1: 20xx/ミステリー master-
15年ほど前の話。
奥多摩日原の雲取山に登ろうとしたときの話だ。
夜に登って、山頂で朝日が昇るのを見ようと思ったのだ。
(俺は山には慣れていたので、夜でも登ってた)
- 1: 20xx/ミステリー master
-
夕方になって東日原のバス停に到着。
あいにく雨がしとしと降っていたが、山の上は雲を抜けて晴れている事が多い。だからそのまま進んだ。
今でもそうだが、日原の集落を過ぎると、一本の街灯も無い。 しかも雨が降る=雲っているので、星明りも無い時は、ライトが無いと本当に何も見えない。
いや、見えないというレベルではなく、 質量を持った『闇』というものが、周囲から自分を包むと言うか、そんな感じ。
ライトの向きによっては、自分の手や足が無くなったんじゃないかと思えるくらい。 はっきり言って怖い。
夜の山に慣れていると言っても、大抵は晴れているから、東京の光で物が薄っすらと見える。 しかし、こういう時は違う。
真っ黒な『闇』しか見えない。
- 1: 20xx/ミステリー master
-
そんなわけで、たまに自分の手足を照らしたりして、林道を進んでいったのだが…
「あれ?」
今、自分の手首が無かったような…。
今度は まじまじと長袖の先を照らしてみる。 やっぱり、無い。
「ええっ!?」
怖いと言うより、理解不可能な状況に、その場に尻餅をつく。 雨ガッパズボンを通って伝わる雨水の冷たさに我を取り戻し、起き上がろうとする。
起き上がれない。
「?」
下半身を照らすと、足首が無い。
「!?!?!?」
もう、どうしようもないので、そこに座りこんだまま一夜を過ごす。
(折りたたみ傘をザックに刺しているので、上からの雨は半分寝てても防げる。寒さであんまり寝れなかったけど)
朝、明るくなると…何の事は無い、手首も足首もある。 何だったんだろう?
- 2: 20xx/ミステリー
-
雲取山の話を聞いて、昔聞いた恐ろしい話を思い出した・・・
計算するともう20年位前になるけど、 厨3人が親に内緒で、雲取山の山頂で朝日を見る計画で夜に山に入り、最終的には一人だけが生還。
懐中電灯のみで意気揚々と夕暮れから登山したものの、夜が更けあまりの闇の深さに震え上がり、 一時しのぎで農作業小屋のようなところに逃げ込んだが、 1のいう『闇』のせいか、一人が精神的におかしくなり、 格好付けで持ってきた鉈を振り上げ、一人に襲い掛かってきたらしい。
彼はその仲間を突き飛ばし、荷物もおいて闇の中を走って何とか下山。
翌朝、半信半疑の住民・警察と現場を訪ねたが、 鉈を振り回した仲間も、何事も無く寝袋で寝ていたもう一人も、 荷物(靴も残っていたらしい)を置いたまま忽然と消えていたそうだ。
血痕も何もなし。 結構な捜索をしたらしいが、この話を聞いた時点では二人は見つかっていなかった。
別に滑落したわけでもはぐれた訳でもない。
今考えても、恐ろしいというか不思議な話。
► TOPに戻り他の記事を読む
【おすすめ人気記事】
► 岡山市内の不思議な場所に建ってる家が気になる
・ 太平洋戦争勃発の原因が複雑過ぎる
・ 2018年の大阪は災害や事件ばかりでヤバすぎ
► 宇宙人が存在してほしいヤツ集まれ
・ 闘いに敗れたオスミツバチの悲しすぎる運命
・ 車中泊とキャンプだったらどっち楽しい?
► 南海トラフ地震が起きて、テレビにこんな震度表示が出たらどうする?
・ 萩原流行さんの事件って闇深すぎやろ
・ 日本で起こった一番凶悪で怖い事件と言えば何?
► 夢占いってガチで当たるよな
・ 探偵ナイトスクープで一番闇深い依頼ってなに?
・ もう誰も覚えてなさそうな今年の出来事
► 地震専門家「2030年までは南海トラフ地震は発生しないと思う」
・ GoogleChromeに悪魔の数字が隠されていた
・ ガチでクズが多い教師の担当教科といえば何?
おすすめオカルト記事
・ 学生時代にやった “意味不明で奇妙なバイト” をいろいろ紹介してく
・ 【知らないと怖い】医者だが “受診に役立つ裏話” や知っておいて欲しい“コツ”を教えるよ
ザ・ミステリー体験では皆さまからの投稿を受け付けております。
ご自身のホラー体験・不思議体験などありましたら、TOPページメッセージフォームよりお願い致します。
コメント