フリーターと先生の怪談

    bandicam 2017-07-17 05-43-09-469

    1: 2017/4/01 00:02 master
    雨が降っていた。 低く唸る風と共に降りしきる、大雨だった。

    (´・_ゝ・`)「失礼しますね」

    (*゚ー゚)「ええ」

    先生が、向かいに座っているお婆さんの右腕を持ち上げる。 着物の袖を捲り、肉の薄い腕に先生の指が触れた。 お婆さんの手は、だらりと垂れている。 先生は肘の内側を強く押した。

    (´・_ゝ・`)「痛くありませんか」

    (*゚ー゚)「痛くありませんねえ」

    がたがたと窓が鳴った。 私は、びくりと身を竦ませる。
    そんな私の様子に、お婆さんが少し笑った。
    【【第13夜】フリータと先生の怪談「猫とノコギリ」】の続きを読む

    bandicam 2017-07-15 12-05-31-199

    1: 2017/4/01 00:02 master
    残る話も、あと僅かだ。

    今回の話は先生の出番が少ない。

    けれど、教訓として聞いてほしいと思う。

    海とか山とか、とにかくどこでも。 落ちているからって、何でもかんでも物を拾うのは止した方がいい。 余計な「モノ」まで拾いかねない。
    【【第12夜】フリーターと先生の怪談「海の夢」】の続きを読む

    bandicam 2017-07-11 05-44-39-182

    1: 2017/4/01 00:02 master
    (´・_ゝ・`)「──こっくりさんこっくりさん、おいでください。来たら返事をお願いします」

    時刻は午後7時前、場所はVIP大学のとある研究室。 そこで、私と先生、それともう1人を入れた計3人で机を囲んでいた。 机の上には一枚の紙。

    紙に書かれているのは50音表と数字、「はい」「いいえ」、「男」「女」、そして鳥居のマーク。 その鳥居の上に乗せた10円玉に、私達は人差し指を置いていた。

    こっくりさん。

    怪談ではよく聞くけど、実際に自分がやったことはなかった。 私は、向かいにいる男性に目をやった。

    (;-д- )「……」

    私の視線に気付いた彼が、目を閉じ、首を横に振る。
    諦めて先生の好きにさせよう──という、声にならない返事が聞こえてくるようだった。 彼からは、私と似たニオイがする。
    【【第11夜】フリータと先生の怪奇談「可哀想なこっくりさん」】の続きを読む

    bandicam 2017-07-10 19-24-33-631

    1: 2017/4/01 00:02 master
    (´・_ゝ・`)「伊藤君、怖い話ない?」

    ('、`*川「……」

    図ったかのように現れる人だ。 その日、私が働いているファミリーレストランに来た先生を見て真っ先に思ったことが、それだった。

    ('、`*川「先生、私に盗聴器とか仕掛けてない?」

    (´・_ゝ・`)「何で? あ、ナポリタンちょうだい。あとホットコーヒー」

    ('、`*川「……かしこまりました、ナポリタンとホットコーヒーですね」

    踵を返そうとしたところ、先生に腕を掴まれた。 逃げられなかったか。

    (´・_ゝ・`)「さっきの言い草からして、何かあったんでしょ」

    ('、`;川「……ああもう、口が滑った」

    (´・_ゝ・`)「教えてよ」

    にっこり、先生が笑う。 私は溜め息をつき、先生の手を振り払った。
    【【第10夜】フリータと先生の怪奇談「長い首」】の続きを読む

    bandicam 2017-07-09 08-31-53-296

    1: 2017/4/01 00:02 master
    先生の零感ぶりは凄まじい。

    たとえば2人で廃病院に行った(連れていかれた)とき。

    知まみれのお婆さんが乗った車椅子が、私達に近付いてきたことがあった。 しかしお婆さんなんか見えない先生は、霊を挑発するためなのか何なのか、 車椅子のハンドルを握って全力疾走した。

    お婆さんは迷惑そうな顔をして消えた。

    たとえば2人で墓地に行った(連れていかれた)とき。

    足のない女の子が先生の背中を押して、先生が危うく転びかけたことがあった。

    しかし女の子なんか見えない先生は、直前まで私が文句を言い続けていたのもあり、 完全に私の仕業だと決めつけて、ねちねちねちねち嫌味を浴びせてきた。

    女の子は申し訳なさそうな顔をして消えた。

    たとえば──いや、もういい。きりがない。
    【【第9夜】フリータと先生の怪奇談「おばけバス」】の続きを読む

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