)(ﾟ)（ここまで来たらやるしかない・・・！）

(*^◯^*)「頑張るんだ！ぼく達で秘密を暴くんだ！」

～更生館に向かう車内～

彡()()（仮眠する予定やったけど全然寝れへん・・・ここに来て少し怖くなってきてしもた・・・よく考えれば、一歩間違えたら殺されるかもしれんのや・・・それに引き換えこいつは・・・！）

(*^◯^*)「ぐおー・・・横浜優勝なんだ！・・・むにゃむにゃ」

～朝～

彡(ﾟ)(ﾟ)「いよいよか・・・警察の人もありがとうございます
」

警官「いいんだ。君達の命がけの熱意に負けたんだ、ただ友人は危険な賭けを手助けした僕のことを恨むだろうな・・・」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「す、すみません・・・」

警官「気にしなくていい、君達は二つの命と新聞社の看板をかけてしているんだ。僕のちっぽけな看板なんてどうでもいい、しっかりやれよ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)(*^◯^*)「はい！」

彡(ﾟ)(ﾟ)（ワイは北朝鮮からの復刻兵、それでポジは満州からの復刻兵の設定で、これから刑事に取り調べを受けて潜入するんや、忘れんようにせな・・・）


刑事「お前らがそうか。ｯﾁ、なんだその生意気な目は殴ってやろうか？」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「アカンこんな所で手間取ったら計画が崩れる！」（違います！そんなつもりじゃなかったんです！）

(ﾟ'◯ﾟﾞ*')「やきう！言ってる事と考えてることが逆なんだ！」

刑事「何分かんない事言ってるんだ！！」

(ﾟ'◯ﾟﾞ*')「と、とにかく違うんだ！ぼく達は帰還したばかりでまだ混乱してて・・・」

刑事「よし！岡田送りだ。しっかり働いてこい！」


彡()()「な、なんとかなったな・・・」

(*；◯；*)「ジャブが重すぎるんだ・・・」

～更生館前～

職員「お前らが新しく入館する予定の新顔だな？取り敢えずこっちの事務室に来い、取り調べをしてやる」

彡()()（ま、まだあるんか・・・）

～岡田更生館・第一作業所～

彡(ﾟ)(ﾟ)「取り調べされたんわ意外やったけど、まだ運が良かったかもな」

(*^◯^*)「そうなんだ！ここが第一作業所で、恐らくあの窓から見える土壁のボロ屋が第二、第三作業所なんだ！」

彡()()「それでも衛生環境はここも最悪やけどな・・・」

班長「おい！なにぶつぶつ言ってる！次無駄口叩いたらぶん殴るぞ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)（あの傷。班長も恐らく元浮浪者や）

彡(ﾟ)(ﾟ)（浮浪者の中で館長の目に入った職員候補なんや、やから必死で昇給する為にワイらを働かさせる・・・クソみたいな制度やでホンマに）

～昼～

班長「飯だ。ありがたく全部食べろよ」

彡()()（うっ・・・くっさ！なんやこの黒い汁・・・米粒に大根、後は泥か？）

彡()()「ズズッ・・・うっ」

(●▲●)「飲みづらいか？」

彡()()（隣の・・・）「いや大丈夫や・・・」

(●▲●)「嘘をつくな、俺に飲ませてくれ・・・ズズズッ」

彡()()（た、助かった・・・）

職員「視察だ！食器をしまえ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)（・・・！真弓が来たんや！）


（　･`ω･´)「新入りの男はどれだ」

職員「これです。こいつは北朝鮮からの引揚者です」

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・・」ｻｯ（額をさする）

（　･`ω･´)「・・・・・」ｺﾝｺﾝｯ

（　･`ω･´)「では、またいい記事を期待しておいてください」ｻﾞｯｻﾞｯｻﾞｯ


（　･`ω･´)「支局聞こえるか？クロだ、予定通り準備を始めてくれ」

～夜～

彡(ﾟ)(ﾟ)（8時消灯か・・・それにしてもどいつもこいつも体を掻き毟って・・・）

(●▲●)「直ぐお前も痒くなるぞ。それでも逃げたら駄目だぞ」ﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・なんでや」

(●▲●)「殺される。実際に俺も殺されかけた」

(●▲●)「俺はネガシマっていう名前だ。俺はシベリアから帰還後に『3，4日程働いて金を稼いだらいい』って言葉に誘われてここに来てしまったんだ」

(●▲●)「それで俺は耐えかねて去年7人の仲間と脱走を図ったんだ。だけど二日目に待ち伏せに遭って捕まってしまったんだ。そこからは集団であの棒きれで殴られて生死の境をさまよったんだ。なんとかこうして生きてるが、脱走しようという気力はもうない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ここは刑務所じゃないやろ？更生施設のはずや」

(●▲●)「二人は運が良い、基本は皆、第二・第三からここに来るんだ。あっちでは寝るときにノミ対策か何かで冬にも関わらず全裸で寝させられるんだ」

彡(ﾟ)(ﾟ)（ネガシマは他にも月に20人死んだとか言ってたが、少し気になってきたな・・・ちょっと見て来るか）


彡()()（なんやこれ・・・こんな狭いところに200人は詰め込まれとるぞ・・・確かこの先の階段を降りると・・・・）

彡()()（うっ！死体や、いやギリギリ生きとるか・・・でもこれはもう助からんな）

職員「おい！誰だ！！何をしている！」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「と、トイレに・・・」

職員「嘘をつくな！逃げる気だな、やってみろ！この棒であばらを折ってやるからな、それに罰として朝一でお前を坊主にしてやる」

彡()()「痛たた・・・酷い目に遭ったわ」

(●▲●)「本当に逃げたと思ってヒヤヒヤしたぞ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ちょっと気になって探検したのがアカンかったな」

(●▲●)「・・・見たのか？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「見たで、酷かったわ」

～朝～

彡(ﾟ)(ﾟ)（朝になったな・・・確か正午に救出される手筈のやけど）

彡(ﾟ)(ﾟ)（正午まで待ってたら坊主になってまうし・・・）

彡(ﾟ)(ﾟ)（それに脱出しようとしたらどうなるんやろか・・・？）

彡(^)(^)（せや、脱出したろ！）

彡(ﾟ)(ﾟ)「おいポジ！逃げるぞ」

(*^◯^*)「焦り過ぎなんだ！特ダネだからもっとこってりやった方がいいんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「こんな所にいたら病気になってまう！それにワイが坊主にされるんや！ついてこい！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

(ﾟ'◯ﾟﾞ*')「ま、待って欲しいんだ！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

職員「脱走者二名！直ちに捕獲せよ！」ﾄﾞｶﾄﾞｶ


彡()()(*◯*）「」

彡()()（・・・こいつは）

(´・ω・`)「脱走なんて新入りのくせに生意気だね。それにもう少し頭使おうよ、いくら何でも早すぎでしょ馬鹿なの？」

(´・ω・`)「まぁ、馬鹿にはしっかりと教育しないとね」ﾎﾟｷﾎﾟｷ

彡()()（ここで怯んだら終わりや！）

彡(●)(●)「ワイらは毎日新聞大阪本部の記者やぞ！」

(´・ω・`)「・・・プッ。前にも同じ手口で逃げようとした脱走犯が居たよ。ワンパターンだよね」

(´・ω・`)「おい、こいつらをいたぶって二度と脱走出来ない体にしてやれ」

職員達「「「わかりました」」」

彡()()「ぐっ・・・離せ！」（このままやとマズい・・・）

彡(●)(●)「うおおおおおっ！！！」

職員「！？」

彡(ﾟ)(ﾟ)（よし！怯んだ、今のうちに受話器のところまで・・・！）ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

彡(ﾟ)(ﾟ)「昨日の記者はワイの仲間や！もう連絡は行ってるからな！」ｶﾞﾁｬ

（　･`ω･´)「もしもし！誰だお前？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「真弓、お前か！取り敢えず謝れ！」

（　･`ω･´)「すマートン・・・って、まさかやきうか？」

彡；(ﾟ)(ﾟ)「早く来てくれ！緊急事態や、殺される！」

～五分後～

ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ（バイクがやってくる音）

(●ﾟ◇ﾟ●)≪ふたりともしんでないか？≫ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ

彡(ﾟ)(ﾟ)「間に合ったんか・・・良かった・・・・」

彡(ﾟ)(ﾟ)（それから直ぐに福支部長に原稿を書かされたりと、大働きしたわけやが・・・明日の朝刊が楽しみやなぁ・・・）

～翌朝～

(*^◯^*)「お、朝刊が届いたんだ！見てみるんだ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)（『収容者に相次ぐ死』か・・・・・・・・）

彡；(ﾟ)(ﾟ)（・・・・・・・・・・・・・・・・）

彡()()（・・・・・・・・・・・）

彡()()（ワイらの潜入の事が一切書かれてへん・・・）

彡(●)(●)「おい！どういう事や部長！ふざけとんのか！！！」

部長「まあまあ、作戦があるんや、落ち着け。まずは県と国警、それから朝日新聞とかの反応をみようや。それでお前の登場は明日の朝刊や」

部長「ほら見てみ、岡山県知事がカンカンになって会見開くんやと。さっさとお前も会場に行くんやな」

彡(ﾟ)(ﾟ)（・・・なんか良いように使われた気もするけど、まぁええか）

県知事「毎日の新聞は非常に遺憾である。天下の大新聞が脱走者の一方的な意見のみを信じただけの信憑性の無い記事を書くなんて理解に苦しむ」

県知事「県立の施設においてあり得ない事だ。新聞を売るために捏造記事を作成したのではないのか」

彡(ﾟ)(ﾟ)（一方的に言いやがって・・・明日にはすべてを明らかにしてやるからな・・・！）

～毎日新聞大阪本部～

(´ω`)「ﾔｷｳ...ｽｺﾞｲﾔﾙｷﾀﾞﾈ...」

彡(ﾟ)(ﾟ)「当たり前や！夕刊であのクソ知事の会見を大々的に報道して、朝刊でさらしてやらんとアカンからな・・・！」

～翌朝～

彡(ﾟ)(ﾟ)（これや・・・！『本誌記者二名、館内に潜入』・・・お、この写真は突入したときの写真やな・・・ポジもどさくさに紛れて帳簿奪ってたんやな・・・これは言い訳の余地が無い証拠や）

部長「どうや、やきう。これで満足か？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ニヤニヤしてて気持ち悪いなぁ」（流石、部長。作戦成功やな！）

部長「ん？まぁええわ、お前この記事が出てからの他の記事も見てみろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)（『朝日新聞：岡山県警、逃走者の訴えで警部補派遣、不正事実発見できず』・・・・・なるほどな、面白くなってきたやんけ）

～一週間後～

彡()()（・・・うーん、朝日も腐っても全国紙か・・・あの日以降、一切更生館関連の記事を出さんくなってもた・・・あのまま逃げきるつもりやな・・・）

彡(ﾟ)(ﾟ)「それよりも、問題なのは・・・」

館長『毎日新聞の記事は全くの出鱈目です。悪意のある報道です』

彡(ﾟ)(ﾟ)「こいつらやな・・・」

(*^◯^*)「・・・どうするんだ？やきう、もう一週間も経ってるのに全然話が進まないんだ！」
」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どうするもこうするも、こう泥仕合になってしもたらどうすることも・・・」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｯ


彡(ﾟ)(ﾟ)「ん？電話や・・・もしもし・・・え？ホンマに？」

(*^◯^*)「やきう、どうしたんだ？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「警察側が正式に更生館の悪事を認めたらしい」

彡(ﾟ)(ﾟ)（それからはあっという間やった）

彡(ﾟ)(ﾟ)（まず、警察が認めたという事で国警が本格的に調査を始めたんや）

彡(ﾟ)(ﾟ)（それから直ぐに全員逮捕に踏み切ろうとして、トラック30台で押しかけ始めたらしい）


彡(ﾟ)(ﾟ)「それで今、ワイはそれを取材しに行くんやけど・・・話曰く、国会の厚生委員会も調査してくるらしいし・・・ホンマ大事になったな・・・」

館長「親が子を叱るのは日本の文化でしょう？」

彡(ﾟ)(ﾟ)（よく言うわ・・・それにこの準備された会場・・・正座してる収容者・・・演説して無実で逃げる気やなこいつ・・・）

館長「確かに私は君達を叩いたこともある。しかし、新聞に書かれたような悪事を働いたでしょうか？」

館長「もし、私が悪事を働いたと思うのならば、県や国のお役人の前で手を挙げてください！」ｼｰﾝ


彡()()（クソ、誰も手挙げへん・・・当たり前や、こんな仕打ちを長い間受けてて挙げられる奴なんておらへん・・・汚いやり方や！ワイはどうすればええんや・・・・・ん？こいつは）

これが史実とかいう事実

彡(ﾟ)(ﾟ)「・・・お前ら！ワイの顔覚えてるか！」

彡；(ﾟ)(ﾟ)（全員一斉にワイの方向いて来るやんけ、当たり前やけど）

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイがあの記事を書いた新聞記者や！お前らを助ける為に命がけで潜入したんや！これが最後のチャンスやぞ！怖がるな、虐待された奴は素直に手挙げろ！おい、ネガシマ！ワイや！手挙げろ！！！」

(●▲●)「・・・・！！その話は全部本当だ！」ﾊﾞｯ

浮浪者達「「・・・俺も虐待された！」」ﾊﾞｯﾊﾞｯﾊﾞｯ

彡(ﾟ)(ﾟ)（次々と手が挙がっていく・・・何とか成功したみたいやな・・・）

潜入とか命懸けやなほんと

小西記者は潜入取材後、壮絶な疥癬にかかった。毎日新聞社はこれを業務上公傷と見なし、手当を存分に出して山中温泉に行かせた。
しかし小西は翌年、金閣寺放火事件の犯人に懺悔録を書かせようと毎日天丼を一週間差し入れ続けたが、
その請求書をデスクに出して「国賊」と罵られ、大喧嘩の末に社会部からラジオ原稿の書き換え係に左遷された。

>>74
まぁ時代的にね.......

勉強になるなぁ
いまだに似たようなとこ全国にあるやろ

はえ～勉強になったわ

ここまで観てくれてありがとうやで
最後の方はワイのレスが闇に吸い込まれて書き込めんくなってもたけど一応9割型いけたから良かったわ
でも事件のあった倉敷の歴史からは抹消されてるのが闇深
一部は都合上、元の人物を変えてたり別の人になってるんやけど許してや
この記事は個人的にwikipedia三大文学って呼ばれてる記事レベルに読みごたえがあって好きなんや　
他にもwikipediaには面白い記事もあるから読んでみるとええで
ほな・・・

これ実話？

>>82
大体な

Wikipediaで見ると面白いやつやったっけ

氷山の一角なんやろなこういうのって