161: 2010/11/07(日) 04:55:39.12 ID:qY+2iS770
19歳大学1年生。2月下旬
雪が降る日だった。
許可をもらい、俺とカーチャンは、散歩に出た。
実は、外に出た時はいつもカーチャンの足の方が早かったんだ。
でも…今日は、カーチャン、すごい遅かった。
俺は何度も立ち止まり、カーチャンを待った。
こんな、何気ないことで、”病気なんだよな…”って
感じてしまうところが、つらいんだ…。
カーチャン「ごめんね」
俺「仕方ないさ。しかも、いつもは俺が遅いしw」
カーチャン「カーチャンがスタコラ歩くからねw」
俺「急ぐ必要なんて、ないさ。今日の目的は、散歩なんだからさ。」
カーチャン「ありがとう。」
俺「紅茶、飲もう。あったかいよ。」
カーチャン「ありがとう。」
チラチラ雪が降る日。寒かった。
公園に入って、会話がはずんだ。
普段はこんなこと、あんまり話さない俺。
でも、こんな散歩の時間や、いつもとは違う環境の時は、
普段の俺のことを、語ってしまう。
でもカーチャンは、親身になって聞いてくれた。
カーチャン「俺(孝行)、頑張ってるんだね。」
俺「ううん。目の前にあることを、やってるだけって感じかな。
それ以上の工夫が、できてないんだ。」
カーチャン「どういうこと?」
俺「『やって下さい』、って言われたことはやってる。
でも、それ以外のことはやってないんだ。
『やらなくてもプラスでできるようになりたい。』」
俺「いや、全然してないw
こんなこと言ってるけど、実際は本当に、それ以外のこと、できてないんだ。
例えば、学校で勉強と、バイト。
でもこれ以外に、家で何かの目標のために勉強するとか、
何か違うこと始めてみるとか、やってみたいなって。」
カーチャン「そうなんだ。
でも、今は新しいことを始めて間もないから、つらいかもね。
人間は、慣れたら簡単っていうじゃない。
今は大学も1年生だし、バイトも新しいこと始めたばっかりだから、
それに集中しても良いんじゃない。」
他に手を出さない方がいいねw」
カーチャン「自分を下に下にみることはないよ。
でも、向上心は、大事。
その気持ちがあれば、徐々に頑張れるよ。」
俺「…うん。ありがと。」
雪はしんしんと降り、まわりは静かだった。
俺「カーチャン、退院とか…目途たってない?」
カーチャン「うーん…早ければ今年度で退院できるかも…?
順調に治っていけば、いいな。
みんなに迷惑、かけるから。」
俺「そんなことないさ。
カーチャンの元気な顔を、みんな見たがってるよ。」
カーチャン「うん。頑張るね。」
俺は、なかなかこの言葉が言えない。
でも、どうしても伝えたかった。
俺「カーチャン…」
カーチャン「うん?どしたのw」
俺「……カーチャン…。
いつも、ありがとう。」
カーチャン「………うんw」
それ以外、何も言わないし、聞いて来なかった。
なんとなく…このことが言いたいって、通じたみたいだ。
よし。頑張ろう。
今よりずっとずっと成長して、カーチャンと家で会おう。
俺はそう決心して、家に帰った。
ことを予想し、俺は『温泉旅行』の目標を、夏に定めた。
忙しいなかで無理やり行くより、本当に落ち着いた環境で
旅行した方が、楽しめると思ったから。
そしてそれまで、ひたすら頑張ろうって、決めた。
ホワイトデーのことを考えていた。
カーチャンへのお返しにあげるのはいいんだけど…
問題は、あげるものだった。
カーチャンに、食べ物は気を使ってしまう。
できれば、避けた方が良いだろう。
かと言って、高価なものも、カーチャンが遠慮してしまうだろう。
やっぱ食べ物以外で、形に残るものがいいな…
そう思った。
でもプレゼント選びが苦手な俺。
しかも女ものってなると、どんなものが良いんだ…?
買い物は困難を極めた。
ここなら、良いのが見つかるかもしれない。
そう思った。
いつも持ち歩けるようなのがいいなぁ。
いつも使うものがいいなぁ。
そんなことを考えているうちに、鏡を発見した。
外出して、化粧なんかを直す時に使えるような、
折りたたみ式の手鏡。
これは良いんじゃないかと思った。
バッグにも入るし、いつも使うものだ。
あと色…実にいろいろな色があって迷ったが、
結局俺は黄緑色を選んでいた。
カーチャンが好きってわけじゃない。
でも、こんなに優しい色なんだ。
きれいな色をしてた。
これなら、きっと気に入ってくれるはず、と思った。
だけど、雑貨以外って言ったら、すごい難易度が上がった。
俺はバッグ屋に入り、バッグ選びに入った。
そうしたら、ディスプレイに飾ってあるバッグが、目に入った。
「これなら、気にいってくれるかな…?」
直感的に、そう思った。
ベージュ色よりもっと濃い色の、ちょっぴり流行りのデザイン。
店員さんに聞いてみたら、「今売れてて、お母さん世代でも
気に行ってもらえますよ♪」
と言ってくれた。
ホワイトデーでって言って、きれいに包んでもらった。
きれいな仕上がりになって、嬉しかった。
カーチャンは、すごい喜んでくれた。
なぜか、そーっと慎重に開けてた。
カーチャン「ありがとう!!」
俺「カーチャンにプレゼントって、どれにしようかなって
悩むんだけど、いろいろ回って選んだんだ。」
カーチャン「嬉しいw毎日、使わせてもらうね!
でも孝行が、こういうの買って来るなんてねw」
でもカーチャンにお菓子系は、やめておいた方が良いかなって、思ったんだ。」
カーチャン「ごめんねぇ…
退院したら、おいしいもの、食べよう!」
俺「うん。待ってるよ。
治療、がんばれ!きっとすぐ、治るよ。」
カーチャン「…気をつかわせて、ごめんね…。」
最後だけ、声が小さかった。
少し聞きとれなかったんだけど、こんな事を言ってたと思う。
俺「またみんなで、早くドライブ行こうw」
そう言って、家に戻った。
トーチャン「孝行、今日お母さんとこに行ったんだってなぁ」
俺「うん。お見舞い。」
トーチャン「プレゼント、ありがとうな。
お母さんに用意してくれて。」
俺「え?バレたのかw」
トーチャン「俺が行った時、扉を開けたら、お母さんが
包み紙とバッグを抱きしめてたからな。」
俺「…え?」
トーチャン「プレゼントの包み紙とバッグ、
お母さんが嬉しそうに持ってた。
どうしたのって聞いたら、孝行がくれたって。
お母さん、ちょっと目が赤かったから、俺が来る前……」
俺「………」
俺は、途中からトーチャンの話が聞こえてなかった。
カーチャンいつもありがとう、それだけ考えてた。
トーチャンは、最近忙しくなった。
トーチャン「世の中の不景気が大きくてな。
お前も、学生生活が終わる前に、就職活動が始まる。
すごい大変みたいなんだ。大変なのは、俺も仕事で感じてる。
でも、お前は良いところをいっぱい持ってる。
お前ならやれる。信じてるぜ。」
俺「ありがとう。俺も今のうちから、何かできることを始めた
方がいいかもな…。危機感もっとくよ。」
トーチャン「ああ。それにお母さんが元気になって、
お前が成長してたら、喜ぶぜw」
時には家族で行ったりと、カーチャンを元気付けたり、
励ましに行ったりした。
カーチャンは、すごく喜んでくれたんだ。
俺らにとって、本当にかけがえのない、家族なんだから。
看護師に呼び止められた。
看護師「みるみる良くなってますよ!
皆さんお見舞いに来て下さるから、それが一番のお薬になっているんでしょうね!
まれに、医学にはかなわない、不思議なこともあるんです。
気力によるものだったり、周りの環境だったり…。
ほとんど、お見舞いがない方は、すごく寂しくしているんですよ。」
ということだった。
でも俺たちにとっては、お見舞いなんて当たり前のレベルだった。
当時の俺たちは、"ほとんどお見舞いに来ない"というのが、信じられなかった。
カーチャン、知恵の輪、解いてた。
俺「お!カーチャン、知恵の輪、解いたんだ。すごいすごい。
俺、これ解けなかったwww」
カーチャン「うん。ずっと寝てばっかりだから、楽しかったよw
ルービックキューブも遊んだよ!
本もいっぱい読んだしね。それなりに何かしてるw」
俺「カーチャン、良くなっていってるって。
本当に良かった。俺、どうなるかと思ったよ…。
早くまたみんなで、でかけよう。
みんな、待ってるよ。」
カーチャン「うん。頑張るよ。
それにお母さん、動きたくてうずうずしてるからねww」
待ちに待ったカーチャン退院の日。
俺らはすぐにお迎えに行った。
カーチャンは、とっても嬉しそうだった。
病院の医師や看護師で、お世話になった方々にも挨拶をした。
俺は、心から病院の職員の方々に感謝した。
カーチャンを治してくれたから。
俺の、たった1人のカーチャンを…。
本当に良かった…。
助かったんだ。また一緒に暮らせるんだ。
またカーチャンの笑顔が、見られるんだ…。
カーチャンの、とびっきりおいしい、手料理、食べられるんだ…。
俺は、家族がいれば何だって頑張れる、そんな気さえした。
カーチャンのシチューは、結構ドロッとしている。
でも俺ら家族には、その濃さが"シチュー"という食べ物なんだ。
俺たちは、ご飯ができるのを、今か今かと待ちわびた。
みんな、あっという間に完食した。
家族に、また明るい笑顔がもどってきた。
こんな、普段『当たり前』と思ってることが、こんなにも大事な
ことだったなんて…。
俺は、夜、散歩にでかけて、夜空を見ながら、深く感謝した。
大学が2コマ程度の日は、
午前大学
↓
学食にて昼食
↓
4時間バイト
↓
急いで帰って別のバイト5時間
というのもザラだった。
でも、俺はこんな日でさえ幸せに感じた。
当たり前の日々、帰って来たから…。
「いつもの日々」が、とっても幸せだった。
どんなに忙しくても、幸せだった。
やっぱり後遺症は後遺症。
カーチャン、すっごいつらそうにしてた。
見てられないんだ。
冬だったとしても、汗びっしょり。
俺も、つらかった。
何もできないのが、尚更…つらい。
なにかできないんだろうか…俺でもできる、なにか…。
医学的に一生治らないことは、病院から言われているから…。
やっぱり、俺らにできる最善のことは…
家事などの手伝いしかないのかって…悔しながら感じた。
せめて、お守りだけでも…買って来ようかなって、思った。
カーチャンから前に2つ、お守りをもらった、あの時のように…
今度は俺から、プレゼントしなきゃな。
『温泉旅行』の日程を考え始めた。
いよいよ、この時が来たんだ。
カーチャン、喜んで、くれるかな。
一緒に行って、くれるかなぁ。
楽しみな気持ちと、少しの不安を抱きながら、俺は本屋へ向かった。
旅行ブックはたくさん並んでいて、俺はどれもこれも読んでしまっていた。
今回のイベントだけは、どうしても力を入れたかったからだ。
『カーチャンに、心の底から思いっきり楽しんでもらいたい』
絶対、達成させたかった。
温泉と言えば、湯布院…。
俺は、目的地の標準を、定めた。
8月にしよう。8月なら、今から予定を空けていてもらえそうだ。
俺はひとまず、立ち読みでは決められそうにないなと思い、
じっくり厳選して1冊、雑誌を買った。
いろいろ、宿以外にも、観光名所とか載ってる雑誌。
楽しみな計画だけに、妙に浮かれていた。
帰りがけに、スキップしていたかもしれない。
俺は数日かけて考え、1つの宿を厳選した。
クチコミなんかも読み、選び抜いた。
カーチャンに、旅行、行こうって伝えた。
カーチャン「そんな計画…してくれていたの…?」
俺「うん。行こうよ。絶対、楽しいよ!」
カーチャン「……。」
俺「……あれ?もしかして、行けない…?
ごめん、何か用事とかあるかな…」
カーチャン「ううん、ちょっと、ビックリして…。
ありがとう。ありがとう。ありがとう…。」
俺「ううん…ありがとうは、俺の方だ。
こんなことしか、できなくてな…。」
カーチャン「………」
そのあと、カーチャンは、弱く首を横に振った…。
帰って少しだけ続けて、今日はおしまいにしようと思います…
毎日、本当に…すみません。
でもこのお話も、もうすぐおしまいです。
みんな毎日毎日読んでくれて、来てくれて…ありがとう。
もうすぐ終わるのか
寂しいな
無事に湯布院観光ができていますように
みんな、こんなにレス、ありがとう。
すごい嬉しいです。
俺、スレ立てて良かった。
みんなに、カーチャン…両親のあったかさを伝えたかったから。
みんな、毎晩毎晩…ありがとう。
夏休み直前。期末試験の時期がやって来た。
バイトも忙しくやっていて、正直なところ…あまり自信がなかった。
でも、こんなところで負けるわけにはいかない。
両親がまじめで、そんな環境に育った俺も、単位はキチンと履修していた。
つまり、履修科目は多かった。他学科科目も、空いてる時間に履修していた。
必然と試験も多くなる…すべての試験対策は、困難を極めた。
そこで俺は、弱点科目だけを勉強し、それ以外の科目は、
前日のみに、バイトが終わってから勉強した。
アツアツのおにぎりと、あったかいお茶。
それとたまに、あったかいコーンポタージュ。
俺は、コーンポタージュが大好物だ。
カーチャン「勉強も大事だけど、健康を、第一にね。
くれぐれも、身体、壊さないようにね。
お母さんにとって、勉強なんかより、孝行の身体の方が大事なんだからね…。
『勉強なんかより』って言っちゃダメだねw
でも、それぐらい、大事だからね。
お腹空いたね。夜食、作ったんだよ。
あったかいうちに、食べなさい。
じゃぁ…頑張って。」
いつもこんなこと、言ってくれてた。
あんまりうまく言えないんだけど…
「いつもいつも、ごめんね。ありがとう。」
たまに…おにぎりを食べながら、涙しながら勉強したこともあったんだ。
『カーチャン…ありがとう…』
独り言で、声に出して言ったこともあった…。
たまに、カーチャンも俺の勉強に付き合ってくれたこともあった。
カーチャン「今日は一緒に起きてても、いい…?」
俺「うん。でもどうしたの?カーチャン、眠くなるよ。」
カーチャン「たまには一緒に起きてようかなってw
お母さん、本、読んでるね。」
俺「わかった。俺も頑張るよ。」
カーチャンが俺の教科書とノートを見に来た。
俺「うん。でも、言うほどそんなに難しくないよw
カーチャン大げさだなぁw」
カーチャン「孝行も、成長してるんだねぇ。
どんどん、私が知らない孝行になってる。
立派になっていってる…。
親にとって、1番の嬉しさだねw」
俺「そう…?
そうかなぁ…。
でも、ありがとう。」
カーチャン「邪魔しちゃったねw本の続き、読むね。
頑張って!応援、してるよ。」
きつくても、つらくても、バイト帰りで眠くても、頑張れたんだ。
試験は、落ち着いて、落ち着いて…。
前にカーチャンからもらっていた、学業お守り…持って行った。
『試験、開始!!』
周りの鉛筆の音が、怖くなる…周りが優等生に見える。
でも俺は、何とか冷静に問題を解いた。
しかもほとんどA判定をもらうことができた。
嬉しい…そしてそれ以上に、感謝の念でいっぱいだった。
すぐにカーチャンに報告したら、すごく喜んでくれた。
温泉旅行…これで安心して、気兼ねなく楽しめるね。カーチャン。
今日も、ありがとう…。
ごめんね…毎日。
取り返し、つかなくなるかもって思った…。
大丈夫かどうかは、数日たたないと、わからない…。
でも、今は何もできないんだ…。
気晴らしにもなるし、みんなといるの、楽しいんだ。
みんな、いつもありがとう。
実際そうなるかもしれない。
でもトーチャンに電話したら…
「心配すんな…何とかする」って言ってくれた…
つい10分前のことだ。
今日は、早めに寝ようと思う。
でも、話を続けてから寝ようと思う。
みんなと語るの、楽しみにしてたから。
10分前って・・・ずいぶんタイムリーだが
今の家族の現状を知らないから反応できない・・・
報告させてもらいますね。
今日、度は浅いけど人身事故を起こしたんだ…。
相手がスピード出しすぎで、相手が悪いって認めたんだけど、
悪いのは必ず
車>バイク
人身事故にするか物損にするかも、今は相手にゆだねられているんだ。
相手のスピードは早くて、車がメッコリいっちゃった…。
それだけでも、何10万円か、かかりそうなんだ…。
みんな、頼む、事故には気をつけてくれ。
法律的に不条理なこともたくさんある…。
思い知ったよ…。
トーチャン「それは…法律上、孝行が悪くなってしまうだろうな…
日本で車を運転している以上、仕方がないんだ。
もう起きたのは仕方ない。『これから』気をつければいいんだ。
これからの出方次第では、俺が何とかしてやる。心配すんな。
でも、くれぐれも安全第一にな…。孝行の身体が一番心配なんだ。」
っていうやり取りで終了した…。
任意保険に入ってれば、相手の修理代だって補えるんでない?
相手のバイクは…保険証書によると、無制限みたいだけど…
相手の怪我と、自分の車の費用が半端ない。
法律上こちらが悪いから、十中八九、ほとんど出さないといけないみたい…。
しかも人身扱いされたら…。
>>343
警察には言いました。
あとは被害者の出方待ち、みたいです…。
>>1 も災難だったけど、めげずに。
道路ってのは、歩道にいてもいつ危険があるかわからないから…
自転車漕ぎながらメールとかテレビみてるし
単車も横着こく人多いしな見てるこっちが怖いよ
物的証拠により、相手に分が悪いことは証明されたんだ。
でも…
車>バイク
の法則により、ほぼ無効になった。
頼む、みんなも気をつけてくれ…。
心からのお願いだ。
俺、みんなのこと大好きなんだ。
相手だって重症じゃないんだ、大丈夫
ありがとう…ありがとう…ありがとう…。
本当に、励まされます。
家に帰って、泣きそうでした…。
ありがとうみんな、聞いてくれて…。
みんな、少しの間…付き合ってもらえますか…?
ありがとう…。
いつも来てくれて、嬉しいです。
ここにいると気も晴れるので、書いて行こうと思います。
みんな、あったかいです…。
ゆっくり読ませてもらうぜ
俺は温泉旅行の段取りをしていた。
すっごい、楽しみだった。
旅行は好きだけど、俺は準備も大好きなんだ。
わくわくしながら、「どこへ行く?」「これ持ってこうかww」
っていうのが、たまらなく好き。
カーチャンと旅行するのが、嬉しい。
楽しみなほど、荷物も増える…。
ダメなスパイラルだ。
でもカーチャンも、楽しそうに準備してくれた。
むしろカーチャンの方が楽しそうだった。
カーチャン「ぜったいココいこココ!温泉の名所だって。
あ、このどんぶり屋さん、おいしそうだよー。
あっ、城島高原とかどう…?」
俺も心が弾んだ。
俺の企画で、こんなにも喜んでくれるんだから、めちゃくちゃ嬉しかった。
カーチャン「うん平気w孝行が、やばそうなんだけど…」
俺「う…」
俺は絶叫マシーンが苦手なんだ…
カーチャン「ああ、この水族館とか、高崎山とかもあるね!
楽しみだねぇ~~♪」
もう待てないくらい楽しみだった。
俺「か、カーチャン…大丈夫…?じゃないよね…
すごい汗だよ…」
カーチャン「うん…ちょっと痛いけど、平気だよ…。
旅行、楽しみだね…w」
顔が平気じゃなかったんだ…。
俺「旅行、行っても平気なの…?
中止も考えた方が、いいんじゃ…。
俺、身体の方が、心配だよ…。」
カーチャン「だめ!!絶対いく…。
行かなかったら病気もひどくなるんだよ。」
俺「そ、そうかな…。
身体あっての、カーチャンだよ。ほんとうに…。」
カーチャン「いつも心配かけ、て、ごめ…」
カーチャンは寝てしまったんだ…
気絶したかにも、見えた…
俺はカーチャンの容態が心配だった。
もう「幸せな毎日」が崩れるのはイヤだったんだ。
俺はとんでもない過ちをおかしてしまうんじゃないのか
やってはいけない失敗をしてしまうんじゃないのか
最もな安全策は、安静にして寝ていさせることだったんだ。
俺は悩みに悩んだ。
身体に大きな負荷がかかるんじゃないのか…
後遺症が進行してしまうんじゃないのか…
取り返しの効かない、決断をせまられているように感じた。
朝食を作ってくれていた。
ハムエッグにスープにパン。
俺はこの日の朝食を覚えている。
カーチャン「早く朝ご飯食べて元気になろう!!
今日も頑張ろうね!」
カーチャンが言った。
俺はこの言葉を聞いて、すっごい元気が沸いてきた。
何にでも立ち向かえるようなこの感じ、嬉しかった。
俺はおかわりしてご飯を食べて、バイトにでかけた。
自分も事故した事あるから気持ち分かるよ。凹むよな。
なんかカーチャンに励まされると、すごい元気になるんだ。
俺は次々と仕事をこなし、疲れることを知らなかった。
昼食は、カーチャンにおにぎりを持たされた。
少しの塩と、のりがきれいに巻かれたおにぎり。
おれの大好物だ。
カーチャンは、俺の好物をわかってて、作ってくれる。
泣くほどうまかった。
俺が思うに、カーチャンの作るお手製おにぎりは、最強だと思う。
おにぎり見るだけで、涙が出てくるほど、嬉しいものなんだ。
マジで泣くほどうまいんだ…。
でも、カーチャンの心配していたら、カーチャンが悲しむかなって思った。
カーチャンは、きっと俺に、頑張ってほしいんだって。
そう思ったから。
頑張って、考えないようにしてバイトを続けた。
最近調子も悪かったから、気が気じゃなかったんだ。
俺「ただいま!」
ところが帰ってみると、カーチャンはすごく元気そうにしていた。
カーチャン「おかえり!!
ホラ早く、準備しないと!明日は早いよw」
俺「え…?あ、うん。」
カーチャン「何か足りないもの買いに行こうかw」
俺「うん。行こう。お菓子とかいるかもねw」
カーチャン「もちろん!
あとジュースと水筒と帽子と…」
カーチャン、子どもみたいだった。
俺はここまではしゃぐカーチャンを久しぶりに見た俺は、
不謹慎ながらテンションが上がった…。
カーチャンは、メントスが大好き。
特にグレープ味を食べてた。
カーチャン「メントス買おうwww」
俺「それ、好きだなカーチャンwww」
カーチャン「あとチョコレートと…」
カーチャン「あ!!!」
俺「え!な、なになになに??!」
カーチャン「ホラ、ぶどうグミがある!グーチョキパーの伸びるやつ!!
懐かしいーww」
俺「ああ、俺も食べたなぁ」
カーチャン「うんw孝行の遠足の時に持たせたりしてたw」
こんな感じが続いた。
カーチャンは、お茶系。
俺は、炭酸系…。
俺らの気合いの準備は、遅くまで続いた。
カーチャンは服装も、動きやすい服装に気合を入れると言っていた。
帰ってトーチャンに、「遅いぞ」と言われたのは思い出。
帰ってからカーチャンは、ご飯の支度が遅れていた。
孝行がんばれ。
カーチャンに叩き起された俺は、めちゃくちゃ眠い目をこすりながら、
現状確認した。
6時だった。
眠かった…。大学生の俺には、つらかった。
カーチャンは鼻唄混じりにおべんとうを作っていた。
カーチャンは、イベントごとに、朝からおべんとうを作ってくれる。
俺は子どもの頃から、この”カーチャンのおべんとう”が
嬉しかった。子どもの頃から、ずっと感謝してた。
今思うと、ずっと子どもの頃から感謝できたのが、すっごく嬉しい。
タコさんウインナー
たまご焼き
そぼろごはん
ミートボール
からあげ
キュウリ
プチトマト
カーチャンのおべんとうは、いつだって変わらないおいしさだった。
毎日見に来てくれたり、映画化決定とか言ってくれたり…
画面が見えなくなるんだぜ…
今日リアルタイムで初めて会った方、よろしく!
旅の途中も楽しいもので、車、電車、バス…何でも楽しめる。
俺とカーチャンは、すごいはしゃいでいた。
当然カメラを持ってきたカーチャンは、撮りまくっていた。
俺も、カーチャンを撮ってあげた。
これまでにないくらいのカーチャンの笑顔だった。
カーチャンは、急に黙り…
カーチャン「今日という日を、すごく楽しみにしていたよ。
楽しみなことがあるから、今日まで苦しくても頑張れたんだよ。
きっと、旅行の楽しみがあるかないかでは、全然違った。
ありがとう。本当に、ほんとうに、ありがとう。」
俺は、何も返せなかった。
カーチャンの、工夫がされたおべんとう。
カーチャンはいつも、多めに作る。
カーチャンは、
「足りなくて満足してもらえないのが一番いやだ」
「それならお腹一杯おいしいおいしいって言ってもらえて、
それでも残っちゃう方がずっといい」
って言ってた。
毎回、手作りながらに少しずつ少しずつ変わるカーチャンの味。
一緒に食べる昼食、しかも旅行で。格別だった。
カーチャン、めちゃくちゃ食べてた。俺より食べてた。
「せっかくだから、食べよう!!」って、頑張ってた…。
カーチャン…身体悪いんだから…ムリしないでくれよ…。
俺は本気で心配だった。
露天風呂は、絶景だった。
『もう1度、きっとまた来よう。』
そう思った。
帰りたくなくなるほど…。
遊び疲れたが、それ以上に満足感でいっぱいだった。
カーチャンも、同じ気持ちかな?
そうだと良いなぁ。
きっと、そうだよね、カーチャン。
俺は気持ちよさに負けてしまい、長風呂してしまった。
カーチャン、泣いてた。
カーチャン「今日は本当にありがとう。
お出かけする時から、ずっと、楽しいよ。
孝行が、ここまでできるようになったなんてね…。
お母さん、びっくりだよ…。自分の子どもから、こんなことしてもらうなんて…。
カーチャン、病気をする前からずっと孝行のこと、大好きだけど、
孝行は、カーチャンが病気になっちゃってから、すっごく強くなってくれました。
お父さんが病気になった時にも、励ましてくれて…
これ以上にないくらい、嬉しかったよ。
イモ掘りもバーベキューも屋上レストランも…栗拾いも。
そしてこの旅行も…大切な思い出です。
カーチャンが病気になったけど、孝行がいてくれたから、元気になれた。
本当だよ。
これからも迷惑かけることもあるけど…よろしくね…。
お母さんの子に生まれて来てくれて、ありがとう。ありがとう。」
カーチャンが話し終わる頃には、2人して号泣してた。
俺、カーチャンに気を使わせたりしたくないんだ…
イモ掘りも、バーベキューも、屋上レストランも…栗拾いも…
俺にとって大切な宝物だよ。
カーチャンが病気になったとき、世界が変わった。
『当たり前』が『当たり前じゃなくなった』から…。
いつもが幸せだと、それに気付かないんだよな…。
『当たり前じゃなくなった』とき、それまでの『当たり前』が、
とても貴重な思い出に見えた。
だから、今が一層楽しいんだね。
でもこれからも、楽しいこと…いっぱいあるよ。
まだまだ、いろいろ思い出を作っていけばいいさ。」
俺は話すこともつらかった。
無理せずに。
レス、ありがとう。
そんな風に言ってもらえて、本当に嬉しいです。
今はちょっと落ち込み気味だけど、これからいいことあるのかなって、
思います。
俺、頑張ります!
いろいろ交渉とか行ったり、用事で動いたりしていました…。
孝行任意入ってなかったのかー
2ちゃんもいいがたまには体と気を休めろよー
任意は入ってるんですけど…車両保険に入ってませんでした…
つまり、相手の分は出るけど、自分の車両代が出ないんです…。
今、過失の割合でもめている最中です。
とりあえず、民事沙汰にはなりませんでした…。
これだけでも、ちょっと安らいだ気がしました。
心配してくれているみんな…ありがとう。
ちょっと、やば気味なんですけど…最悪の事態(刑事沙汰)はまぬがれました。
今日は、少しだけ、良い方向に向かった気がしました。
誠意は持ちつつ弱みは見せるな。引かない所は絶対引くな。
強い物で弱い物とぶつかってしまった事には誠意をもって応対しつつも過失が相手なら絶対にそこは譲るなよー孝行ー
こんな事くらいしか言えずにすまん
あとは誰か詳しいやついたらアドバイスしてくれー
きっと、立派になって見せます!
つらいこともあるけど…頑張んなきゃって。
きっと楽しいこともあるから頑張ろうって、思います。
少しだけ語って…頭を休めようと思います。
授業参観があった。
俺の小学校は、クラスごとに授業の科目が違った。
当然、人気科目は体育だった。
俺らのクラスはなぜか、算数だった。
正直、なんでと思った。
当たり前だけど、授業参観ということもあって、
先生は手を挙げさせまくった。
先生「これわかる人!!」
生徒「はい!はい!はい!」
親にイイとこを見せようと手を挙げる生徒たち。
なぜか一部の父兄も参加していた。
うらやましくて仕方がなかったんだ。
ところがなぜか、いつもは手を上げない生徒が、
ハツラツと手を挙げている。
ま、まさか…
優しい顔をしていたが…
速攻でその生徒を当てた。
先生「お!珍しいなぁ、じゃぁ○○くん!」
生徒「えっと…わかりません…。」
手だけを勢いよく挙げていたんだ。
わからなくても、こんなにみんな手を挙げているから、
当たらないだろうと思って…。
後で聞いたら、その子のカーチャン、怖いんだって。
でもその子は一番後ろの席で、俺のカーチャンはその近く
にいたんだ。
カーチャン、次の問題の時、ひっそりと解き方を教えていた…
次の問題で、答えられた○○くんは、何とか助かったって。
俺のカーチャン、その○○くんが、すごい汗をかいていたから…
助けなきゃって思ったって…。
って言われたのが印象に残ってる。
俺のカーチャン、優しいで有名だった。
『親子でレクレーション』という、変な行事があった。
当時、アスレチック広場が近くにたくさんあったところに
住んでいた俺は、普通の教科以外に、こういうアウトドア的な
イベントも、ふんだんに盛り込まれていた。
だから、俺のまわりの友達は、外で遊ぶのが好きな友達も多かった。
巨大なアスレチック広場(山の中に大きな広場がある)があり、
そこを使ってアスレチックを楽しむ企画だ。
親子で参加したのだが、ペアになって行動するのだ。
なぜか『カーチャンが』張り切った。
俺はもたついて、網の上を進んでいくアスレチックで、
慌ててしまい、落ちかけた。正直やばかった。
俺がぶら下がって今にも落ちそうな時、カーチャンが鬼のように
急いで戻って来て、助けてくれた。
俺は怖くて仕方がなかったが、俺よりカーチャンの方が怖そうだった。
カーチャン「ああ……良かった……。」
って、腰が抜けてた。
それでも、カーチャンの手助けもあり、ギリギリ上位者に食い込んだ
俺たちは、”賞品”(お菓子の詰め物)をゲットした。
俺とカーチャン、両方もらったのだが、カーチャンは開けずに、
帰って妹にあげてた。
俺たちは、帰ってカーチャンと一緒においしく食べた。
それでも読んで下さる方、いらっしゃったら…読んで下さい!
本当にいいカーチャンだなぁ
俺たち家族は、プラネタリウムにでかけた。
めちゃくちゃ寒い日で、カーチャンは強制的に俺たちに厚着をさせた。
変な流行りだが、当時、俺のまわりは、薄着が流行った。
寒さにどれだけ耐えられるかという…。
今考えるとバカみたいだが、結構真剣にやってた。
俺「子どもは風の子なんでしょ?」
カーチャン「違う違う。私の子であって、風なんかにはあげない。
誰がお腹痛めて産んだの。私の子なんだから、寒いはず!
厚着していきなさい!!」
この言葉がすぐに出てくるカーチャンは早々いないな…
孝行のカーチャンはやっぱり凄いよ、母としても人としても尊敬できる
他のカーチャンとは、一風違ったことを言っていた。
冬の夜空はすごくきれいで、プラネタリウムなんかじゃなくても、
外に出ただけで、はぁ~…ってなった。
カーチャンはあったかい紅茶を用意してくれ、飲みながら山へ向かった。
毛布やマフラー…カーチャンは本当に準備が良かった。
目的地は亡くなるほど寒かった。
山に登ったから、なおさらだった。
カーチャンの言った通りにして、良かった…。
子どもながらに好奇心は旺盛で、くっきり見えて、
宇宙のことを、もっと知りたくなった。宇宙ってフシギだなって…。
でも、外で家族みんなで見た夜空も、すごくきれいで、楽しかった。
めちゃくちゃ寒いはずなのに、ずーっと、家族で眺めてた。
俺たち家族は、キャンプにでかけた。
キャンプと行っても、バンガローみたいな、木材の家を借りて泊まるやつ。
俺は旅館に泊まりたいとダダをこねたのだが、トーチャンが行きたかったみたいだ。
バンガローに着くとすぐに、トーチャンは車から荷物を降ろし、
なんと釣りに出かけた。
カーチャンは、すぐに台所に向かった。
俺はうろちょろしてると、
トーチャン「孝行、着いてきw」
すごく澄んでいる川だった。
俺「トーチャン、どうするの?」
トーチャン「釣って食材だ!!」
マジでこう言った…。単刀直入な発言…。
トーチャンは、苦戦しつつもどうにか、釣りながら網ですくったりして
数匹捕獲。
トーチャン、めちゃくちゃ嬉しそうだった。
かわってくれて、後ろから支えてくれたりした。
帰るとすでにカーチャンは、バーベキューの用意を進めていた。
あとカレーライス。
トーチャンは、まきをくべて、火を起こし始めた。
トーチャンはこういう作業は手慣れていて、すぐに火は起きた。
それに魚をくしに刺して、焼いた。うまそうだった。
でも刺すところは、俺に見せなかった。
しぬほど多い量になった晩ご飯は、みんなで一生懸命に食べた。
火を囲んで、みんなで食べてのキャンプ、めちゃくちゃ楽しかった。
トーチャンが行きたかった理由。
「孝行に、こういうの経験させたかったからなw
こういうのを知らないまま、大人にさせたくなくてな。
俺の子どもなら、アウトドアなことを経験させたいんだ。
それが俺の教育方針!」
トーチャン、うなずきながら焼き魚を食べてた。
自分が知っていること、ためになることを全部、
俺に教えたいくらいの勢いなんだ。
夜にもかかわらず、トーチャンとキャッチボールをした。
辺りはライトが点いていたから、ボールは何とか見えた。
カーチャンはコーヒーを飲みながら妹と見ていたが、
あとで俺たちに加わってきた。
カーチャン「お父さんね、キャンプ行きたいって言ってたけど、
孝行くんにキャンプの楽しさを教えたかったんだよw
ま、お父さん自身も行きたかったのは間違いないけどねww
でも、楽しかったでしょ!こういうのもw
孝行くんには、お父さんのいいところと、お母さんのいいところを
持っていってほしいからね!
でも、こんなところが、お父さんの良いところなんだと思うよw」
カーチャンも、楽しそうに語ってた。
自分も将来、幸せな家庭を築きたいなぁ・・・
俺、恵まれた環境だったんだなぁって思う…。
つらいこともたくさんあるけど、みんなで乗り越えてきたから、頑張れてる。
みんな毎日、ありがとう。
寒くなりましたね;;
今日も少し綴っていこうと思います。
無理したら駄目だよ
ありがとう!
少しだけ進めて、眠りますね…。
明日もバッチリ仕事なのでw
嬉しいです。
中学校初めての体育祭があった。
『体育祭』としては、初めてだった。小学校は、運動会だったから。
俺は、「めんどくさいなぁ~w」とかいいつつも、内心ちょっと楽しみだった。
カーチャンは、毎年腕によりをかけておべんとうを作ってくれる。
でも、去年までとは色々と違ったんだ。
午前中のプログラムの時も、昼食の時間が楽しみだったし、
暫定の成績なんかを話したりして、
「午後こそ頑張る!!!」
そんなことを言ったりするのが楽しかった。
カーチャンやトーチャンも笑ったり、笑顔で聞いてくれた。
でも中学校になって、まわりは友達とおべんとうを食べるようになっていた。
ぶっちゃけた話、小学校→中学校で、そんなに気持ちが変わってなかった
俺は、家族と食べたいなーとも思っていた。
しかしまわりはほとんど友達と食べていたため、ある意味やむを得なかった。
というと、
カーチャンは、「孝行も少しずつ大人になってくんだね…」といい、
俺の分のおべんとうを別に作った。
ムリに笑顔を作っていたようにも見えた。
去年まで、みんなでおべんとうをつまんで食べていたので、ちょっと
寂しそうに見えた。
そのつもりで作っていたみたいだ。
でも俺が急にこのことを伝えたから、急ぎで仕込みを変えてくれた。
俺用のおべんとうを用意してくれたんだ。
カーチャン「元気がつくようなメニューにしたから♪おべんとうの下も見てねw」
そう言って、おべんとうをくれたんだ。
かくして体育祭は始まった。
午前の調子は、まぁまぁと言ったところだ…。
でもリレーで思ったように走れなかったというか、調子がいまいちだった。
からあげやミートボールにエビフライにサンドイッチ…
子どもが好きなメニューばっかりだ。
友達にもうらやましがられ、催促がひどかった。
カーチャンに、お弁当ありがとうって感謝しながら食べた。
食べてる途中で「おべんとうの下も見てね」っていうのを思い出した。
ちらっと見たら、メモが挟んであった。
友達がトイレに行った時に、中身を見た。
『今年から中学生だね!
体育祭、楽しみにしてました!
孝行も、大人になってくんだね。
午後も家族で、特等席で応援してます!孝行、頑張れ!!!』
泣いた。友達が戻るまでには、どうにかこらえた。
組体操もクラス対抗リレーも、なんとかうまくいった。
組体操で、タワーを作って登った時に、カーチャンとトーチャンが見えた。
カーチャンはカメラ、トーチャンはビデオを持ってこっち見てた。
本当に、一番近い特等席で見てくれてた。
結局、体育祭を最後まで居てくれたカーチャントーチャン、ありがとう。
手伝ってくれていた。
汗びっしょりだった。
ポカリでも買ってあげたかったが、中学生で学校に居た俺は、買ってあげれなかった。
夕方帰ったら、お風呂が準備してあって、速攻入った。極楽だった…。
夜テレビを見て、振替休日で翌日も休みだった俺は、少しだけ夜更かしをした。
見たらわかる。家での仕事が溜まっていたのだ。
トーチャンは体育祭前夜から、ビデオのメンテナンスをしたり、敷物の準備や
買い出しなどに追われていた。
当日は朝から体育祭に来てくれた。
だから、今…企画を書いてた。
俺は申し訳なくて仕方なかった。
途中で帰ったりしたら、こんなことにはなってなかったんだし…。
俺は「ごめん…。来てくれてありがと。」
それを伝えた。
トーチャンは、笑って「今日は疲れたろ?もう休みなさいw」
それだけ、言ってくれた。
翌日、朝7時に目が覚めたら、トーチャンはすでに出勤していました。
家族で花火大会に行った。
トーチャンは、ほぼ毎年のように花火大会に連れてってくれたんだ。
トーチャン、こういう時だけ肩車をしてくれる。
普段はあまりしないんだ。
トーチャン「ほら!良く見えるだろー!」
俺「うん!!」
カーチャン「キレイだねぇ~!やっぱり夏は花火だねw」
花火にグッと近づく感じで、嬉しかった。
りんご飴もタコ焼きもおいしかった。
ところが俺が持っていたウチワが、ちょっと柄の悪いのに当たってしまった。
「おい。」
こう言われて俺は泣いた。ちんぴらに近い感じというか…
めちゃくちゃ怖かった。
トーチャンは「すみません。うちの子どもが…と謝っていた。」
ちんぴらは、長い時間引かなかった。
声を張り上げていたが、トーチャンは冷静だった。
トーチャン「よく言い聞かせますので…」
で、なんとか事なきをえたのだが、
最近聞いた話だと、
「向こうが手を出すまでは冷静でいるつもりだった。」
「極力、警察沙汰にはしたくないからw」
そう言ってた。
トーチャン「子どもの前では、冷静でいなきゃ悪影響だからなぁw」
明日はちょっと忙しいので…。
番外編は、ある程度お話はあるんですけど…
本編ではしょっちゃったのでw
みんないつもありがとう。
このスレを見てるといつも実家の家族の笑顔が思い出されるよ
早く正月にならないかな…
孝行おやすみ
俺、今帰って来たけど…今からばあちゃんちの家に行かなきゃ
いけなくなっちゃったんだ…。
来れなければ、帰ってくるのが土曜日の夜になっちゃいそうなんだ…。
無理はすんなよ!
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引用元: http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1288982520/
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