bandicam 2019-01-21 17-02-31-690
1: 200/20:01:23.66 ID:3Mqt/BFI0

立ったらカキコする

今日のオススメ

昨日までストーカーされてました

カレーに入っててムカついた具

水の飲み過ぎは中毒になるからやめておけ

【2ちゃん伝説スレ】友人が街コンで会った女が少し変なんだ
3: 200/20:02:12.84 ID:3Mqt/BFI0
立ったから語ってみよう
4: 200/20:10:21.21 ID:Begvg1Hnr
id変わったけど1な

とある政令指定都市に生まれ育った1。
家庭は決して豊かではなく、ハッキリ言ってビンボーだった
5: 200/20:12:23.55 ID:Begvg1Hnr
貧しい家庭ながらも高校まで出させて貰った事には両親には感謝している
6: 200/20:15:11.74 ID:Begvg1Hnr
高校卒業までは普通の生活を送っていた1。だが1には野望があった
7: 200/20:20:19.08 ID:Begvg1Hnr
何となく『会社員』にはなりたくなかった1。卒業後はバイトして金貯めて、プーケットあたりで金が無くなるまでボンヤリと過ごす…などと考えていた
8: 200/20:23:35.92 ID:Begvg1Hnr
だが世の中はそんなに甘くない。1がフリーター志望だと聞きつけた近所のオッサンが、1に声を掛けてきたのだ
9: 200/20:27:14.48 ID:Begvg1Hnr
「オマエどうせヒマやろ、ワシの所で働けや」

高校の卒業式を終えて3日、そろそろバイトでも探すか…などと考えていた1には渡りに船だった
11: 200/20:30:41.76 ID:Begvg1Hnr
「わかった、エエよ」ほぼ即答した。
「ほな明日六時半集合な」言い残してオッサンは去って行った
12: 200/20:33:52.30 ID:Begvg1Hnr
聞けば現場仕事らしいが、当然こちとらは未経験であり、更に当時の1はヒョロガリ小僧。
13: 200/20:36:15.35 ID:Begvg1Hnr
しかし天性のポジティブさを発揮した1。『何とかなるやろ』などと考えながら明日の為にさっさと寝た
14: 200/20:41:48.76 ID:Begvg1Hnr
翌日、記念すべき現場デビューを果たした1。しかし仕事の内容など解る訳も無く、まるで案山子の如くポヤーンと立っていると、ジジィに声を掛けられた
15: 200/20:44:30.69 ID:Begvg1Hnr
「兄ちゃん、新入りか?」人の良さそうな微笑を浮かべながらジジィは言った
16: 200/20:48:54.00 ID:Begvg1Hnr
「宜しくお願いします」今現在の1を知る人達からは信じられない返事をする1。
「ほな行こか」ジジィは1を導く様に歩き出した
17: 200/20:54:03.92 ID:Begvg1Hnr
ジジィは1に仕事で使う道具や材料の呼称を1に教えてくれた。
「これはこうして使うんやでぇ」みたいな感じで現場内を一回りした
18: 200/21:01:23.28 ID:Begvg1Hnr
そんな感じで初日が終わり、帰りの車の中で近所のオッサンが話し掛けてきた。「1、この仕事どないや」
どないやなんて言われても、こちとらは未経験でありチェリーちゃん。
しかし、原寸大のプラモデルを造っている様な感覚はあった
19: 200/21:04:36.67 ID:6Sr3l0DIa
最近ID変わるやつ多いな
21: 200/21:11:35.41 ID:Begvg1Hnr
>>19
wifi切れたからかな?

そして1ヶ月、給料日である。

当時は所謂バブル期であり、その恩恵を1も受ける事となった。
30万円近くの給料を受け取った1が狂わない訳が無い。
翌日、当たり前の様に仕事を休んだ
20: 200/21:06:06.44 ID:Begvg1Hnr
体力的にはかなりキツかったが、日々を楽しく過ごせたのは、ジジィどもとのトークであり、初心者を気遣う心配りを感じられたからだろう
23: 200/21:18:41.26 ID:Begvg1Hnr
そんな感じで1年、2年…と職人としてのキャリアを積んでいく1。そして3年目、事件が起こる。
1が働き出して半年後、近所のオッサンの息子が同じ職場で働き出した。そしてその3年目、1の給料よりオッサンの息子の給料のほうが多いという事実が発覚したのだ
24: 200/21:30:32.01 ID:Begvg1Hnr
近所のオッサンに詰め寄る1。
「どないなっとんねんワレ」
「オレのほうが仕事出来るし、オレのほうが仕事早いやないか」

狼狽えるオッサン。
「アイツは結婚したから家族手当云々…」

言い返す1。
「職人の値打ちは給料で決まるんとちゃうんかい?」
「オレの仕事がアイツより安いって事か?」
25: 200/21:35:51.50 ID:Begvg1Hnr
更にオッサンに詰め寄る1。
「気分悪い。オレが大事かアイツが大事かハッキリせえ」

オッサンは無言。
「判った、今日までお世話になりました」

その場で退職した
26: 200/21:43:40.20 ID:Begvg1Hnr
勢い付いて辞めたのはよかったものの、当時の1には蓄えが無かった。
無かったというか、無くなっていたのだ。

何故かと言うと、当時の1は給料を現金で貰っていて、その管理を母親に任せていたのだ。毎月自分の小遣いと、実家に手渡していた以外のお金は、母親に預け、銀行に入金してもらう…筈だったのだ
27: 200/21:48:37.70 ID:Begvg1Hnr
1本人も口座にどれ程の金が残高としてあるのかも知らなかった。
母親に「仕事辞めた」と伝え、「オレの金ナンボある?」と尋ねた。
返ってきた返事は


「一銭も無い」
29: 200/21:49:50.96 ID:Begvg1Hnr
勢い付いてここまで書いてみたけど誰か見てるのかな
31: 200/21:53:14.51 ID:SR1nwP360
見てる
33: 200/22:00:13.77 ID:Begvg1Hnr
>>31
ありがと

オッサンを詰めただけでは飽き足らず、母親にまでも詰め寄る1。
「毎月家に10万円と、オカンに小遣い5万円渡してたのに、オレの金無いってどういうこっちゃねん?」

母親は半泣きになりながら言った。
「パチンコで全部負けた」
39: 200/22:17:03.19 ID:Begvg1Hnr
 


前に書いたが、実家は豊かではなかった。理由がその時解った。

実家を出る決意をした。しかし先立つモノが無い。しかも無職。人生オワタ…となりかけた時、以前現場で知り合った人から連絡があった
35: 200/22:06:58.23 ID:Begvg1Hnr
実は以前にも同じ事をやらかしていた母親。前回の時はオレが車の免許取得の為にと渡してた金を、全て使い込んでくれた。

発覚した際に、ギッチギチに〆てやったにも拘らずの再犯。
思わずぶん殴りかけた
40: 200/22:27:16.09 ID:Begvg1Hnr
「1君、最近どないや?」
何ヶ月ぶりに聴いたTさんの声。
「お久しぶりです。最近仕事辞めて無職なんですよ…」

Tさんは当時のオレから見たら職人の見本の様な人だった。何故かオレを可愛がってくれた。まだ満足に仕事も出来なかったオレを。
「なんや、プータローかい?オレとこ来るか?」
42: 200/22:40:53.09 ID:Begvg1Hnr
「オレみたいなハンパ者でもいいんですか?」
「TさんがいいのならオレはTさんの下で働きたいです」

笑いながらTさんが言った。
「よし、決まりや。オレの家知ってるやろ?今から来いよ」
「オマエに仕事のイロハを教えたるわ」
54: 2019/04/12(金) 21:50:30.36 ID:+Tl/l//hr


その夜、Tさん宅へ向かった1。久しぶりの対面。
「こんばんは、1です」

笑顔で答えるTさん。
「おう、久しぶりやな」
「まあ入れや」
1よりも四歳年上のTさん宅は、相変わらず立派な家だった
56: 2019/04/12(金) 22:01:11.22 ID:+Tl/l//hr
「まあ座れや」
促されるままにソファに腰掛ける1。

「いきなりやけど、オマエ日当ナンボでやってたんや?」
「直球ですね、18ですわ」

1は答えた。
「まあ妥当やな。そやけどオマエはまだまだ伸びるやろ…」

Tさんが言った。
「自分の事はよう分かりませんわ」
「2万やる。その代わりオレのやり方に染まれよ」

1の返事に被せる様にTさんが言った。
57: 2019/04/12(金) 22:11:14.88 ID:+Tl/l//hr
「金はどうでもいいんです、Tさんの下で働けるなら」
1の憧れの人だった。何度か応援の現場で一緒に働いたが、まず仕事が早い。丁寧。

人の使い方が上手い。なおかつアタマも切れる。正に職人の最高峰。因みに1は未だにTさんより優れた職人を見た事は無い。
「解ったよ、ほな明日から来いよ」
1は深々と頭を下げた。
58: 2019/04/12(金) 22:24:41.23 ID:+Tl/l//hr
「すいません、話さないといけない事がありまして…」
「何や?」

「実はオレ、バンドやってるんです」
「ほう、それで?」

「月1か月2で仕事に穴空ける事になるんですけど…」
「まあエエんちゃう?前もって声掛ければ」

「ありがとうございます」
「仕事の話は終わり。晩メシ食いに行こか」

話は決まった。
翌日から1はTさんの弟子になった。
59: 2019/04/12(金) 22:33:48.09 ID:+Tl/l//hr
Tさんのグループは、1が勤めていたグループとは訳が違った。一人一人が担当 を持ち、最初から最後までこなす。誰も他の人を頼ったりしない。
そして仕事量がハンパない。

「化け物ばっかりやんけ…」

1が居たグループは、此処に比べればまるでシルバー人材センターの様だ。
「オレ付いて行けんのかな…」
少し不安になった。
60: 2019/04/12(金) 22:44:52.32 ID:+Tl/l//hr
休憩時間や昼飯時、仕事終わりの解散までの僅かな時間も1は図面を見た。勿論家に帰ってからも、暇さえあれば図面を見た。
『今日はここをやった』
『明日はここからここまで』
『ここをやる時はこうやった方が…』

負けたくなかった。誰にも。負けない為にはまず追い付かないといけない。
だから1は考えた。ロクに読めない図面も見た。
その頃だったと思う。初めて仕事してる夢を見たのは。
61: 2019/04/12(金) 22:56:42.63 ID:+Tl/l//hr
Tさんのグループに入って3年経った頃、1一人で他の現場に応援に行く事になった。
このグループのヘルメットを被っている以上、下手は打てない。

Tさんの名前に泥を塗る訳にはいかない。

プレッシャーを感じつつ一週間ほど応援に行った。
最後の日、仕事終わりに応援先の親方が声を掛けてくれた。
「ありがとう、助かったよ」
「Tさん所はエエ若い衆抱えてて羨ましいわ」

その言葉を聞いた1は思った。
『オレも一人前の職人になれたのかな…』
62: 2019/04/12(金) 23:01:41.40 ID:+Tl/l//hr
少し離れる
戻ってきて眠たくなかったら続き書くわ
63: 2019/04/12(金) 23:05:01.94 ID:2wjtVpoza
おつー続きに期待!
テゴから2万って単価めっちゃいい
東京はそんなもんなのか
67: 2019/04/13(土) 07:20:47.28 ID:NgIyK3bXr
>>63
東京じゃないよ、某政令指定都市とだけ…
あの頃はまだバブル期の残り香があったから、無駄に単価が高かったのよね
65: 2019/04/13(土) 00:21:53.00 ID:7kQHqa/Z0
失踪とは...?
Tさんとこに入ったとき、まさか住み込み?
67: 2019/04/13(土) 07:20:47.28 ID:NgIyK3bXr
>>65
失踪はもうちょい後の話
このスレはオレの防忘録みたいなモノだから、ちょっと余計な事も書いてみた
66: 2019/04/13(土) 07:11:35.76 ID:NgIyK3bXr
休日出勤だから現場に誰も居ない…
時間まで少し書く

Tさんの元で働き出して、自分のスキルがみるみるうちに上がって行くのが実感出来た。いつしか図面も読める様になった。ほとんどの作業は一人で出来る様になった。最初は『化け物』と思ってた他の職人達にもついていける様になった。しかしまだまだ足りなかった。

『絶対王者』Tさんの仕事には到底敵わない。
オレには何が足りないのか…
自問自答の日々が始まった。
78: 2019/04/14(日) 10:31:31.03 ID:M1T6LThyr
今日も休日出勤…
休憩時間長めにとるから、都度上げる


1は考えた。決して頭は良くないが、足りない頭をフル回転させて考えた。
Tさんの仕事を盗み見た事もある。

そこで出た結論は…
『抜ける所は抜く、見える仕事は丁寧に』
今考えれば至極当然。しかし当時の1には、『叩いてナンボ』『手間を掛け過ぎるのはカネをドブに捨てているのと同義』という考えに辿り着かなかった。

それを実践する様になってからの1に対してのTさんの言葉は未だに胸に残っている。
「オマエもやっとカネの稼ぎ方を覚えたな、もう大丈夫やわ。日本中何処へ行っても喰える」
79: 2019/04/14(日) 10:46:54.07 ID:M1T6LThyr
Tさんのグループで働き出した1は、半年程過ぎたあたりで実家を出た。と言っても実家から程遠くない場所を選んだ。

1は所謂『恥かきっ子』で、すでに両親は60半ば。兄と姉が居るが、既に姉は嫁に行き、兄のほうはたまに実家に帰ってくるが、何をしているのかさっぱりわからない。という理由からも、毒親とは知りつつも見捨てる事は出来なかったからだ。

一週間に2、3度程仕事帰りに実家に顔を出し、両親の無事を確認して部屋に帰る…という生活になった。
81: 2019/04/14(日) 12:45:17.47 ID:M1T6LThyr
コンビニ飯も飽きたなあ…

父親は半分隠居生活、母親は専業主婦の為、実家には収入がほとんど無かった。必然的に1が両親の生活費を出す事になる。なおかつ1の一人暮らしの為の費用も掛かる…給料は劇的に増えたものの、出費も劇的に増えた。

毎月給料の半分は母親に手渡していた。
そこから家賃、食費、光熱費、携帯、ガソリン代、クルマの維持費……1の手元にはスズメの涙ほどのカネしか残らなかった。
82: 2019/04/14(日) 12:52:17.03 ID:M1T6LThyr
1の立ち位置として、Tさんはあくまで下請けグループの親方であり、工務店の社長ではない。という事は、1も当然下請けグループの一員であり、正社員ではない。仕事に掛かる経費は自分持ち。必要な道具等も自腹である。

高額な工具は壊れた時には、実家に渡してたカネから理由を付けて出していた。
母親はそれが不満だったのだろう…
83: 2019/04/14(日) 15:10:27.85 ID:M1T6LThyr
「今月は道具買ったからこれだけな」と言っていつもより少な目のカネを母親に渡すと、その時は有難そうにしているが、半月ほど経つと決まって

「今月苦しいわ…」などと愚痴りだす。

「オレも苦しい、兄貴に頼めよ」と言うと

「アイツは当てにならんから…」などと言う。

「ほなネーチャンに言えや」と言うと、
「あの子は嫁に行ったから…」と言う。

いつもその繰り返しだった。
84: 2019/04/14(日) 15:22:32.46 ID:M1T6LThyr
ある時、仕事中に母親から連絡があった。何事かと思い休憩時間に実家に電話を掛けた。母親が出た。
「もしもし、1やけど何かあったんか?」

母親は言った。
「帰りに寄ってくれ、その時に話すから」
イヤな予感がした。決まってそんな予感は当たる様になっているのが世の常だと思う。

仕事帰り、実家に寄った。
「お帰り」母親は言った。父親は居ない。何処かへ出ているらしかった。
「話って何やねん」1はいきなり切り出した。
「もうお金無いねん、少し貸してくれへんか?」
目眩がした。
85: 2019/04/14(日) 17:02:12.56 ID:yw1vZrJaM
山場がきたな
86: 2019/04/14(日) 19:15:08.59 ID:XqHjTjK4r
呆れて声も出ない、とは正にこの事。
「3万円だけでいいから、お願い」追い討ちを掛ける母親。
「何に使ってカネ無くなったんや?」1の問いに返ってきた返事は…

無言。

更に問い詰める1。
「何でカネ無いんや?」
「………パチンコで負けた」

溜め息が出た。
今度は1が無言になった。
最早思考は停止している。何と言っていいのかすら判らない。

そして母親の追撃。
「貸してくれへんかったら生活保護申請せなアカン…」
87: 2019/04/14(日) 19:21:27.55 ID:XqHjTjK4r
これには堪えた。
まさかの生活保護とは…身内としては余りに情けな過ぎる。こればかりは阻止せねば……1は折れた。
「わかった、明日持ってくる」そう答えて1は実家を後にした。
1の後ろ姿を見ながら、母親はしてやったりの顔をしてた事だろう。
88: 2019/04/14(日) 19:22:33.23 ID:XqHjTjK4r
思い出したら気分悪くなってきた
今日はもうカンベンして…
92: 2019/04/14(日) 20:02:19.51 ID:7QI0OJTrd
>>88
過去の辛いこと思い出して吐き気とかするんだな。
俺なんか笑い話にしかならんわ
94: 2019/04/14(日) 20:04:24.77 ID:O9+00D6r0
>>92
俺は本当に辛い記憶で吐き気がするのは分かるよ
95: 2019/04/14(日) 20:05:27.02 ID:7QI0OJTrd
>>94
そっかー人それぞれだね
97: 2019/04/14(日) 20:07:14.24 ID:O9+00D6r0
>>95
「失踪」って黙って逃げ出して姿を眩ます事だから
108: 2019/04/16(火) 19:53:31.74 ID:W0Zc87Bvp
下請け職人さん、それも失踪中ともなると健康保険や労災はどうなってるんだろ
虫歯や怪我や自動車事故には気をつけてな
109: 2019/04/16(火) 20:29:08.75 ID:SfBVViIqd
1の言う通りや。ゆっくりでも良いから続き宜しく!
110: 2019/04/16(火) 23:54:13.22 ID:QgzDPB+ar
待ってくれてる人の為に眠い目をこすりながら…


両親を捨て切れないバカな1は、母親に催促されるままにカネを出した。そこで一つ問題が起こる。前に書いたバンドの件。

リハーサル一回するにもカネは必要。1のバンドは週3でリハを、月に1~2回はライブを行っていた。所詮アマチュア、固定客など付くはずもなく、傍から見れば道楽以外の何物でもない…だが1は真剣だった。

近々ニュージーランドにツアーに出る予定もあった。そのツアーがポシゃった。1のカネが足りなくなったから。
111: 2019/04/17(水) 00:01:18.82 ID:DQv3w4Whr
メンバーに詫びた。全部話した。イイ大人が泣きながら。
「申し訳無い。オレをクビにして、違うメンバーで頑張ってくれ」
ギター弾きはこう言った。

「オマエ辞めたら解散やな、今までイイ夢みれたからエエよ」
ベース弾きはこう言った。
「あと一回だけライブやろうぜ」
泣いた。
この2人だけは未だに連絡を取り合っている。
112: 2019/04/17(水) 00:14:19.62 ID:xKf7Dr2c0
いい友達だな
121: 2019/04/17(水) 23:53:22.91 ID:bhZk8WKxr
>>112
ありがとう、最高の仲間やで
113: 2019/04/17(水) 00:17:32.94 ID:FvcLmLlg0
何系のバンドやってたの?
121: 2019/04/17(水) 23:53:22.91 ID:bhZk8WKxr
>>113
オルタナっぽい感じ
英詩で演ってたよ
117: 2019/04/17(水) 23:08:42.85 ID:hQzU3Ucy0
1にとってバンドは生活の一部だった。仕事して、帰ったら好きなCD聴いて…リハーサルして…仕事休みの日はバイクに乗り…魚釣りに遠出をして…空いた時間には時代小説を読み…そんな生活が全て壊れた。
無気力、抜け殻。

あんなに一生懸命だった仕事すらバカらしくなった。天職と思ってたのに。
あの両親のせいで…

次の給料日、実家には寄らなかった。当然の様に母親から連絡があった。
電話の向こうであーだこーだと喋っているが、要約すると「カネ持ってこい」
1は言った。

「ふざけんな」
118: 2019/04/17(水) 23:42:08.36 ID:bhZk8WKxr
「何でオレばっかりオマエ等にカネ渡さなアカンのじゃ」
「今月から兄貴に集れや」

「家賃だけは面倒見たる、あとは年金で暮らせ」
言いたい事を言って電話を切った。

すぐさままた着信が来た。
「親に向かって何言いよるんや」
母親は叫ぶ様に言った。

黙って電話を切った。
そのまま部屋を出た。呑めもしない酒を呑んだ。吐いた。それでも呑んだ。朝まで吐いた。
141: 2019/04/18(木) 22:01:36.63 ID:tZLtXztOr
次の日の夜、実家に電話した。母親が出た。1は言った。
「カネが欲しけりゃネーチャンと兄貴呼べ。全員で家族会議してからや」
これだけ言って電話を切った。

次の日、現場でTさんと話した。
「今晩、時間ありますか?」
「わかった、最近のオマエ見てたら何かありそうな気がしてたわ」

その夜、二人で居酒屋に行った。
「で、話って何やねん?」
全部話した。
「…重たいな。何か悩んでるとは思ってたけど、こんな事とはな…」
143: 2019/04/18(木) 22:18:57.56 ID:tZLtXztOr
「色々考えたんですけど、話次第じゃもう地元離れようかな、って」

「確かに育てて貰った恩はあります。けど、もう充分にカネも時間も使ったかな、って…」

「でもそうなると仕事辞めなアカン様になるから…」
1がそう言った後、Tさんは暫く黙っていた。
「オマエの人生やからな、好きにしたらエエ」

「仕事の事も気にすんな。オマエが抜けた穴はオレが本気出せばそれ位は…な」
言った後、Tさんは笑った。
「メンドくさい話は終わり、飯食おうぜ」
145: 2019/04/18(木) 22:30:17.53 ID:tZLtXztOr
今日は終わり
持ち帰りの仕事するわ
157: 2019/04/21(日) 20:48:43.04 ID:UJbDSMYp0
今月休んでない…

何日か後で、母親から連絡があった。早急に家族会議を開くから、とりあえずカネ寄こせ、みたいな事を言われた。
1は、「家族全員に自分がやった事、今まで使い込んだカネの総額を話せ。カネはその後や」と突っぱねた。

生活のリズムが変わってしまい、1は時間を持て余す様になった。部屋で音楽を聴いていても、何も入って来ない。だからつまらないから部屋を出る。部屋を出たからと言って特に行き先も無い。無駄にクルマを走らせる日々が続いた。

いつもの様に独りドライブをしていると、携帯が鳴った。実家からだった。電話に出た。母親は言った。

「明日皆集まるから仕事帰りに寄れ」
それだけ聞いて1は通話を切った。
158: 2019/04/21(日) 21:01:31.62 ID:UJbDSMYp0
翌日、母親の言う通りに実家に寄った。既に姉が来ていた。
「急に呼び出されたけど何事よ」

姉は不満そうに言った。
「クソ兄貴が帰ったら話すわ。ちょっと飯食ってくる」
それだけ言って1は実家を出た。変な空気の中、実家に居る事は苦痛以外の何物でもない。少し離れた場所にあるマックに向かった。

食事を終え、実家近くの駐車場にクルマを止めた。暫く車内でボンヤリとしていた。
携帯が鳴った。実家からの着信。
「兄貴帰って来た」

姉は言った。
「すぐ戻る」
1は言いながらクルマのエンジンを切った。
171: 200/20:37:00.09 ID:7VLXC8tnr
1が実家へ戻ると、既に家族は全員集まっていた。1の顔を見た兄貴が言った。
「何やねん、急に呼び出しやがって」

1は言った。
「黙れ」
「おいオカン、今日皆に集って貰った理由を言えや」

母親は黙って俯いていた。
「黙っててもワカランやろ?早よ言え」

母親は1を睨みつけた。
「言いたくないんやったらオレが言う」
「ネーチャン、兄貴、オカンが生活保護受けるって」
「オレが毎月渡してたカネじゃ生活出来んらしいわ」
172: 200/20:53:22.57 ID:7VLXC8tnr
「オマエ偉そうに言うてるけど、オカンに幾ら渡してたんや?」
兄貴が言った。

「働き出してから最低10、多い時で30位か?ところでオマエは家にカネ入れてんのか?」

「何処でナニしてんのか知らんけど、オマエはオレよりオカンにカネ渡してんのか?」

「オマエが好き勝手に生きてる間に、オレはやりたい事を諦めなアカン様になったんやが…どうしてくれんの?」

「確かオマエ専門学校出てたよな?そのカネ何処から出た?ちゃんと返したの?専門で見に付けた技術はどうなってんの?」
もっと色々と言ったと思う。
173: 200/21:08:25.61 ID:7VLXC8tnr
タイプミス…(´;ω;`)ウッ…
×見に付けた
ο身に付けた

「オレが何してようがオマエに関係無いやろが!」
「オレに嫌味言う為にわざわざ呼び出したんかい、コラ」

兄貴が怒号を発した。
「やかましいわ、ボケ」
「取り敢えずオマエが毎月幾ら家に入れてたか教えんかい」

「オマエからカネ貰ったなんてオカンから聞いた事無いぞ?」

「オレは高校出てからずっと渡してた。もう全部で1500万は超えてる。それももう今月で終わり。あとは兄貴、オマエがやれ」
175: 200/21:17:55.01 ID:7VLXC8tnr
「と言う事で、今月から兄貴にカネ集ってくれ」
1は母親の顔を見ながら言った。

「今までみたいにパチンコばっかりやってたら、ホンマにメシも食えん様になるよ」
それを聞いた姉が言った。
「オカン、1のお金全部パチンコで使ったん?」

母親は俯いたまま答えない。
「…らしいよ」
1は言った。
俯いたまま、母親が呟いた。


「…育て方間違えた」
176: 200/21:27:12.77 ID:hSJep3pm0
20年前はパチンコよりパチスロの方が熱かったよね
178: 200/21:50:13.27 ID:7VLXC8tnr
>>176
当時で70近いババァに目押しを要求するのは…

「オイ」
兄貴の声が後ろから聴こえた。

「まだ何か聞きたい事あるんか?」
「オレの質問に答えもせんクセに」

兄貴の目が血走っていた。
「オマエ…殺すぞ」
兄貴は言った。

その瞬間、パンと弾けた。
ぶん殴った。一発、二発、三発…
「肉体労働者舐めんな」
言いながら殴った。蹴った。

姉に止められた。
兄貴が倒れている周りと、1の拳が血塗れになっていた。
「殺した事も無いヤツが、殺す覚悟も無いクセにそんなセリフ吐くな」
言いながら1は実家を後にした。
177: 200/21:34:27.88 ID:7VLXC8tnr
母親の呟きを聞いて、1は立ち上がった。
『もうオレの居場所は無いわ』そう思いながら実家を出ようとした。

その時、後ろから声が聴こえた。兄貴の声だった。
「ちょっと待てや、何でオレが面倒見る話になってんねん」

1は言った。
「何でやあるかい、順番や。次はオマエの番な」
「ネーチャンは嫁に出たから関係ない。解ったか?」

「面倒見たくないって言うなら1500万持って来い、今すぐ」
「そしたらオレが実家の家賃だけは面倒見るわ」
「後は生活保護で食っていけるやろ」

1は言った。そのまま玄関へ向かった。
180: 200/22:04:26.08 ID:7VLXC8tnr
この後すぐに1は東京に出て、所謂『失踪』生活が始まる訳でした。

フェイク有り、大分端折ったりしてるけどまあこんな過去が有り、現在に至る…って感じです。

支援下さった方々、ありがとうございました。結構励みになるモノでした。

質問あれば寝るまで答えますよ。
181: 200/22:05:24.88 ID:K/LIurXy0
おつかれさまでした
182: 200/22:10:31.46 ID:j6NMUwsL0
1さんありがとうございました。
差し支えなければ現在のプライベートな状況教えて下さい。
185: 200/22:16:28.40 ID:7VLXC8tnr
>>182
プライベートな状況…?質問が抽象的過ぎて、何を答えて良いのやら…
もう少し具体的にお願いします
184: 200/22:13:26.38 ID:JCk0ODbUM
お疲れさまです!
ゆっくりでいいので家出てから編も見れたらうれしいなぁ…
187: 200/22:27:06.31 ID:7VLXC8tnr
>>184
東京に出てからは、普通に仕事して普通に生活してるだけだから、特筆すべき事も無いのよね…生きて行く上で、特に不便も無いし

ただ、地元離れてからは『放浪癖』みたいなモノがついちゃって、あちこち転々と
引っ越ししてるけど
186: 200/22:25:44.60 ID:j6NMUwsL0
現在の家族構成とかかな。
188: 200/22:29:49.28 ID:7VLXC8tnr
>>186
内縁の奥さんと年老いたネコ♀が居ます
191: 200/22:45:06.55 ID:j6NMUwsL0
この20年でインパクトに残った出来事お願いします。
194: 200/22:52:57.82 ID:7VLXC8tnr
>>191
家族が出来た事、かな
248: 200/ 21:12:48.19 ID:O38F3H+dd
人生前向きよ(´^ω^`)


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