bandicam 2017-05-16 05-45-00-073

1000: 20xx ザ・ミステリー体験
10歳小学4先生。春。

家庭訪問の季節がやって来た。

3年生の時から持ちあがりでそのままのクラス、 そのままの担任の先生で進級したため、特に変わりはなかった。 担任の先生は、みんなからも慕われて、優しい女の先生だった。 そのため、俺はあまり緊張はなかったが、カーチャンは家庭訪問が あると聞いて、すっごい緊張してた。 なんでかなと思った。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
おかえりなさい!! 体調大丈夫ですか!!
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
ありがとう! 仕事も最近長くて、ちょっと体調はよくないです;; 明日も、仕事が終わってすぐ、事故処理で呼び出されてます。 みんなも、インフルエンザもこれから流行るし、 風邪には気をつけて下さいね!
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
基本的に特段の事情が無い限り、先生が順番を決めてた。 そうしたらウチがなんと一番になったのだ。 カーチャンはめちゃくちゃ焦り、 『掃除しなきゃ!障子張り替えなきゃ!!あと、おかし!!』 って言ってた。 別に見もしないのに、俺の自分の部屋も、片づけをさせられた。 俺は「日にち変えてもらおうか?」 と言ったんだけど、カーチャンは 「先生に迷惑をかけるからいいよ!大丈夫!」 と言ってきかなかった。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
家庭訪問の日、授業が半日で終了し、先生はやって来た。 お茶菓子は、水ようかん。 ちなみに俺の大好物…。

カーチャン、俺の分まで買ってくれてた…。


カーチャン「お父さんには、内緒だよww」
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
障子はきれい、掃除も行き届いていた。 でも、ちなみに、カーチャンはいつでもキレイ好きだ。 普段からあんまり汚くなってない。 カーチャンに、掃除サボっていいよって、 俺はたまに言うんだけどカーチャンは…

「孝行くんたちが病気になったら困るから!それにキレイな方がいいしねw」 っていつも言ってたっけ…。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
先生は、たんたんと俺の生活っぷりを伝えてた。 俺は正座し、何言われるんだろうと冷や汗だったが、 さすが先生、余計なことは言わなかった。 手短に話は終わり、すぐに解散するかと思ったが…ここからだった。 カーチャンは、過去の俺の工作の作品を先生に見せた。

カーチャン「よくできてるんですよ!特にここが…」
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
今考えると恥ずかしいが、当時の俺は子どもで、ちょっと嬉しかった。

先生は「あら上手ね!!孝行くんは頭もいいから、お母さんも鼻がたかいね♪」 って言ってくれた。 夜、カーチャンは、その日の家庭訪問のことを、トーチャンにも報告してた。

トーチャン「その調子だ。孝行は、よく頑張ってるなぁ。」

トーチャン、ビールを飲みながら俺の頭をなでてた。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
17歳高校2年生。

トーチャンは俺に、薫製焼き(くんせいやき)を教えようとしていた。 トーチャンはアウトドアが大好きで、たまにこんなことをやっている。

トーチャン「魚の燻製とか、スモークとか、つくって食べるとうまいぞ!!」 って、言ってたっけ。
でも俺は、友達との付き合いも多く、たまに断ってたりしてた。 トーチャン、そんな時はすごい寂しそうな顔をしてたんだ。 根っからの家族想いなトーチャン。 友達との付き合いや、その他外出なんて、皆無に等しい。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
でも強制は、したことなかった。

トーチャン「そうだな。孝行も遊び盛りだからなw行ってらっしゃい! でも、今度、スモーク作りやろうな!」 っていつも言ってた。 俺は後ろ髪を引かれる思いだった。 ある日俺は、朝からトーチャンに 『燻製作ろう!!作り方教えて!!!』 って言ったんだ。

言ってから気付いたんだが、トーチャン、仕事が残ってて忙しそうだった。
でも…そうしたらトーチャン…

トーチャン「おう!やろうやろうww今から材料、買いに行こうよ! きっと楽しいよ!」 って言って、財布持ってすぐに出ようとした。


俺は圧倒されながらも、仕事…やんなくて、良いのかなって…思った。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
ホームセンターみたいなところで、 小さい網 くんせい各種(にんじん、魚、チーズ、肉など) チャッカマン くんせい焼きセット(本体みたいなやつ) を買った。 材料などを選ぶとき、トーチャン、すっごく楽しそうだった。

トーチャン「なー孝行!これ、うまそうww買おう買おうw」
トーチャン「このくんせい焼きセット、使いやすそうだね!安いし。 ずっと使えそうなやつにしよう!ぱちもんじゃないやつ。」
トーチャン「おっ!これもうまそうだ。ビールが楽しみだなww」
こんなこと言ってた。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
買い物を済ませて、家に帰る。 いつもはトーチャン、あんまりジュース買ってくれないんだけど… コーラ買ってくれた。 いつもトーチャン、俺の健康を考えて、買ってくれること少ないんだ。

トーチャン「一緒につくって乾杯しような!!」 張り切ってた。
そんなことを言いながら、歩いてトーチャンと帰った。 2人で、影の踏みあいっこした。 ちょっと、2人して大人げなかった。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
帰ると早速、トーチャンはあみのセットにかかった。 庭で昼から作り、くんせいを焼く、独特のいいにおいが漂った。 俺はトーチャンと2人でつくり、途中から俺も、夢中になってたんだ。

俺、『あの時は…断って、申し訳なかったなぁ…』 本気で思った。

めっちゃ楽しそうなトーチャンを見て、 こんなに楽しいことを誘ってくれてありがとうって、思った。 子どもだし、言うことはできなかったんだ。

途中からニオイに誘われたカーチャンが、顔を出した。

カーチャン「いいな!混ぜて混ぜてww」


カーチャンも、くんせい作りに加わり、どんどん焼いていった。 みんなで適当に調味料をつけたりして、最高にうまかった。

トーチャンはあまり食べずに…


「孝行たちが食べていいぞ。うまいだろ! 俺は、楽しさを教えたかったからな。今日は良い天気で、良かったなぁ。」 って言いながら、一生懸命くんせい焼いてた。

途中から、近所の子どもが寄って来て、あげたりしてた。 なごやかに進んで行く時間が、すごく楽しかった。 結局夜には焼き肉も始め、我が家の大きなイベントとなった。 ランプで明かりをつけ、久しぶりにトーチャンの 楽しそうな顔を見たと思て、俺も楽しかった。 そのあと温泉に行ったけど、トーチャンの服、ケムリのにおいで いっぱいだった。

トーチャン、いっぱい焼いてたもんね。

ありがと、トーチャン。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
トーチャン…温泉から帰って、俺としばらく話してくれた。

トーチャン「今度は違うことやろうなw たまには違うことも、楽しいだろww」 最後に、こう言ってくれた。

トーチャン、俺が寝たあと、鬼のように仕事をこなし、 4時前に寝たらしい。 俺は7時過ぎに起きて、朝ごはん食べようかと思ったら…

トーチャンすでに出社。

本気で我が家の守り神だと思った…。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
『本編』になります。 前回までしばらくやってたのは、『番外編』になりますので…。 『本編』も、大学生も後半に入るので、あとわずかになると思います。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
20歳大学2年生。年末。


大学は冬休みに入っているので、ひたすらバイトだけやってた。

俺はまったくサークルというものに入らなかった。 具体的にどんなことしてるのかとか、部活との違いも、いまだによくわからないんだ。 俺は大学入学の時から、サークルには入る気がなかった。 講義の時間が終わったら、バイトに充てたかった。 バイト以外の時は、講義を受けたかった。

だって、どれだけ講義を入れたって、授業料は一緒だからね。 頑張らないとって思った。 俺とカーチャンは、商店街にくりだした。 年末のムードが漂う商店街。

俺はこのムードが大好きだ。 なんでかな?まわりがセカセカしてるなか、買い物に出たりするのが、なんだか好き。 カーチャンが、おせちを作るからって、俺もついていった。 カーチャン、いつも荷物持てないからって、少ない量しか買って来れないから。 あくまで俺は荷物持ち。他は何も口出ししない!はずだったんだけど…。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
カーチャンは俺にいろいろと意見を聞いてきた。

カーチャン「ねぇ孝行ー!おせち何食べたい?!」

俺「え?おせちって、料理決まってるんじゃないの?」

カーチャン「んーんw決まってないどころか、おせちを作る地方で特色も違うよw お母さんのつくるのは、ちょっと味も濃いかもね。」

俺「そうなんだ。俺、カーチャンの作る料理になれたし、あの味が好きだなぁ。」

カーチャン「そう?お世辞でも嬉しいけどねw」

俺「いやいや(別にお世辞じゃないけどね…)」

カーチャン「ねー孝行!エビ食べようかエビ!!おいしいよ!」

俺「え、うん。食べよう!」

俺「……」

俺「たかッ!!」

俺「ねぇ…。年末で値段張りあがってんじゃないの?やめといたほうが…」

カーチャン「もうすぐ、こうやって家族で集まれなくなるかもしれないし…」

俺「……」

カーチャン「一緒に食べれるうちに、おいしいもの、みんなで食べよう?」

(そっか…そこまで考えてるんだな…) カーチャン、エビと向き合って、寂しそうだった。
俺「うん、エビ、食べよう!みんなで食べたら、もっとおいしいよ!」

カーチャン「うんwwあっ、年内で食べないように気をつけなきゃwww」

俺「あたりまえwwカーチャン食いしんぼうw」

カーチャンは、俺の大好きなくりきんとんも、いつもたくさん入れてくれる。 俺が毎年、おいしそうに食べてくれるからねって、言ってた。 カーチャンは、みんなの好物を全部知ってる。

よく、「これ孝行の好物でしょw」って言ってくれてたんだ。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
カーチャンは、一通り買い物を終えると、お酒も少しだけ買い、 「年末年始は家族でゆっくりしよw ストーブで、おもち焼こう!」 って言ってた。カーチャンは、いつも楽しそうにしてる。 俺は、本当に、カーチャンが俺のカーチャンで良かったって、心からそう思う。

カーチャンは2人で出かけた時、必ず 「何かほしいもの、ある?」 こう聞いてきていた。 俺はほとんど 「今は何もないよw」 こう答えていたんだ。 もちろん、ほしいものなんていくらでもある。 でも、ここで答えたら、カーチャン、ムリしてでも用意してくれる気がするから。

たとえ、冗談で言ってしまったとしても、カーチャン、頑張ってしまう気がして…。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
俺は、アーティストの『I WISH』が大好き。 当時も、I WISHが結構、街でも流れていました。 特に、みんなも知ってる『明日への扉』は、最高だと思います。

誰かに優しくされたりしたときに、この曲を聞くと、自分も優しい気持ちになれます。 I WISH(川嶋あい)の曲を聴きながら、リラックスしたりします。 当時も、この曲を聴いて涙ぐんだりしました…。

カーチャンと、「声、キレイだねぇ…」って言いながら、聞いてました。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
申し訳ありません…お風呂に入って明日仕事に行きます
;; もっと書こうと思ってたけど、中途半端な状態で申し訳ないんですけど… 明日、また来ようと思っています!
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
お疲れさまでした! またお待ちしております
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
ろくに進まずにすみません;; 本当に申し訳ありません… みんなも、大切な人、優しくしてくれる人を想い浮かべながら、 『I WISH』聞いてみてくださいね。 また、がんばろ!って思えたり、心が洗われるような感じがします。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
今聞いてました「明日への扉」 久しぶりに聴いた泣けるなんていい曲なんだ ありがとう孝行さん本当に最高だぜ!
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
ありがとう! ずっと好きな曲です。 今でも車の中でたまに聞いたりしてます。 「明日への扉」「ふたつ星」「約束の日」などがおすすめです。 良い曲揃いなので、機会があったら聞いてみて下さいね。 全部、やさしい歌です。 明日も、頑張ってきます! みんなも、くれぐれも体調には気をつけて下さいね! みんなと会えるのが、楽しみです。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
続きです。

カーチャンとでかけると最後に、決まって洋服屋に足を延ばす。

いつも、カーチャンは、「寒くない?」とか「服、足りなくない?」とか聞いてくる。 俺は、「大丈夫だよ、足りてるよ。」って言うんだけど、 カーチャンは、何か言って、行くだけ行ってみようって言うんだ。

それで、服を買ってくれる。
俺のまわりの友達は、お小遣いやバイト代から、服を買う人が多かった。 服を買う優先順位が高い人が多かったんだ。 でも、俺はそれほど服に興味がなかったため、ださくなければいいや、程度だった。

カーチャンは、よく「これ、カッコイイよ!きっと似合うよw」 って言ったりして、俺に試着させた。

周りと逆だった。  

周りは、服がほしくてほしくて、自分で切りつめて服を買ってる。 でも俺は、あんまり服とか新しいの買わなくて、カーチャンが半ば強制に 連れて行って、買ってくれたりするんだ。

今思えば贅沢な話だった。


カーチャンは、本当に自分にお金を使わない。 友達とランチとか、ドラマなどでよく言うけど、カーチャンからそんな言葉、 聞いたためしがなかった。 でも俺や妹、トーチャンには、お金を使う。

そのために働いていると言っても、おかしくない。

俺は、こんなに大きくなっても、カーチャンに…。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
俺はカーチャンに言った。

俺「俺、もう大学生だよ…。カーチャン、心配しなくても、大丈夫だよ。」

カーチャン「でも、周りはオシャレにしたりしてるだろうから。 この間来たお友達も、カッコよく、してたしね! 孝行もそのくらいやんなきゃw」

俺「大丈夫!適度には服も考えるからw それにカーチャン、自分の服とか買いなよ。 俺の心配は、いらないよ。」

カーチャン「私の子どもに、小さいも大きいもないんだよw 大きくなったって、子どもは子ども。生まれた時から、変わってないよw たとえ、孝行が、まったく心配しなくても大丈夫になったとするね。 それでも、お母さんにとっては、孝行のことが心配なんだw 病気しやしないか。突然、事故に巻き込まれたりしないか。

学校生活は楽しく遅れてるのかな?バイト、頑張れてるかな?って。 いつまで大きくなっても、お母さんは孝行のことが心配。みんなのことが心配。 それは、孝行がお母さんの子どもだから。 お母さんが生きている間は、おもいっきり甘えていいんだから。 親って、いつになっても心配するもんだよ。 いくら大きくなったって、子どもはかわいいんだからw」
カーチャンは、落ち着きのある笑顔で、こう、語ってくれたんだ。

俺のカーチャンは、なんて偉大なんだ…。

絶対、一生、かなわないよ…。 そう、思った。

俺が試着して、気に行って買った服をギュッと持ったまま、 カーチャンは語ってくれたんだ。


俺は、良い方向にしても、悪い方向があったとしても… もうすぐで、この生活が終わっちゃうんじゃないかって、そう感じてしまった…。

どうなるにしても、まだみんなで暮らす毎日が終わっちゃ嫌だって、そう思った。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
でもカーチャンは、もう、カウントダウンは始まっているのを悟って いるかのような感じだった。

なぁ… カーチャン、まだ終わらないよね?

まだまだ、家族一家で暮らせるよ。

俺ら一家は、今まで、結構バタバタ暮らして来たよ? 小学生中学生高校生、結構、他とは違う経験、してきたよ…。

もう、みんな安心して暮らせるよ、必ず…。

そう、伝えたかった。

でも、言葉がなかなか出なかった…。
(なぁ…なんで、カーチャンに、ガンなんかできたんだろうね? カーチャン、こんなに立派な人だよ。 俺も、みんなに誇れる、いや…誇りたい!カーチャンだよ。 カーチャン、昔から、自分には特に贅沢を求めなかった。 でも家族のことは、何より第一に考えてくれている。

なんで、こんな人に、ガンなんか作るんだろうね?

ひどいよね… ひどいよね、カーチャン………。)

俺「カーチャン、良いこと、ぜったい、あるよ。」

カーチャン「何言ってるのww今、みんなと過ごせてるのが、最高の、幸せw」
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
年の瀬の忙しい雰囲気のなか、俺とカーチャンは、 年末年始の準備をすませて、ゆっくりゆっくり帰った。 あとこんな風に買い物したりするのも、もしかしたら、 そう回数は多くないんじゃないかって…そう思えてしまったからだ…。

俺は、子どもの頃、カーチャンと、たこあげをしたことを思い出しながら帰った。 意外と、天高く上に上がったたこは、力が強い。 目ん玉の大きな絵がついたたこは、俺が気にいっていた。

いつかのお正月(幼少期)、俺はたこを上げたいとダダをこねた。 トーチャンは、少しの間、バーチャンのとこへ行っていて、いなかった。

カーチャンは、「それじゃ公園、行こ♪」って、手をつないで連れてってくれた。


行ってみるとそこは、ドカンのある空き地。 [たぬき]でよくあるような空き地だけど、この空き地は ドカンが縦置きだったし、何倍も広いと思う。 最初は、俺が糸を持ち、後ろからカーチャンが両手で俺の手をにぎってくれていた。 どんどん高くして、結構高い位置まできた。 やってみると思うけど、雲まで届くんじゃないかって錯覚するくらい、高い。

そこで俺は、「1人で持ちたい!!」って言って利かなかった。 カーチャンは心配しながらも、そっと手を離してくれたんだ。 そうすると、俺は調子に乗った。 カーチャンは、後ろで心配そうに見ていた。 そうすると、急に強風が吹き、俺はすごく慌てた。 天高くまで上げたたこは、力が強く、俺が耐えきれるものではなかった。 すぐ手を離せば終わるのだが、たこがお気に入りだったし、離すわけなかった。 たこにつられて走り回った。 ドカンもあるし、茂みも多くて、安全とは言えなかった。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
そうするとカーチャンはめちゃくちゃ慌てて俺に駆け寄り、しがみついた。

カーチャンの力でどうにか止まり、事なきを得た。

するとカーチャンは 「危なかった……けがなくて良かった…… あんな時は、すぐに手を離してね、新しいの、買ってあげるから…。」 俺にしがみついたまま、こう言ってくれたんだけど… 俺はなんともないのに、カーチャンは全身が震えていた。
カーチャンが慌てて来たので、カーチャンが持っててくれていた、 紙パックのミックスジュースは、こぼれていた。


今思うと、それほどに慌てて助けてくれたカーチャンがカーチャンでいてくれて、 幸せだな……って思うんだ。 俺はカーチャンに、この時のたこあげの話をした。

カーチャン「あったねwあの時は心配したからね…。」

俺「あのたこ、気に行ってたからさ。迷惑かけて、ごめん。」

カーチャン「まぁ、こどもは手をかけさせるのが仕事だからw あ!また、たこあげ、しよっかw」

俺「この歳で?!…………うんwしようw」

カーチャン「うんw」

俺「妹とトーチャンも一緒にねw」

こんな毎日、ずっと続けばなぁ……って、思った。 
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
続きです。

みんなと一緒に大晦日を過ごし、カウントダウンをした。

大晦日はレコード大賞や紅白を観ながら、家族で年越しそばを食べた。 俺は、こういう特別な日の、こんなまったりした時間が大好きだ。 俺や妹やトーチャンは、まったりとご飯を食べながら談笑するんだけど…

カーチャンは、ほとんどの時間を台所で過ごしたりするんだ。

トーチャンは、こんな時、いつもカーチャンを気にかける。

トーチャン「一緒に食べたりテレビ観よう!ほらほら、おいしいよ。」

カーチャン「これ作ったらねwみんなは食べてて!」

トーチャン「テレビ終わってしまうよ。後ででいいからさ。」

カーチャン「うんwでも台所でいろいろ作ってると落ち着くし、 料理作らないとねw」 こんな日は、よくこんな会話が聞こえてきたんだ。

カーチャンは、みんなのためにご飯を作ったりするのが好き。

トーチャンは、みんなと、今日あったことを話したり、ご飯たべながら ワイワイやるのが好き。 やってることは違うんだけど、結局、二人とも根本的な部分は一緒なんだ。 家族と一緒に遊んだり、食べたり楽しんだりするのが好きなんだ。 俺の周りの友達には、両親が放任主義な友達が多かったんだ。

だから、うちはちょっと変わってるんだと思ってた。

実際、まわりとはちょっとだけ違うけど、俺は両親の気持ちが嬉しかった。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
20歳大学2年生。正月。

トーチャンが、お年玉をくれた!!

トーチャンは、「いいから、いいから。好きなもの、買いなさい。」 と言いながら、お年玉袋をくれた。 俺は複雑な気持ちだったけど、素直に受け取った。
すごく嬉しかった。

こんな歳になってもらって、いいのかな…

トーチャンに気を遣わせてるよな… もう大学生だし;; でもこんなイベントも、これから、もう無いと思うと、さみしいな… という、いろいろな思いを駆け巡らせた。 妹はめちゃくちゃ喜んでいた。


カーチャンが、後で俺に話しかけてきた。

カーチャン「あけましておめでとw」

俺「うん、おめでとう。」
カーチャン「お父さんね、結構前からお年玉、用意してたよw」

俺「まじ?なんで?」

カーチャン「お年玉袋とかもね、選びに行ってたw」

俺「そうなんだ。結構そっけなく、くれたけど…。」

カーチャン「照れくさいんじゃないw実際は、できるだけ多くあげようかなとか、 『孝行はほしいものあるのか?』とか聞いてきてたw」

俺「そっかぁ…なんか悪いなぁ…」

カーチャン「それで私からもwはい!」

俺「えっ!いいよいいよ!もうもらったよ!」

カーチャン「私のは受け取れないっていうの?w」

俺「いやいや……ありがとう…。」

なんか妙に膨れてる。 お守りも同封されてた。

交通安全お守りだった。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
割と大きなお守りだった。

カーチャンにあとでこのことを尋ねたら、俺にもしもの事があったらと… お守りのなかで、何よりも大事なお守りだって言ってた。

『いつも…ありがとう。』 それだけ、伝えた。

俺のは青色。 妹のは、ピンク色。

カーチャンは、赤色らしい。
トーチャンももらってたみたいだ。水色。

カーチャンらしかった。

最後にカーチャンから、 「どうしても、苦しいなと思う時が来てしまったら…お守りの中、開けてね。 でも、孝行なら、大抵のことは大丈夫!お父さんの子だからw」 って言われた。

よくわからなかったけど、 『え…?うん、わかった。お守り、大事にするよ。』

それだけ伝えて、みんなで羽つきをした。

俺は難しかった。

羽子板?これで跳ね返せるの?って思った。

トーチャンと、コマでも遊んだ。 昔の遊びだと思ってばかにしていたけど、奥が深くて、 気がついたら長時間、家族で、庭で遊んでた。 トーチャンには年賀状がたくさん来ていた。 やっぱり、トーチャンは世間でも人望があるのかなって思った。

妹にもカーチャンにも、なかなか来ていた。 俺は、15枚くらいだった。

カーチャンのおせちが出てきた。 俺は大好きなくりきんとんをいっぱい食べてしまった。 買ったエビは、おせちを豪華に彩り、家族でほっぺたを落っことして食べた。 何年経っても、社会人になっても、こうやって過ごしたいなぁ……って思った。


この時くらいから、カーチャンは徐々に体力を失っていっていた。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
年明け初冬。大学2年生20歳。

俺がバイトから帰ると、みんなテレビを観ていた。

俺「みんな、ご飯食べてないの?」

カーチャン「うんw今日はみんなで待ってたwごはん食べよう!」

時刻は21時をまわっていて。 みんなの好きなドラマをやっていた。 カーチャンは、作っていたご飯の支度をするために、腰をあげた。 この時期は寒くて、あまり動きたくないし、ましてやカーチャンの大好きな ドラマを観ている途中だった。

それに体調まで悪い。

俺は、カーチャンに、俺が温めるからいいよ。 こう言った。 でもカーチャンは…バイトから帰って来て疲れたでしょw座ってなさい。 こう言ってくれて、作業を続ける。 俺は、嬉しいけど、心配だし、申し訳ない…こんな複雑な気持ちで、いっぱいだった。



夕飯は、スキヤキだった。 なぜスキヤキなのか…と俺は思ったが、俺がかるーくリクエストしたものだったんだ。
俺が何気なく、 「スキヤキでみんなで囲みたいねwww」 こんなことを2,3日前にトーチャンに行ってみたら、カーチャンに聞こえていたみたいで… カーチャン、ネギや肉が大きめのスキヤキを用意してくれた。

ウチのスキヤキは、普通のスキヤキより濃いめに作る。 でもそんなスキヤキは、俺にとっては、これが「普通」のスキヤキ。 カーチャン、すっごい笑顔で食べていた。 コタツに入ってみんなで時間を合わせてテレビを観ながらご飯を食べる… こんなことが、カーチャン、幸せだって、言ってた。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
(´;ω;`)
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
いろいろな幸せがある。


カーチャンは、普段も 「宝くじ当たるといいね♪ww」

「福引でお肉が当たった♪www」 とか言って嬉しそうにしていたけど…

みんなで集まって、みんなでご飯を食べて、みんな健康で、1日あったことを 家族で報告しあって… こんなことをできるのが、1番幸せだって、言ってた。

逆に、この幸せがなくなってしまったら、何よりも悲しいって。

例えでいうなら、クレヨンしんちゃんの夜ごはんの時間みたいな、 あんな時間が、カーチャンにとっても幸せなんだろうなって。
俺は子どもの頃、そういう幸せが、「幸せ」って、よくわからなかった。 あまりにも当たり前過ぎて、なくなるとかどうとか、考えたことなかったんだ。


でも、カーチャンの入院によって、考えは一変した。

あまりにもかけがえのないことなんだって、気がついた。
しばらく入退院を繰り返したり、苦しいこともあって、 その間がとても苦しかったって。 でも今は、また家族みんなでいられて、とっても、幸せだって。 カーチャンは、笑顔いっぱいでそう答えた。

だがこれでも当時の俺は、まだ知らないことがたくさんあった…。
それはカーチャンの過去にあった。
カーチャンがここまで優しくて…俺たち兄妹に優しいカーチャンになったのは、 さかのぼる過去に…。

しばらく先に、俺はその話を聞くことになる。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
続きです。
3月。大学2年生20歳。

『カーチャンの過去』編 俺はトーチャンに、カーチャンは元々あんなに優しい人なのか聞いてみた。 今まで、照れくさくて親の過去話なんて聞いたことなかったんだ…。 するとトーチャンは、急に真面目な顔になって、「聞きたいか?」こう答えた。 俺「えっ…」 俺は、かるーく「優しかったよwww」こう言ってくれるもんだと思っていたばかりに、 戸惑ってしまった。 聞いていいのか。 聞いちゃいけないのか。 聞いていいのか…。 聞かない方がいいのか……
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
うちもついこの間父ちゃんガンになっちゃったんだ だから家族で頑張ろうってみんなで元気出し合ってる 孝行のレスやみんなのレス見るだけですごい元気貰えるんだ だからお互い様だ。ありがとう 明日も仕事頑張ってください
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
そうなんですか…。 家族って、何か変化があった時に、すごく大事だなって改めて感じますよね…。 俺も、本当に心から応援します。 見に来てくれて、ありがとう。 お父さん、元気になってほしいです。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
続きです。

俺はトーチャンから話を聞いた。

カーチャンは、長女に生まれた。 しかし、カーチャンのトーチャンは、もともと、とんでもなく厳しい人だった。 仕事もうまくいかなくて、酒に溺れてしまうこともあった。 小さいころからそれほど愛されず、自分で頑張って生きてきた部分が多かった。 カーチャンのカーチャン…つまり俺のバーチャンは、何度も実家に帰ろうと思った。 ジーチャンが理不尽に怒り、一緒にいたくなかったんだ。

バーチャンは、もう嫌に嫌で、何度も出て行こうとカーチャンを説得したが、 カーチャンは断固として拒んだ。

「たとえ怒られても…かけがえのない家族だもん」
「両親と一緒にいられるなんて幸せ」
「離れちゃったら、もっと幸せじゃなくなっちゃうもん!」
「お父さんとも、一緒にいたい。」 カーチャンは、こう、言ったそうだ。

俺はここまで聞いた時点で、涙が止まらなかった。 カーチャンが副作用で苦しんでいるなか、こんなことを聞いてしまった。

こらえるに…こらえられなかった。
トーチャンは、話を続けた。

カーチャンは、高校へも進学できないと中学生当初は思っていた。
金銭面でも、家庭面でも…。 でもそれは、バーチャンが許さなかった。 カーチャンは、高校に進学した。 ジーチャンは荒れて、でもカーチャンバーチャンは耐えた。 カーチャンは、弱音を出さなかったそうだ。

高校に進学した後、勉強して就職先を早々と決めた。 就職してからは、毎月の給料ほとんどを生活費に入れ、暮らした。
まもなく、ジーチャンは病気に倒れる…。

もともと裕福な暮らしではなかったため、治療費はばかにならなかった。 カーチャンはほとんど遊ばず、仕事に打ち込んだ。

”なんとしても、お父さんを治して仲良く暮らしたい…” こう言っては、頑張ったんだって。 学生時代、カーチャンは友人も多かったが、遊べることも少なかった。 家庭の事情上、遊んでる暇もあまりなく、ほとんどを家か学校かの生活になっていた。

バーチャンとカーチャンは頑張って働いた。 そんな姿を見てジーチャンは、体力面ではまだまだだったが、 少しずつ精神面で回復していった。 怒りや荒れが、少しずつ消えていったんだ。 ほんの少しずつ…優しさが出てきた。

カーチャンはその時、すごく喜んだという。

ジーチャンから優しさが見えて、すごく嬉しかったらしい。 バーチャンも、それはそれは喜んだ。 カーチャンが今まで、諦めずにジーチャンを守って、一緒に暮らしてきた証だと思う。 カーチャンが頑張ってきて、希望を持ってきたからだと思う。 物心ついて初めて、一家で家族の絆というものを感じたのかもしれない。

それからも、カーチャン、バーチャンは仕事に打ち込み、 帰ったらジーチャンを元気付け、みんなで一緒にご飯を食べた。 ジーチャンの病気は、順調に回復していった。 一家に笑顔ができた。 ジーチャンは、カーチャン、バーチャンに感謝したという。 カーチャンの描いた家族は、カーチャンの諦めない心と絆で、実現したんだ。


”家族”を諦めかけていたバーチャンは、自分の娘に、ひたすら愛を感じたって。 完治はしていないものの、体調は上向きになり、気持ちもだいぶコントロール できるようになった。 子どもの頃に、ほとんど愛されずに育ったのに、ここまで頑張ったカーチャン。

子ども時代に体験しなかったことを、大人になって実現させた。


俺は…なんて偉大なカーチャンなんだと、涙をこらえられず…話を聞くばかりだった。 それからして、トーチャンと出会った。 トーチャンは、カーチャンのそんなところに魅力を感じたようだ。 カーチャンは、すごく真面目なトーチャンに、惹かれたのだろう。

俺は生い立ちを初めて聞いた。 てっきり、カーチャンは順調に、満足に育ってきたのだと思っていた。 だって、ジーチャンもバーチャンも、すごく優しいんだ。 カーチャンも優しくて、俺が親に恵まれて育ったように、カーチャンも同じように 育ったんだって、思ってた。

でも、違った。 トーチャンが言うには、カーチャンは、自分の子どもには満足に暮らしてもらいたい。 自分の家庭は、明るい家庭にしたい、って言ってたらしい。 俺は複雑な気持ちになった。 どうしてカーチャンはこんなに苦労の道を進むんだろう。

平等ってなんだろう。平等ってあるのかな?

今でもカーチャンは、こんなに苦しんでるよ。

休まる日がないね…カーチャン… そんなに俺ら子どもや、トーチャンのことを、大事に思ってくれてるんだなって、ずっと考えてた。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
カーチャンすごすぎる… 俺も仕事がんばるしかねえ
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
こんばんは。いつも不定期ですみません…。 ここ2、3日で大変つらいことがありました。 周りにはとても言えないことが…。 今もつらくて、あまり寝れていません。 語ってしまおうかと思いましたが、遅くなってしまったので 仕事から帰って時間に余裕のある時に、書きます。
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なんぞ? だいじょぶか?
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なんのことかもわからないのに、心配をかけてしまって、申し訳ありません! オレは今が、人生の変わり目だと思っています。 今ここで発言しようか考えていますが… 気持ちの整理的にも、まだ止めた方が良い気もして。
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続きです。 20歳大学3年生 

4月 俺もいよいよ3年生になってしまった。

2年生までは、ただ単に単位を取って、バイトをしてれば大丈夫という考えできてしまっていた。 でも俺は、自分の専攻する学科で埋まらない時間帯で、間が空く時間は 他の学部、学科の講義も入れていた。

なので友人からは 「ここまで他の皆より苦労したんだから、3年生から楽しようぜwww」 って言われていたんだ。 実は確かに、あと3年生の必須科目と4年生の卒業研究&論文を修得すれば 卒業はできるところまで来ていた。 でも…俺にはいつも、カーチャンのこの言葉が頭に残っていたんだ。

「大学に入れて、勉強をさせてあげたい」 この言葉をカーチャンから言われて、どうしても手を抜きたくなかった。

楽をしたら、一生、後悔すると思ったんだ。 それに、いくら履修したって学費は一緒だから。 友人が受けない講義も、1人で履修して受けた。 そこで特別、別の友人ができた訳じゃなかったけど、勉強するためだから別に良かったんだ。 それで俺は、3年生前期も、割と講義を入れた。 単位にして36単位分だ。 でもなぜか、講義がちょっと楽しみだったのも覚えている。
なぜなら他学部の科目は、俺の専門外だから、なんとなくワクワクしたんだ。 これでバイトも掛け持ちだったので、平均よりは時間の無い大学生だったと思う。 成績表はずっとカーチャンに見せていたが、2年生を修了した時点でも、 とても喜んでくれたんだ。

「A判定がすごく多いね!孝行、頑張っているもんね。カーチャン、鼻が高いよ。」 って、笑顔でほめてくれた。

でも俺は、実はこれだけじゃなくて、何か特別なことをやりたかった。 実は、やりたかったことの1つに、留学があったんだ。 でも、金銭的にもカーチャンの体調的にも、言えなかった。 お金はかかるし、バイトも辞めなきゃいけないと思う。 カーチャンの体調も気になる。 もしカーチャンに相談したら、何とか行けるように段取りをしてしまうかもしれない。

俺はどうしても迷惑をかけたくなかったんだ。 実際、大学の掲示板には、頻繁に留学のチラシが貼られていた。 俺は、長い時間食いついてながめていたこともしばしばあった。 留学は諦めざるを得なかったのだが、掲示物のそのチラシの近くに 奨学金のお知らせのチラシを見つけた。

ほとんどは、返済義務のある奨学金。

少ない利子で借りれる奨学金だ。

本当にありがたい話だけど…俺の学費は、カーチャントーチャンが払ってくれていた。 俺はこのことには、いつも感謝していた。 申し訳なさすぎて、つらいくらいだった。 なので、俺は3年生からこの奨学金を借りようかと検討しようと思った…。

バイトの掛け持ちで、ある程度は生活費として入れていたが、 本当に大学ってお金がかかると思う。なかなか足りないんだ。

だが掲示物の隣に、返済義務なしのチラシがあった。

本当に若干名だが…枠があるだけ、ダメ元で応募しようと思った。 その手続きは、非常に面倒だった…。 後日集まったなかでは、ライバル達は揃って知的そうな人たちばかりだったんだ。 俺は絶対負けたと思ったが…なんと審査に通った。

なんと返済義務なしの奨学金を受けれることになったんだ。 俺は審査を受けてることも含めて、家族に内緒にしていた。 落ちたら恥ずかしかったから…。
「何で受けてるのww」ってなるかと思って。

カーチャンに報告したら…カーチャン、しばらく言葉を発しなかった。
しばらくして、「えーーーーーー!!」って言った。

俺にも…まだやれることはあるんだなって、思った。 カーチャン、めちゃくちゃ喜んでくれたんだ。
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「当大学成績優秀者の為、奨学金を授与する。」 と書かれたプリントと共に、口座名を書く紙を受け取ることができた。 俺にはこんなこと、一生ないと思っていたから、自分で自分じゃないようだった。

不思議なもので、家族で良いことがあったり、嬉しいことがあると、 病気の症状って良くなるんですよ。

カーチャンはそれからしばらく、体調も良くって、あまり痛みも訴えなかったんだ。 俺はそれが嬉しくて……奨学金もらったことなんかより、ずっとずっと…ずーっと嬉しかった。 本当に不思議。

時には、周りの環境って、お医者様からもらった薬よりも、 ずっと良い特効薬になったりするんですよ。 時には鼻唄を歌いながら夕御飯を作っている時もあったくらい。 それくらい、痛みを忘れていられたんだと思う。


俺は……こんな俺でも、少しでも役に立てたんだと思って… これからも、頑張らなきゃな…って思えたんだ。

でもカーチャンは、「孝行が奨学金を受けれる」から喜んでいるんじゃないよ、って言ってた。

「確かに奨学金は嬉しいけど、でも孝行が…そのくらい熱心に、大学生活を送ってくれている というのが、とても嬉しい」
「孝行は、頑張れば、とてもできる子だから」って…言ってくれた。

高校までと違って、大学以降は、本当に親に感謝して行かないとなと思う。 本当にお金もかかるし、自立できる年頃なのに、まだ勉強できるなんて… 恵まれた環境じゃないとできないし、最低限の講義だけ受けて卒業というのも、 もったいないなって思ったんだ。

トーチャンカーチャンが、偉大すぎて自分の部屋で泣くこともしばしばあった。

「本当に俺、カーチャンの子でいいんだろうか…」 って思った。

トーチャンカーチャンが偉大過ぎて、俺じゃ…力が足りないって…。 実は、俺なんかよりもっともっと良い子どもが生まれれば良かったのに って…思ってしまうことも、あったんだ。 変な話なんですけど、自分の親に対してのプレッシャーを感じていました。 俺なんかでいいのかな…って。

でもカーチャンにこんなこと言ったら絶対悲しむから、ずっと言わないでおいた。 逆に、もっと力を付けようって、思えるようになった。
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20歳大学2年生 

5月 ゴールデンウィークに、家族そろってバーチャンの家に遊びに行った。

バーチャンもジーチャンも、だいぶ足腰も弱って来ていた。 俺が小さい頃は、みんな元気で、一緒に走り回ってくれたんだ。 でも今は、元気もなくなってきていて…家にいることが多くなったんだ。 俺は物心ついたころからは、身内で亡くなった方も特にいなくて、 そういった老化に対する免疫が全くついていなかった。

でも実際、大好きなジーチャンバーチャンの元気がなくなっていく姿を見て、 本当につらかった。 絶対そんなことないのに、「俺のジーチャンとバーチャンは無敵なんだ」って思ってしまっていた でも急激に老化は進んで、ご飯を食べる時の手も震えていた。

俺は、たくさんのアルバムを思い出した。

ジーチャンと一緒に、小さな公園で走り回った写真。
バーチャンと一緒に、手作りヨーグルトを作っていた写真。
ジーチャンが、ブランコで後ろから押してくれて、落ちないように近くで支えてくれた写真。 バーチャンが、とってもおいしいカレーを作ってくれて…ほっぺた落ちそうに食べていた写真…。
ジーチャンと…温泉にいって、背中をながしっこしてくれた日のこと…。
バーチャンと……デパートに買い物に行って、「内緒だよw」って、ソフトクリームを買ってくれたこと。

ジーチャンと……バーチャンが……… 俺は、泣きたくてたまらなかった。こらえるのに一生懸命だった。 そんなはずないのに、バーチャンとジーチャンは衰えないって思っていた俺…。 現実を目の前にして、やっと気付く俺…。

もっと遊んでもらえばよかった…。 もっと甘えたい。

もっとジーチャンバーチャン孝行したい…。

もっともっと、会いに来たい。

会うたび、強くそう思うよ。

元気がなくなってきても、とびっきりおいしい肉じゃがを作ってくれるバーチャン。 いくつになっても、子ども扱いするジーチャン。 いつ来ても良いように、俺のためにジュースやおかしを買ってくれているバーチャン。 いつ来ても、きつくても笑顔で出迎えてくれて、遠く見えなくなるまでお見送りしてくれるジーチャン…。 なんでそんなに、優しいんだろう…俺のこと、大切にしてくれるんだろうって…。


帰る最後に、バーチャンは俺にお小遣いを渡して来た。
俺は一生懸命に断ったが、バーチャンは断らせてくれなかった。
「大学生なら、お小遣いもいるでしょ!」って…。

俺は1人だったら、とっくに泣いてた。 バーチャン、優しすぎるから…。 でもやっぱり、バーチャンは、カーチャンの母親なんだなって思った。 カーチャンは、やっぱりバーチャンに似たんだなって。そう思う。
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続きです。

俺は、今これを書きこんでいる現在、なぜ資格などの勉強をしなかったのか、 そのことを痛烈に悔んでいる。 そんなに良い大学ではないけど、単位の判定は、怒られない程度に良くて、 空いた時間に掛け持ちでバイトしてた。

カーチャンは、バイトを頑張りながら大学もしっかり通っていた俺を見て、 喜んでくれていたんだ。 だから、俺も…この状態を維持できたらいいのかな…なんて思ってた。 もっと、将来自分のやりたいことを探せば良かった。

20歳大学3年生 6月 早い学生は、もうすでに将来の進路を考え始め出した。

うっすらとだけれど…。

高校までは、「大学に進めれば」という空気がまわりのほとんどの生徒から感じることが できたけど…。今回は、そうともいかない。


それまで、あんまり考えないようにしていた俺の進路。 ただ単に逃げていただけのような気もする。 俺は、バイトして家に帰ってから、両親に相談することにした。 ビールを飲みながら、トーチャンと話した。

俺「トーチャン、今日、大学で進路調査のガイダンスがあったんだけど…」

トーチャン「おう。もうそんな時期になってしまったんだな…。 孝行も、大きくなったんだなぁ。」

俺「それがあんまり成長してなくてさw 俺、進路がうまくまとまらないんだ。」

トーチャン「そうか~。実をいうとな。俺は卒業と同時に家を継げって言われていたんだけど… でも親から離れて就職したw」

俺「本当に?あれ?初めて聞いたような…。 でも、俺ならそこまで提案されたなら、そのまま継いじゃいそう…。 逆に、自分のやりたいことをそのまま貫いてすごいと思う。」

トーチャン「そんな全然立派なものじゃないんだけどなw 俺も若いころはだいぶ苦労したよ。でも、今はこうやって乗り越えて、 カーチャンや孝行や妹との家庭を持てただろ。幸せだ。」

俺「……。」

トーチャン「最初は、希望のところに就職できなかったんだ。工場なんだけどな。 でも、働きながら勉強して、だいぶ知識を付けた。資格試験の勉強じゃないぞ。 経済関係の勉強だ。新聞もたくさん読んだ。 それで、ハローワークや求人誌にも載ってないし、まったく募集していないところに 身ひとつで門を叩いたんだ。」

俺「そんなこと、できるの?」

トーチャン「できるさ。誰も、やっちゃいけないなんて決めてないだろ? それで、人事部の人に会っていただけるようにお願いしたんだ。」

カーチャンも、横に来て話を黙って聞いていた。


昔のトーチャン「お願いします!!人事部の方にお会いできませんか?」
会社受付「現在は募集を行っておりませんので…。」
会社人事部「いや、話を聞いてみよう。」
トーチャン「お願いをしていたら、人事部の方が目に止めてくれたんだ。」
そこで、臨時の面接が始まった。



トーチャンは事前に作っていた、現在に考える、営業を仕事にするにあたっての戦略、 どうしたらお客様に、商品の良さを提案できるか この会社でのやりたいこと 将来の自分の姿 などを書類にしておいて、面接のあと、まとめていた資料を人事部に提出したそうだ。

トーチャン「最後に人事部の方と握手をしたよ。 それで、後日、採用通知が届いた。 先輩方に話を聞いたら、前回の社員募集時の倍率は50倍だったそうだが… 今みたいには景気も悪くないのに、高いよな…。 でもなんとか入社できたよwどうしても、あの職場で働きたかったから!」

俺「トーチャン…すごすぎだし…。本当に俺のトーチャンなの?;」

トーチャン「弱気にならなくても正真正銘、俺の息子だww それに、別にすごくないよ。 俺が、会社に入りたいっていう気持ちが、伝わって人事部の方にわかっていただけた だけの話だしな。トーチャンは思いを伝えただけだ。」

俺「なんか、自分の親に言うのも恥ずかしいけど…純粋に尊敬するよ…。」

トーチャン「要するにトーチャンが言いたいのは、それだけの思いがあれば、 その道に就職できるってことだ。 逆に言えば、中途半端な気持ちじゃ人事部はとってくれないぞ。」

俺「そういうもんなのか…。 でも、今の聞いたら、本当にそんな気がするよ。 俺も中途半端な気持ちでは、残りの大学生生活は送っちゃいけないな。 何か、強くやりたいって思えるものを見つけないと…。」

トーチャン「大丈夫だ。今からならまだ十分間に合う。 やりたいことを探しなさい。孝行はまだ若いしなwなんでもできるさ。」

カーチャンは、なぜかニコニコして隣で聞いていた。

俺「カーチャン?」

カーチャン「? どうしたの?」

俺「いや、なんだか、笑ってるからさ、どうしたのかと思って…。」

カーチャン「孝行、お父さんに似て来たねw」

俺「え。やだよww」 トーチャンの前で言われると、反発してしまう。
カーチャン「たくましくなったよ、孝行。」

トーチャン「これからは、一層、孝行にも頑張ってもらわなきゃなww トーチャンはもう歳だからなwwアイタタタww腰がw」


俺「そんな急に痛くならないくせにww」

トーチャンはこういう時の芝居はヘタ。


その後は、みんなでカーチャンの手料理を食べつつお酒も進み、にぎやかだった。
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トーチャン芝居がヘタっていうかこの場合はワザとだろwwww また続きたのむぞ!
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俺はもうすぐ100歳になるばーちゃんがいるんだけど ずっと帰省できずここ五年くらい会ってない… 金たまったら会いに行かなきゃ
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続きです。


20歳大学3年生 7月


同級生たちは、就活前最後の夏休みということで、 楽しみ!というのと怖いな…という両極端な感情に、微妙な顔をしていた。


俺も例外ではなく、楽しみというよりは、焦燥感の方をかなり感じていたと思う。


友人たちは、何か思い出を作りたいと、いろいろと計画を練っていた。


そんなある日の夜、家族で2泊3日の旅行にでかけようかという話になった。
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トーチャン「孝行も、もう3年生になるからな! 就活次第では、この家からいなくなるだろう。 だから夏休みに旅行に行こう!」


カーチャン「楽しみだね!どこ行くの??」


俺「いなくならないようにするよww」


妹「九州内で決めるの?」


トーチャン「場所だな。関西まで辺りなら…」


俺「カーチャンは、京都とか好きじゃなかったっけ?」


トーチャン「よし!なら京都だな~、日取りはお盆前の…」


あっさりと予定は決まり、一大イベントが控えて 家族のテンションが一気に上がったのを覚えている。


カーチャンが京都好きというのは、よく京都が舞台のドラマで見入っていたのを ふと思い出したという単純なものだったのだが…


カーチャンは想像以上に楽しみにしていた。
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いつも明るそうにしていたカーチャンだったが、 大きなイベントが控えているため、より一層明るかった。


だからといってカーチャンは新しく服を買ったりすることはなかった。 でも…家族のために旅行に必要でありそうな物は、たまに買っては 俺に見せたりしていた。


カーチャン「家族で2泊というと、大きなバッグがいるね!」


俺「え、うん。うちにあったかな?」


カーチャン「この間、衣類かけている辺りにないか探したけど、なくて。 それで、このぐらいのは買ってきた!」


トーチャンが好きそうなデザインww


俺「いいと思うよww荷物もまとまりそうだね~。」


俺「カーチャンも、新しい服とか買ったら??」


カーチャン「うん!でも今、良い服いっぱいもってるから、いらないかなw」


俺「そっかぁ」


本当に楽しそうで、後遺症があるのを感じさせないほどだった。
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バイトが休みのある夜


俺はご飯食べて、テレビを見ながら寝てしまっていた。


それで、ふと目が覚めて起きようと思ったら、 カーチャンとトーチャンが話しているのに気付いて起きれなくなった。


カーチャン「さて、そろそろ寝る?」


トーチャン「うん。孝行、起こさないとな。カゼ引くから」


カーチャン「起こしたら早く寝てね。明日も仕事、早いでしょう?」


トーチャン「ああ。お母さんはもう寝なさい。」


カーチャン「うんw寝るよw」


カーチャンは、夕食中も翌朝のトーチャンのお弁当の下準備をしているようだった。


トーチャン「胃が痛いだろ。早く寝た方がいい。」


カーチャン「大丈夫大丈夫!」


トーチャン「俺や孝行や妹は大丈夫じゃないぞ。俺にはわかるぞ。準備してくれて、ありがとう。」


カーチャン「うん…わかった。」


なんとなく、会話の途中で起きれなかった。 こんなことがあると、どんな会話でも、聞いてゴメン…と思う。


翌朝トーチャンは早起きして、お弁当の支度をして、早めに会社に出勤した。


出勤直前に、家族にホットミルクを作って出発したトーチャン。


カーチャンは嬉しそうに飲んでいた。
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20歳大学3年生 8月


大学にて


友人A「就活が始まるから、みんなでキャンプか旅行行こう!!」


友人B「いいね!もうあんまり遊べなくなるだろうし…」


俺「旅行?」


友人C「楽しそうだな!4人で行こう!」


友人A「よし、皆の都合のつく日はいつだ?」


友人C「今からだと…このあたりかな?」


俺「待て待て、俺がムリだ。」


家族旅行の日だった。


友人B「なんで?今からならバイト休めそうじゃないか?」


俺「うん……でも、家族と出かける日になってた。」


友人A「孝行だけ抜けるとかは?」


俺「うーん、ちょっと難しいな」


友人B「最後くらい俺らと遊ぼうぜ…」


俺「ちょっと考えるよ…」
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こうは言ったが、俺のなかでは京都旅行に行くと決めていた。


先に決まっていたことだし、あれだけ前もってカーチャンも楽しみにしているし… 裏切るとか絶対ムリだと思った。


しかし、友人との遊びも、楽しいのは事実。


意思は決めていたにもかかわらず、考える時間を作ったことが、即決しなかったことが、


カーチャンにも友人にも、申し訳ないことをしたと後に後悔した。


カーチャンは絶対気を遣うし、結局、話さずに友人との旅行は断った。
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ところが事態は急変する。


旅行を2日後に控えた日、カーチャンが、痛みを訴えた。


明らかに痛みをこらえていたカーチャンだったが、額が汗でびっしょりだったんだ。


トーチャン「ちょっと大丈夫かよ!」


カーチャン「……うん…」


俺「あきらかに、ムリしてる…」


トーチャン「無論だが、旅行は次の機会になる。」


俺「そうだね。カーチャンが大事だ。」


カーチャン「……」


カーチャンは、声が聞こえていないようだった。


カーチャン、あとで、ひたすら謝ってたよ。 痛みと申し訳なさで、泣いてた…。


神様は、見てくれてるのかな…と思ってしまった。


あんなに、楽しみにしていたのに…。
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最初のスレから今日で3年経ったか… 早いもんだな みんな元気にしてるかな
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今読み終わりました。 孝之さん来てないんですね 僕も家族が大切なのでとても温かい気持ちになりました ハッピーエンドだといいですね
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こんなカーチャンがほしかったよ。 こんなカーチャンになれるかな。 こんなカーチャンになりたい。 3歳の息子の寝顔を見てたら泣けてきた。


こんなカーチャンになってみせるよ!!!


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