世界のニュースまとめ（ザ・ミステリー体験）

1: 20xx/ﾐｽﾃﾘｰ master: 私達の住む日本には古来から受け継がれてきた様々な文化やしきたりがあります。

四季折々の風物詩や習わしなど実に多くの行事を長い年月繰り返し行ってきました。

その行事や風習・歌や言い伝えの中には、私達日本人が古来より大事にしてきたしきたりに隠された陰の歴史や忌まわしい、または、怨念が込められたエピソードが込められているようです。

このお話を読んで頂いた後には、ふとした瞬間に、いつもの日常とは違う何かが垣間見えてくるのではないでしょうか。

それでは、怖いお話を御覧下さい。

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1: 20xx/ﾐｽﾃﾘｰ master: 今回のお話は『大掃除』についてである。

今年もあと数カ月で新しい年を迎える。

大抵どこの家でも気持ちよく新年を迎えるために、一年間の家々の汚れを払う年末の行事の『大掃除』

いつもより、腰を入れしっかりと掃除し、綺麗になった家で新年を迎える準備を行う。

最近では、専門の掃除業者を雇い大掃除を行う家庭もあるようだが、この『大掃除』の持つ本来の目的は物質的・衛生的な『汚れ』だけではなく霊的な意味が含まれいる『穢れ』を祓う、大切な神事を意味するものでもあるのだ。

その、起源は古く平安時代にあるとされる。

新年を迎えた、正月人々地域の氏神を祀る神社へと出向きご利益のあるお札（神札）を頂くのが常であったという。

現在でも、続く風習で多くの神社では１２月に入ると翌年用のお札を準備する。

この、お札は神棚や天井裏などに安置しその一年間を見守っていただくのだ。

一年たつ頃には、霊的な穢れを受け止めた効力が失われつつある、そこで、年末の『大掃除』にはその穢れを受け止めたお札を外し、各神社で執り行われる焼納祭やどんと祭などと呼ばれる儀式にお札を持ち、浄化の火によって燃やすのである。

もし、そのお札を燃やす事無くそのまま持ち越せば、お札に溜まった穢れが災いを起こし不幸が訪れると恐れられたのだ。

特に、その多くは火難に見舞われると伝えられており、これは冬場の乾燥と古紙による火災が実際に多かった為かもしれない。

また、この『大掃除』は江戸時代には『煤払い』ともいわれ１２月３１日の大晦日に行われていた。

現在も、この日に『大掃除』をする神社は多い。

しっかりと掃除し一年の穢れを祓い清め、浄化した家は新年を迎える準備が整ったこととなる。

こうして、晴れて歳神様を迎えられるのである。

もし、仮に掃除をしなかったら翌年の運勢が下がると云われている。

穢れを恐れた歳神様は、訪れる事ができず運気をもらう事が出来なくなる為だ。

掃除をしなければ、家の中の衛生的な問題が積み重なるばかり。

運気を向上させる為には、『大掃除』という機会を使い普段では出来ない屋根裏や収納の奥、水周りの隅々まで綺麗にし新鮮な空気を取り入れ、雑菌や湿気を追い出すことで霊的な『穢れ』を祓う事が要となるのだ。

これを、面倒くさがり怠れば、病気の元凶であるカビや埃などのハウスダストがやがては己の身体を蝕む事にもなりうるのだ。

汚れとは、すなわち『穢れを』でもあるのだ。

江戸時代には、火災の発生が多く最も恐れられていた難である為、こういった神事を重んじていた。

商家などでは、奉公人からその家の長まで総出で『穢れを』払い清める大掛かりな行事であったようである。

間もなく、迎える年末。

そろそろ『大掃除』の計画を立てても良い頃である。

歳神様に来て頂けるように・・・