248: のび太 ◆iewtbqJpFo 2013/10/08(火) 04:23:13.32 ID:bC9LU3Ohi BE:3537660285-2BP(0)
やらせてくれなかった。
ちょっと悲しい…なんだかクラブのやつらとは帰りずらくなってたので、
愉快な仲間たちと帰ることに。
さすがにこの時はチワはいなかった。
・今までで1番嫌いになった女に告白した話【前編】
山口は「俺は嫌われてる」だの「はぶられてる」だの
それを聞いた俺も便乗して、クラブのやつの愚痴をこぼしていた。
ほんとこのグループはチワで持っていたようなものだった。
チワがいなくなった途端にみんな、特に俺と山口は鬱になった。
とりあえず俺たちは不安だった。クラスに居場所がなくて
ここのグループしか残るすべはない。いわば確認のようなことを
していたんだと思う。”お前たちは俺たちを見捨てないよな?”
そういう隠れたメッセージがあったんだ。
そんな中で俺は聞いてしまった。
のび太「お前ってチワのこと好きなの?」
山口は急に黙る…他の3人も急に静かになった。
山口「好きだよ」
この時はっきり覚えてる。なんかがズーンと俺の背中に乗っかった。
のび太「やっぱりな…よかったじゃん、両想い!」
なんで思ってもないことをスラスラと言えるのか、
この時俺は自分が怖かった。
別にチワのことが好きじゃないのに、2人が両想いってことが嬉しいのに。
何故か素直に喜べなかった。
その日、愉快な仲間たちはいつも通りに盛り上がっていたが
俺はLINEにでる元気がなく、既読無視をしていた。
そのあとチワから「どーしたの?」ってきたけど、それも無視した。
この時ぐらいからだった。ちょっとずつ何かが崩れかけていった。
チワ「なんで昨日無視したの⁉︎」
と言われたので、とりあえず
のび太「あぁーww返信しようと思ってたけど寝たwwごめんw」
適当な嘘を言って流すと
チワ「ふーーん、ならいいけど」
となにかを読み取ったような雰囲気を出していた。
その日は俺が頼んで、チワと山口と三人で帰ることにした。
教室で勉強してから三人で帰った。
いつもと同じ神社ルートで帰った。
凄い居心地が悪かった。俺はもしかしたら邪魔なんじゃないかと
思うくらいだった。
山口自身も自分の気持ちに気づいたのでチワとは喋りずら
そうだった。
チワはというといつもと違う雰囲気を感じ取ったのか
ずっと黙っていた。
のび太「勉強してる?」
山口「いや、全く…」
のび太「チワは?」
チワ「全然してないよ」
ずっとこんな感。沈黙はまずいと思って俺はずっと話続けた。
すると2人の顔に笑顔が戻ってきた。
結局最後は結構盛り上がって別れた。
そして、チワと2人っきりでの電車。
チワ「なんであんなに機嫌悪かったの?」
のび太「え?全然悪くなかったよw」
チワ「すごく怖かった…」
のび太「目つき悪いせいだなw」
チワ「そっか…」
のび太「山口さ、お前のこと好きだって」
チワ「えっ⁉︎」
のび太「よかったなw」
チワ「えっ、ちょ、意味わかんない…」
のび太「昨日あいつと一緒に帰ってさ…」
チワ「ほんと好きだねw男好きみたいww」
のび太「うっさいwそれで聞いたら好きだって」
チワ「いやいやいやいやww」
のび太「もう告れよw」
チワ「いや、絶対嘘でしょ?」
のび太「いや、マジだってwイワンコフとか
ケンヂに聞いてみろってw」
チワ「だってあいつらじゃ、信憑性薄いもん…」
チワ「わかんない…」
のび太「なんで?」
チワ「だって、もしここで付き合ったらせっかく仲良くなれた
みんながバラバラになっちゃうかもしれないじゃん」
俺はこの一言で変わった。こんな状況でも人のことを考えれる
やつがいるのか。やっぱりチワはすげー。
やっと気づいた。俺はチワのことが好きだ。
これは紛れもない事実だ。そう確信した。
到底このとき、「そんなこと気にしないで、付き合っちゃえよ」
とは思わなかった。
そう思ってしまった。
のび太「じゃあクロヒョウは?クロヒョウに聞けよ」
チワ「クロヒョウ君が言うんだったらほんとうだw」
なんだよそのVIP待遇。
チワ「いやでも、信じない!!」
のび太「なんでだよww」
チワ「直接言われるまで信じない!」
のび太「じゃあまた聞いてスクショおくってやるよw」
チワ「やめて(ー ー;)」
こんなやりとりが続いた。そして俺は切り出した。
のび太「じゃあもし、好きって言われたらどうすんの?」
また不定期で投下していくのでそれまで!
あと保守していただけたらと思います!
それではみなさんおやすみない!
今学校の登校中なので少しだけど書いていきます。
嘘をつきたくなかったので、山口には正直なことをいった。
のび太「今ちょっといい?」
LINEでそういうと返信はすぐにかえってきたとき。
山口「うん。なに?」
のび太「おれ、サキのこと好きっていってたじゃん?」
山口「うん」
のび太「それ嘘で本当は俺、チワが好きなんだ」
山口「そっか」
のび太「そーいうことだから」
山口「りょうかい、そんな気してたよw」
のび太「なんで?w」
山口「雰囲気でわかるw」
意外とズキズキした感じではなかった。
相手が山口ってのもあって俺は安心して言えたんだと思う。
普通に考えてこんなこと言っちゃったら先に告白されて
付き合われるとかもと思うけど、俺はそんなことを考えない
ほど、こいつがそんなことするはずない、当たり前と言い切るほど
俺は山口を信用していた。
最後に
「結果、どっちが付き合うことになるとしても
絶対にギスギスしないようにしよう」と決めた。
次の日、俺はチワと山口と一緒に帰る約束をした。
帰り道、ギスギスしないと決めてもなんだかぎこちない会話。
いつも元気なチワもこの日に限って全然元気がなかった。
のび太「中間の勉強してる?」
山口「いや、全然…」
のび太「チワは?」
チワ「あたしも…」
こんなどよーんとした空気だった。このままだとやばいと思い、
のび太「お前ら頭悪いからちゃんと勉強しないと高校いけないぞww」
山口「大丈夫…チワよりは頭いいから」
チワ「は?wそれはないww一学期の期末平均の何割かいってみぃ!」
山口「8割3分ぐらい…」
チワ「ほらっ!あたしより悪い!!w」
山口「じゃあお前は?」
チワ「8割5分…」
のび太「あんまりかわんねぇよww」
チワ「いやいやww2分って結構でかいよ?w
だいたいどっちにしろ負けてr…」
すっと後ろにいって、こんなやりとりをしている
2人の背中をみておもった。
やっぱ俺は邪魔なのかなぁ…
そんなことを考えながら二人のあとを追いかけて行った。
いつも通り、山口とは別れてチワと2人で電車に乗った。
かけませんでした。明日テストというのにちょっとやばい…
今日はあんまり書き込めないけど、合間合間に書いていきます。
のび太「なんでもない」
チワ「ふーん、まぁいいけど」
なんか俺はちょっとだけ拗ねていた。
構ってちゃんってこともあったし、2人の会話に
入りたくても入れないもどかしさを気づいて欲しかった。
そんな中、やけになって
のび太「これ、山口とのLINEなんだけど、
チワが好きっていってるだろ?」
とLINEを見せてしまった。
チワ「いやいや、冗談でしょw」
と何度冗談じゃないといっても聞かない。
なんで”山口が自分のことを好き”っていう物的証拠があるのに素直に聞き入れないんだろう。
さっさと告って付き合えよ。
と、もうヤケクソになっていた。
いつしか俺はチワを応援するという名目から、自分のこのモヤモヤした感じを取り除くためにさっさと2人をくっつけることしか考えていた。
やり方もどんどんエスカレートして、LINEのグループで2人が喋るような会話にもっていって、直ぐに抜けるという処方をとっていた。
だから、こっからはチワをホームまで送るってことはしなかったし、LINEも少なくなった。授業中も喋らないようにした。
結果は…最悪だった。平均の8割5分。過去最低だった。
でも親は最近の俺の状況を察してくれたのか、何も言わなかった。
中間テストが終わるとまた文化祭の準備が始まった。
俺は今こんな状況だけど、なにより文化祭の準備を楽しみしていた。
”またみんなと一緒に帰ったり、喋ったり出来る”
そう思うと、気分も明るくなれた。
はじめの方はチワと山口と俺は若干喋りずらくなっていたけど、
そこはイワンコフが頑張ってくれた。
帰る時にはもうみんな、ギャーギャーウァーウァー騒ぎまくってた。
”なんだかんだいってこのメンバーが1番楽しいよな”
”この文化祭の練習のために勉強頑張ったわw”
とか自分たちを自画自賛しまくってたww
ほんとみんなごめん。明日テストで次のテストまで一週間空くから
明日からは結構かけると思う。
とりあえず今暇なんで投下していきます。
俺たちのクラブはみんなで集団下校するという謎のしきたりがあった。
俺は最近全くクラブに行っていなかったので
少しクラブの奴らと溝ができているとこの時の俺は思っていた。
無言で追い越そうとすると、
クラブのやつ「よっ、お前久しぶりに見たなw」
のび太「ほんとだなw…」
なんかこの一言が嫌味っぽく聞こえた。
クラブのやつ「集団下校の時ときに帰れてるじゃんww」
遠回しに行ってるのがムカついたので
のび太「何がいいたいの?」
と結構強めに言った。
クラブのやつ「いやいやww何が言いたいのってwwなにきれてんの?ww」
といってたので無視して、先に歩いていた。
このまま歩くとあいつらと一緒の電車に乗ると思い、
チワ「ちょっとスーパー寄っていい?」
山口「あー、俺も買いたいもんあるからいいよ、いこ」
と、俺に気を使ってスーパーに入ってくれた。
チワ「こっちのことはいいからクラブ行きなよ」
のび太「いいよ、今は文化祭に集中したいし。」
山口「いや、でもそろそろ顔だしとけよ…見た感じやばかったし」
のび太「まぁ気にすんなってwクラブサボるために文化祭行ってるとかは
さすがに思ってないだろうしw」
チワ「でも、明日は行きなよ。部活」
のび太「明日ない。」
チワ「じゃあ明後日」
のび太「……文化祭…近いし…終わってからいくよ…」
そういうと山口は何か言いたそうな顔をしていたがいわなかった。
チワも言わなかった。
2人とも喋ろうとしなかった。
でも俺は無言でチワを見送りに行こうとしたら、
チワ「来なくていい」
のび太「なんで?」
チワ「別に意味はないないけど」
のび太「わかった、じゃ」
と言ってホームまでは行かずに普通に帰った。
でも家に帰ると急に喧嘩別れみたいでいやだなと思い、
のび太「俺やっぱ明日部活いくよ」
とLINEをしたが、結局LINEは既読がついたままかえってくることはなかったた。
部活に行こうとしていると山口に引きとめられて
山口「なんか昨日変なグループに誘われたんだけど…」
と言われた。少し気になって、
のび太「なにそれどんなグループ?」
山口「グループ名は3ー○(俺のクラス)っていうグループ名なんだけど、メンバーが変でBOSSとマサオと野球部とイケメンとか、あと男子いろいろ」
嫌な予感がした。
山口「なにかなー?って興味本位で入ってみたらいきなり、
BOSS「最近Yうざくない?」
っていう愚痴から始まったんだ。」
山口「多分Y(その時クラスでも結構嫌われていたやつ)のことだと思うんだけど、いろいろ悪口とか黙って聞いてたら変なとこがあったんだ」
のび太「なに?」
山口「なんか話してるうちに
マサオ「特にチワと絡んでる時とかすげぇうざすぎる、見ててイライラするわ」とか言ってんだよ。
で、あいつ絡んでるっけなーって思いつつもチワの悪口言ってたから気分悪くなって退会したんだけどね。」
山口は自分はイジメられてることはわかってるけど
それを隠そうとしてるとおもった。
でも実際は違った。
本当に山口は気づいていなかった。
そこで、俺は言ってしまった。
のび太「山口…それお前のことだ」
山口「え?」
のび太「そのYはお前のことらしい。」
山口「そうなんだ…まぁそんな気はしてた…」
のび太「ごめん…黙ってて」
山口「なんでお前が謝るんだよ」
のび太「ずっと知ってたのに、黙っててごめん」
山口「もう…いいよ…」
帰りも一緒に帰ったけど、山口の気分はどん底だった。
話しかけても「うん…」「あぁ…」とかしかいわなかった。
そこからだった。
いつもの様にワチャワチャと
騒ぐだけのグループじゃなくなっていったのは。
それから山口はちょっとずつだけど、騒ぐことをあまりしなくなった。
「チワちゃんチワちゃん!!」とチワに無駄絡みすることや、
「チワは俺のもの!」と肩を組んで帰ることも少なくなった。
俺は理由を知っているのでなんとも言えなかった。
チワはというと自分からなぜだか山口と関わらなくなってきた。
チワは基本、ぐちぐちと文句をいったりするやつや
女々しいやつは大嫌いだった。
BOSSに嫌われてると知った山口は
山口「あぁ、人に好かれるにはどーしたらいいんだろ」
山口「なんでこんな風になっちゃったんかな?」
と自分を責めたりしてとにかくうじうじしてたからだろう。
それでチワが嫌気をさしたらしい。
山口も無理もないと思う。
誰かにぶつけたい気持ちがあっても仕方ない。
そう思って俺は山口と2人で話すことや、
LINEすることを多くした。
時には自分の愚痴もいったりしてたから俺たちの関係は
深くなるにつれてどっちも暗くなっていった。
最初はみんな(チワは出てここなかった)励ましあっていたが、
それが毎日続くとみんなも嫌気をさして、
俺と山口が2人で喋っているのをみんなが
見てるという体制に変わっていた。
そしてついに
”チワさんが退会しました。”
と出た。
のび太「なんでグループ抜けたんだ?」と聞くと、
チワ「もう嫌。山口うざすぎ、毎日愚痴ばっか。女々しすぎる」
のび太「いや、しゃーないだろあんな状況なんだし。」
チワ「じゃあとりあえず終わったら言って。また入るから。」
のび太「わかった。」
と言って、愉快な仲間たちのグループに戻ると、
山口「なんでチワ退会したの?」
と聞かれた。でも正直には言えず、
のび太「わかんない…まぁいいや、続けて」
とそのまま続けさせた。
そして、終わるとチワを誘ってチワがまたグループに入る。
愚痴が始まるとこういうケースになることが多かった。
俺が中間テスト中に描いていた文化祭ライフとまるで違った。
また騒ぎあったり、一緒に並んで帰ったり、
マクドでたむろったりするんだろうなぁと思っていた俺の期待は
すっかりと消え去ってしまっていた。
山口は戦意喪失。
イワンコフは心配はするもどうしたらいいか
わからずただただ話を聞くだけ。
ケンヂはいつの間にか、自分も嫌われていると過剰に思い込み
俺たちの愚痴すらもイケメンにこぼしていたらしい。
クロヒョウはちゃんと考えてくれているが
思ったことをあんまり言わない。
チワは俺たちとの関係をちょっとずつ切り離そうとして、
自然と女子に溶け込もうとしていた。
チワだけはちゃんと自分の状況をわかって
どうするべきかを考えていた。
でも俺はそんなみんなが、だんだん離れていくみんなが
嫌で嫌で仕方なかった。
しかもチワの気持ちを無視した行動だった。
けど俺はそんなことも忘れるぐらいの正義感と義務感、
そして仲間を思ったいわば”愛”に近いものと自分に言い訳をし、
こじつけて、あたかも自分はヒーローであるかのように思ってたかもしれない。
ただ、このグループが壊れることだけは許せなかった。
クラブ以外で本気で語り合える初めての友達。
”いろいろあったけど結局はやっぱこのメンバーだよね”と言っていた
あの時のようにいつまでも笑いあえる関係に戻そう。
夢中だったからあんまり詳しい内容は覚えていなかった。
”このメンバーが好きだってこと。”
”前の状態に戻したいこと。”
”イジメに立ち向かうこと。”
とか今このグループに置かれている状況を
もう一度話した上で俺がどうしたいかを伝えた。
ケンヂ「俺もやっぱりこのままじゃ嫌だ。
やっぱこのメンバーが好きだから壊したくない。」
イワンコフ「俺もだ。このままバラバラになるのだけは嫌だ。」
こう二人は返してくれた。
しばらくして、
山口「俺も。このメンバーが仲悪くなるのは4んでも嫌だ。
こんな状況になった原因は俺だ。ごめんな。
偉そうだけど、これからは協力して立ち向かって行こう。」
ケンヂ「お前のせいじゃねぇよ!きにすんなって!!
みんなで乗り越えていこーぜ!!」
と、なんだかこの雰囲気に酔ってきたのか
みんなかっこいいセリフばっか言っていた。
盛り上がっている中で、やはりチワは出てこなかった。
そこにあるのは”既読5”という文字だけだった。
1番届いて欲しい人に届かなかった。そう俺は落胆した。
ケンヂ「のっびっ太~~!」
イワンコフ「なんか昨日カッコつけやがった奴きたーww」
のび太「うっさいwww」
と、いつも通りの雰囲気に戻ってた。
山口「いやーほんとでも良かった。」
と心底安心する山口。
クロヒョウもなにも言わずに普通に喋っているが、
喜んでくれてるみたいだ。
そう話しているなか俺はチワが気がかかりで仕方なかった。
授業が始まる5分前、
俺は席に戻って次の授業の用意をしていたら、チワが入ってきた。
期待はしなかった。
俺はいつものように何一つ変わらなかった顔をされると思っていた。
チワ「かっこつけすぎ!!うざすぎ!!
気持ち悪い!!なにあれ!!通知うるさい!!
せっかく気持ちよく寝てたのに!!」
のび太「ごめん…」
チワ「休日ぐらいゆっくり寝さして!!」
のび太「はい…」
そういうと席に着き、一つ呼吸をおいて
チワ「でも…良かった。ありがと」
この言葉は今でも鮮明に覚えてる。
急にきたのでキョトンとしたいた。
そして、急にこみ上げてくる笑い。
チワ「頃すぞ。」
のび太「すいません。ww」
すると
山口「チワちゃぁぁぁーーん♡」
イワンコフ「おいこら、のび太。なにチワとイチャついとんじゃ。」
チワ「山口、ガチキモい。」
山口「(´・_・`)」
のび太「いや、別にイチャついてな…」
いつの間にかいつもの俺たちに戻っていた。
俺はここぞとばかりに
のび太「いろいろあったけどやっぱこのメンバーだよな」
というと、
山口「そーだけどそれにお前は入ってないぞ。」
チワ「うん、少なくとものび太はない。」
ケンヂ「ざwwwまwwwあww」
クロヒョウ「お前はないな。」
イワンコフ「おいおい、お前らやめt…確かにないな。」
のび太「なんだよそれwwww……」
文化祭まであと10日ほど。
俺たちはまた”チワちゃんと愉快な仲間たち”に戻った。
でも俺はやらなきゃいけないことがあった。
俺たちをここまで追い詰めた奴ら。
俺は許せなかった。
マサオ「おぉーーのび太!なんでいんの?」
のび太「いや、ちょっと早く行こうと思って。」
何食わぬ顔のマサオ。
BOSSを止められなかったことはまだ許そう。
さすがにそこまで期待していなかった。
でも加勢して追い打ちをかけたことが許せなかった。
チワ、山口、双方を傷つけたのだ。
マサオ「?うーん…あぁーー!あったあった!
BOSSが『グループを作ってそこに山口を入れて、
叩きまくろうぜ』みたいなこと言ってそんなことになった。」
のび太「お前ら最低だな。」
冗談っぽく、冷たく言った。
でもマサオは
マサオ「いやいやww俺はやり過ぎかなーって思ったよ?
思ったけど、BOSSが…」
こいつはどこまでクズなんだと思い、
のび太「頼むからもうやめてくれ」
とだけ言ってこの話を終わらせた。
マサオ「?うーん…あぁーー!あったあった!
BOSSが『グループを作ってそこに山口を入れて、
叩きまくろうぜ』みたいなこと言ってそんなことになった。」
のび太「お前ら最低だな。」
冗談っぽく、冷たく言った。
でもマサオは
マサオ「いやいやww俺はやり過ぎかなーって思ったよ?
思ったけど、BOSSが…」
こいつはどこまでクズなんだと思い、
のび太「頼むからもうやめてくれ」
とだけ言ってこの話を終わらせた。
どこかで自分がはみられてるのを恐れていた。
これが俺の限界だった。しょぼい。
でも俺が言ったからなのか、
それとも飽きたのかはわからないけど次第に
LINEのようなイジメはなくなっていった。
チワ「部活いけ部活!!」
と耳が痛くなるほど言われたので
二週間ぶりに部活へ。
それまでずっと一緒にいていたのを
急に離れるということはとても不安なことなんだなと
身にしみて感じた。
俺はなんだかのけ者にされる気がした。
クラスのこともあってなんだろう。
「おぉーー!久しぶり!!」とかはなく、
普通にあたかも今まで俺がクラブをいっていたかのように話してくれた。
俺がクラブの奴らを好きなのはこういうところがあるから好きなのかな。
そう思うと同時に”はみられている”と感じていた俺はクラブのやつのことを
なんらわかっていなかった。
ほんと申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
部活が終わり、また楽しく部活の奴らと帰った。
俺は無事に部活復帰を果たせたのだ。
チワ「おぉーー!良かったじゃん!」
山口「良かったな!」
ケンヂ「そーか、じゃあのび太はクラブの方にいっちゃうのか…」
イワンコフ「まぁ、そりゃそうだろな」
と意外な反応…もっとバカにされると思っていた。
のび太「いや、いかないよ。とりあえずこの文化祭が終わるまで
俺はクラブに行かないつもりだから。」
ケンヂ「おぉーー!そっかー!またいつメンで楽しく騒げんのか!」
とケンヂは喜んでくれたが、3人は心配そうにしていた。
山口「そこは言っといたほうがよくない?」
チワ「のび太はいけ!部活!」
と言われたけど何回も残ると言ったので
それ以上は何もいってこなかった。
全てのことが順調に見えた。
”チワ”のことをのぞいては。
みなさんお忘れだろうが俺と山口はチワのことが好きだ。
最近そんなのろけている場合じゃなかったので話はしなくなったが、
この一連があって俺はチワに対する好きという気持ちはより一層でかくなっていた。
多分これは山口もそうだと思う。
そして俺は密かに告白を考えていた。
山口との約束に則って、
のび太「俺チワに告白するわ」
山口「そーか、いつ?」
のび太「そのうち」
山口「言うとき教えてくれ」
俺はなんでそんなこと教えて
なんかいうんだろうと思ったが問い詰めず、
のび太「わかった」
と言って、この話を終わらせた。
話を文化祭に戻そう。
今の状況は
”カナリヤバイ”
何一つとして完成していない。
唯一”告白”だけが終盤を迎えていたが
それ以外は振り付けさえ危うい。
俺たち毎日残っていた組はダンスが出来ない奴らに徹底的に教えた。
朝に講堂にいって皆に教えて、
昼は靴箱の近くにある広場で教えて、
放課後は特に出来ないやつにクラブ前だけでも教えた。
すると、ちょっとずつみんなも覚えてきてだいぶさまになってきた。
ちょっとぎこちないところもあるがあまり映らないようにしたら大丈夫!
ってことになってついにクラス全員踊れることになった。
告白も計画的にやっていたおかげでもう完成していた。
残すはチームB押し…
俺たちは基本出ないが掛け声みたいなのをしなくちゃならなかった。
それを頑固拒否するBOSS一味。
いろいろな葛藤があり、
仕方なく掛け声はなしになった。
文化祭まで8日。ビデオ提出まで5日と迫っていた。
カメラを任された俺たち五人+イケメン+マサオは
その打ち合わせを眺めながら
「もうこれが撮り終わったら最後か…」としみじみしていた。
さすがにこればかりは恥ずかしかった。
その時ちょうどケンヂがチェックの服とジーパンを履いていたので、
シャツインのメガネでオタ役をやらせた。
これが予想以上にハマり役で周りに見ていた俺らは笑いを
こらえるのに必4だった。
撮影は無事に終わり、拍手が。
俺は”頑張って良かった。”
そう心から思った。
衣装から私服に着替えてる途中、テンションが上がって覗こうとしたが、
デブスにガチで引かれたのでやめた。
そんなおのろけムードのまま俺たちはいつものように並んで帰った。
いつものようにチワをビビらせて、神社を通り、馬鹿やって。
これが永遠に続けば…
本当に何度思ったかわからないほど楽しかった。
のび太「いや、ほんといろいろあったけど
頑張って良かったなってふと思っただけw」
そういうとチワはふーんと言い、
チワ「キモッwww」
と言ってきた。相変わらずだなww
でもそういうとこが落ち着くんだよなぁと
自分に言って聞かせそのあと
のび太「なぁ、」
チワ「ん?」
のび太「この後話したいことあるから今日はこっちの線で帰ってくれない?」
チワは俺が乗ってる線でも帰れるのだ。
チワ「えぇーーwやだよwwめんどくさいww」
のび太「頼むよww」
チワ「しゃーなしだよー」
俺の思ってたことがわかってたのかもしれない。
俺は今日しかないと思った。
今日を逃せば絶対に後悔する。
そう、俺は告白することを決めた。
のび太1「いいと思うよ!思いは早く伝えた方がいいっていうしね!」
のび太2「わざわざ今に告白するのは違うだろ。
ここはじっくりと機会を待つべし。」
のび太3「いや、のび太自身が自分で今って判断したから今だ!!
男は当たって砕けろだろ?」
のび太4「でも、砕けたら意味ないじゃないか」
のび太3「告白したことに意味があるんだよ!」
のび太1「そーだそーだ!」
アーダコーダワチャワチャガヤガヤ……
チワ「どーしたの?」
のび太「え?」
チワに話しかけられて自分会議終了。
チワ「いや、なんか世界の終わりを
目の当たりにした顔してたからw」
のび太「なんだよそれw」
あたりを見渡せば俺とチワとイケメンとマサオしかいない。
どんだけ考えてたんだろうと不思議になった。
そんなことを思っていると駅に着いた。
電車を降りて乗り換えに。
本来チワとはここで別れるが今日は着いてきてもらう。
するとここで
マサオ「ロッテリアいかね?」
イケメンは何かを察したのか
イケメン「いや、俺はいいわw」
俺も断ろうとすると、
チワ「いいよ!いこ!!」
あぁーーー!!!
俺の決意がーーー!!
どんどんと遠のいてゆく!!!
そんな思いも届かずしぶしぶロッテリアに行くことに。
なんのためにきたんだよと思い睨みつけていると
チワが肩にもたれかかってきた。
俺は何も言わず、じっとしていた。
いや、何も言うことが出来なかったのかもしれない。
あり得ないほど緊張していた。
すると、
チワ「山口さ、多分あたしのこと好きじゃないと思うよ」
のび太「なんだよ急にw」
チワ「いや、だって最近怒ってるみたいだからさ」
そーいや、今日も俺とチワが絡んでる時にあいつは入ってこなかった。
最近はずっとそんな感じだった。
チワ「しかも2人で喋ることも少なくなったし」
確かに2人でイチャイチャしてるのは見かけなくなった。
チワ「まぁどーでもいいんだけどね」
と付け加えるように言った。
のび太「今もやっぱり好き?」
チワ「……わかんない……」
チワ「自分の考えてることが全然わかんないんだよ…」
と、凄く悲しそうにいった。
俺は
のび太「そっか」
と言ってじっとその場に座り、
決意した。
今日に告白する。
決意した俺は山口に
「今から告白する」
とLINEをしてマサオを起こしロッテリアを3人ででた。
電車の中では俺とチワは一言も発しなかった。
チワもだいたいは予想していたのだろう。
そして駅に着いた。
俺たちは駅のホームのベンチに座って、
のび太「ごめん、なんかこんな寒いとこに呼び出して」
チワ「うん……」
のび太「最近ほんと楽しいよな!俺人生で1番楽しい。
文化祭ってこんなに楽しいもんだったんだな。」
そう言うとチワはキョトンとした顔で
チワ「そんなこと言うためにわざわざここに連れてきたの⁉︎」
のび太「うん」
チワ「信じらんない‼︎もう帰るね‼︎寒いし、風邪ひきそうだし、塾あるし」
のび太「冗談だよww話は終わってない。」
と帰ろうとしたチワを引き止めた。
今日に告白する。
決意した俺は山口に
「今から告白する」
とLINEをしてマサオを起こしロッテリアを3人ででた。
電車の中では俺とチワは一言も発しなかった。
チワもだいたいは予想していたのだろう。
そして駅に着いた。
俺たちは駅のホームのベンチに座って、
のび太「ごめん、なんかこんな寒いとこに呼び出して」
チワ「うん……」
のび太「最近ほんと楽しいよな!俺人生で1番楽しい。
文化祭ってこんなに楽しいもんだったんだな。」
そう言うとチワはキョトンとした顔で
チワ「そんなこと言うためにわざわざここに連れてきたの⁉︎」
のび太「うん」
チワ「信じらんない‼︎もう帰るね‼︎寒いし、風邪ひきそうだし、塾あるし」
のび太「冗談だよww話は終わってない。」
と帰ろうとしたチワを引き止めた。
チワ「うん。」
のび太「あれ嘘で本当は…」
チワ「言わないで!!」
のび太「は?」
チワ「それ以上は聞きたくない。」
意味がわからなかった。
俺は始めふざけてるのかと思って
のび太「いやいやwwちょっww聞けw」
と言っていい、じゃれていたがチワは耳を塞いでいる。
チワは本気のようだ。
この時のバカな俺は自分のことしか考えず、
チワの塞いでいた手を掴んで目を見てこう言った。
「俺が好きなのはお前なんだ」
俺は続けて
「俺はお前と付き合いたいって思ってる。」
チワは頷いていた。でも、チワはYESとは言わなかった。
すっごい恥ずかしいそうに顔をバックにうずめていて、
何も話してくれなかった。
やがてすぐに電車がきて、
のび太「じゃあそろそろいくわ。」
チワ「うん…」
のび太「返事はいつでもいいから」
チワ「わかった。じゃあね」
のび太「うん…バイバイ」
こうして俺の中学生活最初で最後の”告白”は終わった。
このまま告白の返事を待つまでそっとしておくか、
何事もなかったかのようにいつも通りに絡むか。
そんなことを考えながら登校していた。
そして教室に着く。
いつものように慌ただしい教室。
俺が一世一代のミッションを遂行したことも知らない
クラスメイトをみて、”お気楽だな”と斜め上目線で見据えていた。
なにも変わらない。
俺が好きな人に告白したことによって動かされた人はごく少数で、
それ以外はいつも通り。
俺が成し遂げたことはこのクラスにとってはなんの変化も与えないこと
なんだなとつくづく1人1人の人間の小ささを感じた。
のび太「おはよ」
山口「おはよ、ついに言ったか。」
のび太「うん」
俺はこの時点では山口には勝ったつもりでいた。
先に告白したというので一歩リードしたと考えていたのだろう。
俺はいつから山口をライバル視していたのだろう。と。
マクドで未来の彼女宣言された時だろうか。
一生懸命チワとダンスの練習をしていた時だろうか。
2人じゃれあって帰る姿を後ろから見ていた時だろうか。
親友からライバルへ。
よくドラマやアニメである展開が俺の目の前で起きていた。
まるでフィクションのようなリアルがそこにあったのだ。
でも俺はドラマの主人公じゃないから、
マンガの中のヒーローじゃないから、
この状況を打破出来なかった。
だから俺は悩んでだり、苦しんだりしていた。
そんな苦しい状況から抜け出すために俺はいつしか
ライバルを作るようになった。
見えないをなにかに葛藤するより、近くにいる見える敵と戦う方が
よっぽど楽だったからだろう。
俺はチワに告白することと同時に山口に勝つということを
目標にしていたのかもしれない。
俺はこの時そんな自分が嫌いになった。
今まで山口は俺のことや仲間のことを第一に考えていた。
でも俺はそんな気持ちよりチワを優先していたのかもしれない。
そう思うと自分が怖くなった。
俺が今まで言ってきた中の最大の”ごめん”だった。
ただただ申し訳なかった。
山口「なにが?」
のび太「いや、なんかもうごめん」
山口「なんでだよw」
のび太「先に告白したし…」
その先は言葉に出来なかった。
言葉にならないほどの思いがあったからだ。
山口「なんで謝るんだよw」
のび太「なんか抜け駆けみたいなんなったし」
山口「いいよ、ちゃんと言ってくれたから。それに」
山口「俺も今日告白する。」
でも俺は至って冷静で
のび太「そっか、どこで?」
山口「わかんないけど、呼び出して」
のび太「そっか、オッケー」
そう言って俺はその場から立ち去った。
やがてチワはいつも通りきたが俺はなかなか話せず、
結局その日の授業中は一言も話せずにいた。
山口はチワを呼び出していた。
会話内容はあとから山口に聞いた。
山口 「あのさ」
チワ 「なに?」
山口 「もしかして気付いてたかもしれないけど
俺チワのこと好きなんだ」
チワ 「うん」
照れて俯くチワ。
山口 「だから付き合ってほしい」
少しばかりの沈黙があり、そしてうつむきながら
チワ 「ありがとう、でも知ってると思うけど昨日のび太にも言われてて、
ちょっと考えさせてくれる?」
山口 「わかった」
俺が告白するとLINEを山口に送った後すぐに
山口はチワに明日話があると言っていたらしい。
そんなことを知らない俺はただ2人が帰ってくるのを
クラブの様子を見ながら眺めていた。
なんだが二人は気まずそうな感じになっていた。
それはそうかと思い再びクラブの方に目を向ける。
俺はここではあえて山口に告白の結果を聞かなかった。
ここで知ってしまうと自分を制御出来ないかもしれない。
そう、俺は山口の告白の成功を確信していた。
なんだかんだ言ってチワは山口のことを好きだと思ってたし、
それは山口に対しても一緒だと思う。
それに対して1人邪魔な俺は敗北。
なんて出来たラブコメシナリオだろう。
山口が告白すると聞いた瞬間俺は負けたと思ったのだ。
俺は後悔した。
なんであの時言ったんだろう。
なんであの時決意したんだろう。
なんであの時好きになったんだろう。
なんで…なんで……
思いつめてもきりがないが負の連鎖は止まらなかった。
周りからもバレバレだったと思う。
俺はこんな自分が作った雰囲気から逃げるように部活のやつらと帰った。
結果は上で言った通りだった。
ショックはでかかったがちょっぴり安心した自分がいた。
そんな俺はまた一つ自分を嫌いになった。
ビデオ提出まで4日に迫った土曜日。
俺は最後の追い込みってことで山口の家に
パソコンを持って行って徹夜で編集することにした。
正直もの凄く楽しみだった。
山口の家族は旅行中。
なので俺たち二人っきりだからなんだか凄くワクワクした。
その話を聴いた時の俺は
のび太「どうせならチワ呼ぼうぜw」
と冗談半分で言うと、
山口「うん!呼ぼう!!」
とガチめに決まったww
のび太「今度さ、山口の家に編集で泊まりに行くんだけど来ない?」
チワ「うん!!いく!!」
のび太・山口「えっ?マジ?」
チワ「うん!でもお母さんに言って聞いてみる!
もちろん男子と泊まるのは内緒だけどw」
よっしゃーー!!!!
俺と山口はポッケのなかにグーを握りしめ喜んだ。
実際告白してしまったのでもう無理だろうと思い、
もう一回聞いてみると
チワ「うん!!いく!!けどまだお母さんに
聞いてなかったから聞いとくね!」
と案外前向きな答え。
俺はそんなことも楽しみにしながら学校に向かった。
学校に着くと山口とは泊まりトークばっかりwwクソ楽しみだwww
チワはというと、結局親が泊まりを許してくれなかったので無しに。
男好きじゃねぇかとぶつくさいいながら授業を受けた。
授業が終わって、すぐさま山口の家にむかう。
なんだかんだ楽しみの俺は電車の中をハイテンションで騒ぎまくっていた。
それにのって山口も。
ギャーギャーワーワーいいながら飯の食うところを決めた。
のび太「なにたべる?」
山口「本当になんでもいいw」
のび太「うーん…じゃあ…」
”カプリチョーザ”
俺はそうかかれた看板を指差した。
山口「うんwまぁいいよここでw」
といって入ることに。
普段は超高級イタリア料理店のサイゼリヤに入り浸っていた
俺たちからしたらびっくりする値段だった。
まぁ今日ぐらいはと奮発していろいろ頼んだ。
そっからはクラスの話や、チワの話。これからの話といろいろ話をした。
やっぱりなんだかんだあってもこいつだなと俺は改めて親友の大事さに気づいた。
しばらくして時間を見ると9時。
3時間もカプリチョーザで騒いでいたのでそろそろ出ようかと思い、
出てまた山口の家にむかった。
バスや歩きを重ねて、結局着いたのは夜の11時だった。
まだ11時かー全然余裕だなとたかをくくって山口の家を探検した。
こいつの家は顔に似合わず凄くでかかった。というか綺麗だった。
テレビを見たりゴロゴロしていたりして、
結局編集に取り掛かったのは12時を過ぎた頃だった。
レッドブルを飲み、気合を入れてからからしばらく
集中していると急に腹が減ってきた。
山口は「なんか買ってくる」
と言いコンビニに行った。
そんな中俺はそんなに長く起きていられないので睡魔が襲ってきた。
とりあえず山口が帰ってくるまで待とうと思い振り絞ってパソコンに打ち込む。
しばらくして山口が帰ってきた。
俺の分のカップラーメンもあった。
ありがたく頂戴しようと思ったが、
のび太「眠くなったから10分だけ寝るわ」
山口「オッケー」
のび太「10分たったら何しても起こしてね!」
山口「オッケーww」
それが俺の最後の言葉だった。
パソコンが机に二つ。
居間に寝ている山口。
ソファに寝ていた俺。
時計の針は11時を指していた…
11時‼︎‼︎⁉︎⁇
何があったんだと思い、起き上がると山口が俺が起きたことに気づき起きる。
とりあえず昨日のことを聞くと、
10分後俺を起こそうとすると
山口「おい、起きろ」
のび太「うーん、わかった」
と言って寝た。
また10分後に起こすと
山口「おい、起きろ
のび太「……」
山口「おいって、」
のび太「うんうん」
と頷いたが寝たらしい。
それを繰り返したがなかなか起きずに3時頃。
急に俺がバサァ!!と起きて、ムクっとしたがまた急に寝出したらしいw
山口はこの時本気でびびってたらしいww
そして山口が寝る頃にもう一度起こしたが起きないので、諦めて寝て現在に至る。
同じようなものが一気に襲ってきた。
とりあえず朝飯にカップラーメンを食べて作業にとりかかる。
しばらくすると意外とすぐに終わって結構余裕ができた。
この後どーするとかの話をしながら作業をしていると急に電話が鳴り始めた。
prrrrrr…prrrrrrr…
のび太「ん?」
俺の携帯だった。
チワ「もしもしー?編集すすんでる?」
チワからだった。この時眠気が一気に引いたのを感じたのはこの時ぐらいかもしれない。
のび太「うん、大丈夫!結構終わってきた」
チワ「そっか!お疲れ!!ありがと!」
俺はここで勢い余って
のび太「この後暇なんだけど、遊びにいかない?」
と誘ってみた。
のび太「いや、そんなこと言わずにさwいこーぜww」
チワ「今日はやめとくよwじゃあ2人仲良く頑張ってね♡ww」
のび太「はーい、バイバイー」
聞かなきゃよかった…
後悔した。
するとそこにまた一本の電話が。
野球部「もしもし?今カラオケいるんだけどくる?」
のび太「うーーん、どーしよかな」
状況からして多分ここで行くというと山口は来ないだろう。
それはなにか悲しい気がする。
が俺は半ば強引にカラオケにいくことになった。
とあくまでもカラオケはいかないつもりの山口。
とりあえず電車に乗ってカラオケにむかう。
その途中で
野球部「カラオケフリータイムだから6時までいるんだけどそれでもいい?」
とのLINEが。
時刻は3時。それならいいやと思って、断ることに。
すると再び暇になる俺たち。
帰り道だった俺はともかくここまで何しに来たか
全くわからない山口は路頭に迷っていた。
山口「どーしよかw」
のび太「しゃーないなw暇つぶしにヨドバシカメラでもいくかw」
山口「だなw」
といい、ヨドバシカメラにむかう。
対して用もないのに、ヨドバシカメラを回って、パソコン器具を見たり、ゲームを見たりしていた。
歩き疲れた俺たちはベンチに座ることに。
そこでまたチワの話題になった。
いつから好きになったか、返事はいつになるのかとか
正直どっちに告白されるかとか女子みたいなことばっか喋っていた。
途中鬱モードになったので聞いてた人は気持ち悪いと思っただろう。
でも俺たちは話すしかなかった。
自分に抱えた不安。
もどかしさ。緊張感。
話すことでしか解消できないと思ったからだ。
しかも話す相手はイワンコフでもケンヂでもクロヒョウでもなく山口でしかないとダメだったのだ。
俺たちはライバルでもあり親友だ。
それは紛れも無い事実だ。
この後どちらかが付き合うことになってもそれは崩されることのないものだ。
文化祭につれてどんどんと告白の結末へと向かっているとはわかっていたがそれがあと3日に迫っていたこととは知らずに俺たちはそんなことを喋っていた。
ビデオ提出日まであと2日。
俺はこのくらいからチワの変化に気づいた。
前まで喋ってきたりしていたのに最近はまるで絡んでこない。
気になって自分から絡みにいったらいつも通りな感じで接してくれる。
俺は山口に対してもなのかなーと思い、聞いてみると山口も同じようなこと言っていた。
山口「最近とかじゃなくてしばらく喋っていない。」
山口「自分から喋りかけることもない。」
と言って俺よりも酷かった。
と自分に言い聞かせていた。
俺たちの溝がどんどんと開いていくのを感じたイワンコフとケンヂとクロヒョウは
「今日この愉快なメンツでどっか遊びにいかね?」
と言ってくれた。
それが俺たちのために言ってくれたのか、それとも単に遊びに行きたかったのかはわからないけれど俺にとっては凄いチャンスというかきっかけだった。
これでまたチワと話せる。
話のきっかけを作れる。
そう思った俺は行くことを率先していた。
チワも最初はいかないつもりだったがいくことになった。
俺はいつも以上にテンションがアゲアゲだった。
どこ行くかの話をしていると
山口「俺やめとくわ」
のび太「えっ?なんで?」
山口「いや、いろいろやることあるし」
と言っている山口を見ると目線の先にはオトコ女が座っていた。
どうやらなにか話し合いをするらしい。
のび太「話し終わってからでもさ」
というと、
チワ「いいじゃん、もういこ!山口忙しそうだし」
と言ってそそくさと俺たちをこの場から移動させるようにした。
あとで内容を聞こうと思い、愉快なメンツについていくことに。
と思ったが、イワンコフとケンヂがいない!
どうやらイケメンもいたらしいので一緒に連れていかれたらしい。
とりあえず、最寄り駅で待っといてとLINEを送り
チワと2人で駅に向かうことに。
俺はチワと2人っきりという状況だったけど
あまり嬉しい気持ちにはなれなかった。
どちらかというと山口の方に意識がいっていた。
チワ「山口なんなのあれ!ほんとうざい!!」
といきなり愚痴から始まった。
チワは山口の前までとの変化に腹を立てていたらしい。
前にも言ったがチワは女々しいやつが1番嫌いなので
ウジウジしている山口が気にいらなかったのだろう。
チワ「ほんとなんなの!グチグチいって!うざすぎ!!」
俺はこれがチワの本心からいっていることか、
それとも愛情の裏返しで山口とオトコ女との関係に嫉妬して
言っていることかはわからなかった。
とりあえず戻ってくるイワンコフたちを待つために
公園のブランコに2人並んで座った。
思ったりしていると、
チワ「はたからみたらカップルみたいじゃん…」
のび太「えっ?なんて?」
チワ「なんでもない!!」
俺にははっきり聞こえていた。
おんなじことを思ってることにちょっぴり嬉しかった。
それからは打って変わり、山口の話は出ずいろいろな話をした。
文化祭の話、テストの話、進学の話、クラスの話。
なんだか告白する前に戻ったような気がした。
告白してからいろいろ意識してお互いこうやって2人で
喋ることが少なくなってたので凄く懐かしい感じがした。
そんな風なのほほーんとした話は終わり、やがてイワンコフたちが来た。
イケメンが結構ついて来てさー。」
ケンヂ「なにイチャイチャしてんだよw」
そーいや、こいつらには告白したことは言っていない。
照れるチワと俺。
なんか気まずくなった。
イワンコフ「まぁそんなことよりこれからどこいく?」
のび太「ボーリング行きたい!」
チワ「嫌だ!カラオケ行きたい!」
カラオケ⁉︎やばい、これはまずい。
のび太「カラオケは嫌だ!ボーリングにしよ!」
チワ「なんでカラオケ嫌なの?」
のび太「それは…」
下手だから。ギャーギャー騒いだりネタをしたりするのはいけるのに
歌うということに凄く緊張感を覚えていた。
そのせいで今までカラオケに誘われてきたがその度に断っていた。
チワ「そんなん気にしないよ!」
のび太「いや、俺は気にするんだよ!」
チワ「知らないよ!!
第一のび太の歌声になんか期待してないよ!」
のび太「なんだよそれ!!」
俺たちはいつの間にか前の俺たちに戻っていた。
イワンコフ「まぁまぁwwチワも言ってることだしここは
カラオケにしよう!!」
ケンヂ「うん!!大丈夫!!俺の方が”ヤバイ”!」
のび太「いや、そういうことじゃなくてw」
と言いつつも連れて来られた。
本気で嫌だった。
テンションガタ落ちなのは結構ばれていたと思う。
まずついてからすぐにチワが曲を入れた。
”眠り姫” セカオワだった。
チワは周りからも聞いていたが、かなり歌がうまかった。
点数とかじゃなくて、声がすげー。
聞き入ってしまった。
イワンコフとケンヂ。
”チェリー”
ケンヂは相変わらず下手くそだったが
イワンコフは凄くうまかった。
なんか歌い手でいそうな感じの声だった。
そして俺の番。
俺が歌うのは…
”小さな恋の歌”
歌い始めでいきなりこけたが
なんとかうまくのれて歌い切った。
歌い終わったあと、
チワ「普通じゃんww」
みたいなこと言われて自信がつき、
どんどんと歌い続けた。
この時にカラオケの面白さに気づかされて
今では1人でカラオケに行くほど好きになっているww
電車でいつものように別れて、チワと2人きり。
チワ「普通にカラオケ歌えるじゃんw」
のび太「うん!すげーハマったわwまたいこーw」
チワ「はいはいww」
ちゃっかり次回の予約を取っといた。
するとチワが、
チワ「あっ!!明後日ってハロウィンだよね?」
もうそんな時期か、そう思って
のび太「うん」
チワ「やばっ!ケーキの材料買ってない!」
のび太「ケーキ?」
チワ「カボチャケーキ作るんだ♪」
のび太「へぇーー、今日材料買うの?」
チワ「昨日買うの忘れてた…今日買うしかない…」
チワ「えーーw嫌だよw」
のび太「行かしてよw」
結構嫌がっていて無理かなと思ったけど、
チワ「じゃあ来るからには荷物持ちよろしくね♪」
と言われて、ついていくことに。
歩くこと10分。
ダイエーについた。
それからはたんたんとチワが先々進んで行った。
チワ「バターと…カボチャと…」
俺はそれを横から温かい目で見守っていた。
のび太「なんか気合い入ってるねw」
チワ「女子同士で交換するんだ♪」
のび太「へぇー、楽しそうだなw」
チワ「うん!…よしっ!これで全部大丈夫!」
のび太「おっけー、じゃあ帰るか」
チワ「まだ待って!」
チワ「仮装道具買わないと!」
のび太「仮装するの⁉︎ww」
チワ「うん!まぁカチューシャつけるだけだけどねw」
と言って近くにあったカチューシャをとって被って
チワ「どう?似合う??」
のび太「うん、まぁ似合ってる」
チワ「まぁってww失礼ダナーw」
のび太「いやいや、似合ってるよw」
チワ「じゃあのび太被ってみてよ!」
のび太「え?ww」
とちょっと戸惑ったがかぶって見た。
のび太「どう?」
チワ「……みなきゃよかった。」
のび太「おいおい!!wなんだよそれww」
チワ「えー。なんかのび太被って変だったから買いたくなくなってきたー」
とかいいつつも気がつけばレジに並んでいた。
俺はいつものように送り、チワのホームまで行った。
チワ「もうすぐ文化祭だね。」
のび太「うん」
チワ「…もう……っちゃう…か」
のび太「え?なんて?」
チワ「いや、なんでもない!」
電車が来る音でほとんど聞いとれなかった。
でも俺はだいたいチワが言いたいことはわかっていた。
俺もちょうど考えてたことだ。
のび太「文化祭が終わっても絶対愉快なメンツは仲良くしような」
チワ「…!!……うん……」
どちらかが幸せになって、どちらかが不幸になる。
告白の結果が返ってきたら少なくともそーなるだろう。
だから俺たちは今のようにいれなくなる。
そんなことは俺もチワもわかっている。でも俺は確かめたかった。
ちゃんとチワが返事をしてくれるということをだ。
告白してから結構時間が経っていた。
そんなことは決まっている。俺は確かめたかった。
もしかしたらチワは返事をこのまましてくれないじゃないか。
最近はそう思ってきた。
だから俺はちょっと意地悪だったかもしれないけれど
チワに告白したことを思い出させるような口調で話した。
そーでもしないと返事をくれない気がした。
多分チワはこの俺の考えをわかってる。
俺はそれを承知で俺はどうしても言いたかった。
それぐらいこの”告白”はでかいものだった。
電車が来た。
俺たちはそれから何も話さずに電車を眺めていた。
するとチワがその電車に乗って
チワ「…じゃっ……」
とさみしそうに手を振る。
やっぱりチワはわかっていた。
のび太「また明日。」
そう言って手を振っているとき
のび太「カボチャケーキ…」
チワ「えっ?」
のび太「カボチャケーキ出来たら頂戴」
チワ「やっぱりのび太はのび太だねw」
チワがちょっと笑った。
チワ「はぁー、ほんと……なんなの…これ以上あたしを困らせないでよ…」
のび太「は?」
チワ「なんでいっつも決めたって思うときに変なこというの!」
チワ「もう嫌。ほんとに嫌。こんなんだったら文化祭やらなきゃよかった」
と、いきなりキレだした。
のび太「なんで怒ってんだよ…」
チワ「だってそれはのび太が…いやもういい。」
のび太「なんなんだよ…」
チワ「ごめん…」
と今度は急に謝り出した。
のび太「は?wもう意味わからんw」
チワ「とりあえずカボチャケーキはあげるよ」
のび太「どーも」
チワ「じゃっ今度こそバイバイ」
のび太「うん、バイバイ」
そう言ってその日は別れた。
俺はチワが言いたいことが全く理解できなかった。
今日はチワはおかしいしまぁ明日聞こうとそんな軽い考えをもっていた。
まさか明日返事がかってくることは俺はしるよしもなかった。
俺はいつも通りの時間に起きて、いつも通りの電車に乗り、
いつも通りの時間に席についた。
いつも通り授業が始まり、終わって、また始まってとごく普通の日常だった。
そして授業は全て終わって、放課後に。
期限が明日と迫っていたので猛スピードで編集をしていた。
編集を二つのパートに分けてそれから俺のパソコンで
合わせると言う風にしたので、ほぼ俺がメインで編集をしていた。
のび太「うん、まぁ慣れたらカンタン」
やけに今日のチワは近い。
しかもちょっと優しい感じだし、スキンシップが多かった。
チワ「ありがとね…ほんと感謝してる」
のび太「なんだよwwきもちわるっw」
チワ「まぁほんとに思ったことだからさ」
なんだかチワの様子が変だ。
やけに素直だ。
山口は他のやつと喋っていた。
俺とチワが並んで座っている。
急にドキドキしてきた。
緊張もしてたし、なにかがくると確信していた。
しばらく沈黙が続いてから、チワが口を開いた。
のび太「なに?」
チワ「もしさ、もしこの文化祭が終わってこの6人がこれっきり
こんな風に遊んだりしなかったらどうする?」
のび太「それはないよ。」
チワ「えっ?」
のび太「もしとかじゃなくて、それはならない。」
のび太「俺たちは文化祭が終わっても絶対仲良くしてる。
それだけは断言できる。」
チワ「この6人がバラバラになるの…いや?」
のび太「当たり前だよ。
俺前に”この時間が一生続けばいいな”っていったじゃん?」
チワ「うん…」
こうやって一緒に帰って、飯食って、笑って、悩んでってこんなこと本当に始めてなんだよ、
自分でいうのも恥ずかしいけどさみんな好きなんだよ。
だから絶対にバラバラになって欲しくない。俺がそうさせない。」
ちょっとカッコつけすぎたかもしれない。こんなドラマみたいなセリフ現実で言うとも思わなかった。
のび太「俺に任せとけ。今まで数々のピンチを乗り越えてきたんだぞ。
俺にできないわけがない!!」
といってガッツポーズを見せた。
俺はいつものようにきもちわるっと言われると思ったが、
チワ「ムカつくw」
と笑顔で言われ脇をつつかれた。
イチャイチャしてるなかで山口の冷たい目線を感じるが気にしない。
しばらくして下校時間になり、帰ることに。
6人が並んで帰る。
こんな光景もあと4日で終わりだ。
なんだか虚しい気分になった。
虚しくなって急にチワの手を握った。
チワは始めはビクッてしてたけどしばらくしてふつーに握り返してくれた。
でもそれに負けじと気づけば山口も手を繋いでいた。
普通では考えられない光景がそこにあった。
こういうのはお互い分かってないと出来ないんだなと改めて思った。
こうしていると初めて帰った時のことを思い出す。
あの時も腕組んで帰ったっけ。
そーいやこの辺で脅かしたな。
数年前のことのように全てを思い出していた。
そして神社につく。
前のようにお参りをした。
俺はもちろん文化祭の成功と6人の仲とチワとの関係のことを祈った。
神社を出ようとすると鳥居の前で
イワンコフ「写真とろ!」
と言い出したので写真を撮る。
これが俺たち最初で最後の写真になった。
駅に着いて山口と別れて、また俺とチワ2人きりになった。
窓に映った俺たちは前とは全く違うように見えた。
それはチワに対する思いや印象が変わったからだと思う。
特にここまで会話がなく、ずっと無言できた。
でも嫌じゃなかった。
なぜかこの沈黙が心地よかった。
なにも言わなくても何も思わない。
こういう関係を俺は望んでいた。
そして俺はいつも通りにおくっていった。
でもなんだか怖かった。
なんだか急に不安になった。
そして俺は何を思ったかチワに
のび太「あらためていうけどさ」
のび太「俺やっぱお前のこと好きだわ」
のび太「いろいろ考えて、山口の気持ちとかも考えたけどやっぱり好きだ。」
チワ「…」
のび太「それだけなんか言いたかった。ごめん。じゃあそういうことで。」
チワ「まって…」
のび太「ん?」
と振り返ると泣きそうなチワが。
と聞いてみるとうつむいて顔を上げない。
しばらくずっと顔をあげないまま黙っていた。
そして
チワ「ありがと!…なんでもない!じゃあね!」
といって電車に飛び乗った。
俺はそこから何も出来ずにただぼぉーと電車を見て突っ立っていた。
電車がいってしまうと我に返って自分の方面のホームに戻る。
と聞いてみるとうつむいて顔を上げない。
しばらくずっと顔をあげないまま黙っていた。
そして
チワ「ありがと!…なんでもない!じゃあね!」
といって電車に飛び乗った。
俺はそこから何も出来ずにただぼぉーと電車を見て突っ立っていた。
電車がいってしまうと我に返って自分の方面のホームに戻る。
しばらくして起きたら最寄り駅。
そこまで爆睡してかつ最寄り駅で起きれた自分を褒めてあげたかった。
そして音楽を聞きながら帰路を歩く。
適当に携帯をいじっていると…
ーLINE1ー
誰からだろうと思い、みたらチワからだった。
そうとう長い文章だったので多分告白の返事とすぐにわかった。
俺は深呼吸をして、おそるおそるそのLINEを開けてチワとのトーク画面にタップした。
私はのび太が告白してくれた時凄く嬉しかった。
いっつも優しくて面白くてみんなのことを思ってる
のび太のことが大好きだったから。
本当に嬉しかったんだけど、恋愛対象とはちょっと違うような気がした。
付き合うってなったらそうじゃなくて親友として
私はのび太のことを見ていたような気がする。
だからこれからも親友として関わっていてください。
私を好きになってくれてありがとう。大好きです。
俺はここまで積み上げてきたものが一気に崩れ落ちた。
本気で好きになった人に振られるというものは予想以上に大きかった。
俺はすぐさま山口にLINEをした。
返事はすぐに帰ってきた。
山口はおんなじバンドで一緒にやってきて、
そういうお互いを高め合うライバルみたいな関係で、
恋愛対象とかそういうのじゃなくて友達としてとしか見てなかったから
これからもお互いを高め合う存在でいてください。
というのが送られてきた。
俺は布団に潜り込んで泣いた。
失恋ってこんなに苦しいものということがみにしみてわかった。
その日は全然眠れなかった。
何がいけなかったのか、何が足りなかったのか。
そんなことを考えていると朝になった。
朝ごはんを食べているときも通学路を歩いているときもずっと
喋らなかったからみんなに心配されたがとりあえず笑顔で振舞っていた。
これからどうしよう。どうかかわっていこうと考えているうちに学校についてしまった。
でもやっぱりクラス内はいつも通り。
なんら変わらない。
俺は何事もなく座って授業の用意をした。
すると教室に入ってきたチワ。
チワ「おはよう」
のび太「おはよう」
案外思ったよりも普通に喋れた。
これが何よりも嬉しかった。
放課後、編集も今日でラスト。
俺は4ぬ気で終わらそうとしている中で
みんな明日のハロウィンの用意をしていた。
飾り付けをしたり黒板に書いたりととても楽しそうだ。
俺も全ての編集を終わり、ハロウィンを手伝うことに。
でも俺は逆に意識しすぎてなかなか話せなかった。
なにか言われても返事しか出来なかった。
次第にチワもあきれて違う人取り戻せたよ喋るようにった。
それから機会を失った俺は文化祭まで喋れなかった。
もちろん、俺がかぼちゃケーキを貰える日もなかった。
そしてそこから月は流れ文化祭当日に。
俺はクラブのやつと文化祭をまわっていた。
そして自分のクラスの作品の時間になるとみんなを
つれて見に行った。
上映時間になると15分間のわずかなムービーがながれた。
俺たちの出来事は絶対に15分間にはおさまらない。
けど、このムービーが俺たちの全てだった。
編集がすごい。クオリティが高いなどとみんななら評価されるも
俺はなんにも心を動かされなかった。
そして皮肉にもこの作品が文化祭のムービー大賞をとった。
女子はみんな歓喜。俺たちもその時はすごく喜んでいた。
のび太「やったな!!!」
チワ「うん!!!よかった!」
この時久しぶりにチワに話しかけた。
でもまたこれっきりだった。
チワは女子のダンス部とかの方と仲良くなった。
俺たちはよく絡むもののケンヂはイケメンの方についていった。
何もかも予想通り。やっぱりチワは凄いなぁとあらためておもった。
俺もまた部活が始まって、みんなのなかからも文化祭の名残
みたいなのがなくなっていった。
そして二学期ももうすぐ終わるという時。
俺は試験前で一緒に勉強する相手を探していたところ
山口が空いていたので山口と勉強して一緒に帰ることにした。
山口「まさかどっちも振られるなんてな」
のび太「な、ほんとなんだったんだろうな」
山口「俺は絶対お前だと思ってた。」
のび太「えっ?なんで?」
山口「俺、オトコ女に聞いたんだ。多分お前のこと
が好きだろうって言ってた。」
のび太「なんでだよ」
山口「それ以上はショックで聞けなかったよ…」
山口「でもあいつは確実にどっちかを好きだったらしい」
山口「これは確かなんだ。でもどちらかと付き合うと関係が
悪くなるだろ?それであいつはどっちともふったんだって」
俺はこの時ふとあの会話を思い出した。
チワ「6人のグループがバラバラになるのは嫌?」
のび太「嫌だ。」
そしてチワの泣きそうな顔。
俺はこの時やった気づいた。
チワが俺たちのことを思って俺たち2人をふったこと。
俺が嫌といったからチワ以外の5人組の関係を崩さないように
するために俺たちをふったこと。
全てチワは俺たちのことを思ってやってくれた。
チワはもう
俺たちの居場所を守ったのだ。
俺はそういうところがチワに惹かれたのかもしれない。
そう確信した。
俺はこの本気の恋を後悔していない。
むしろ良かったと思ってる。
失ったものもあったけど分かり合える仲間が出来た。
本気で話す勇気が出来た。悪と戦う正義の心が生まれた。
いろいろと成長したことがあった。
チワ、ありがとう。俺はそうチワとのLINEのトークに書いて
送信せずに消した。
山口と別れて俺は1人ホームで佇む。
曲を聞こうとiPodに電源を入れてシャッフルで流れた曲が
この文化祭の全てを意味していた。
ー告白ー
君に伝えたいことがある胸にかかえたこの思いを
上手く言葉に出来ないけどどうか聞いて欲しい。
おしまい。
今は彼女とどんな感じなの?
でもやっぱり振られたっていうので恋愛の話になると
ちょっと意識しちゃいますw
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