bandicam 2018-08-21 07-23-30-185

ネタとしてお楽しみ下さい

日本には限界集落などのオカルト的な話が色々とあります。

この話でも同じ様な危険な場所へ辿り着いてしまった少年たちが見た者はなんだったのか。

過去には言葉の通じない日本でも異国の地があったのかもしれません。


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1: 20xx/ミステリ-
もう20年以上前の少年時代の話である。 俺はトラ、友人は雄二と弘樹としておく。

2: 20xx/ミステリ-
あれは小学校の頃で六年の夏休み、俺たちは近所の公園で毎日のように集まり遊んでいた。 夕焼けが綺麗な空で、周りを赤く太陽で照らし始めるとそろそろ帰ろうということになった。

片親の雄二は家に帰っても一人ぼっちなので 「もう少し遊ぼうや」と俺たちを引き止める。 門限に厳しい弘樹は 「ごめんな、また明日遊ぼうや」と言い帰っていく。

3: 20xx/ミステリ-
弘樹の姿が見えなくなると、決まって雄二は「あいつ毎回付き合い悪いのー」と愚痴り出す。

公園はすっかり暗くなり、残った俺たちは適当に話ながら、俺自身も早く帰らねばと思っていた。 そんな俺を見透かしたように、雄二は「トラも帰りたいんやろ?帰ればいいやんか」とイラついた 声で言い放つ。

少し、ムッとしたが、何時もの事だと自転車にまたがろうとすると

4: 20xx/ミステリ-
「俺、こないだ廃屋見つけたんだよねぇ」雄二が言う。

どうせ、また興味を引き起こそうとしていると思い俺はわざと聞こえないふりをした。 再び自転車にまたがり走り出そうとした、その後ろから

「俺、今夜その廃屋へ探検しに行ってくるわー!」とさっきの声よりも大きな声で言った。

俺は、廃屋、探検、興味はあったし行きたかったが親に怒られたくなかったので

「雄二、お前も早く帰れよ」と言い残し家に帰った。

どうせ一人でなんか行く勇気もないくせに、とその時は思ってた。

5: 20xx/ミステリ-
家に帰り、風呂に入り夕食を済ませた頃だった。ジリリリリンと電話が鳴った。

もしもし、と電話に出ると雄二の母親からであった。 「あんたんとこにうちの雄二いっとらんかね?」

その乱棒な言い方にムッとしたが、「雄二ならまだ公園で遊んでるかも」と言うと ガチャっと電話が切れた。

雄二の母親にはムッときたが、雄二がまだ帰宅していないことが心配になった。 雄二は、少し悪ガキで夜遅くまで遊んでいる事が多く、悪い連中とも付き合いがあると 噂されていた。

6: 20xx/ミステリ-
翌朝の早朝、母親がたたき起こしに来た。

「雄二のお母さんから電話がかかって、昨日から帰ってないってさ!ここにいるんじゃないかって 怒鳴り散らすんよ」

またかよ、と俺は面倒くさくなったが雄二が帰らないのは初めてのせいもあり 昨日、帰り際に言っていた廃屋へ一人で探検しに行って何かにあったんじゃないかと本当に心配に なって来た。

7: 20xx/ミステリ-
弘樹に電話をして、事の経緯を話すと、弘樹の家にも同じような電話があったらしく、俺たちは とりあえず、公園で待ち合わせをすることにした。

「雄二とはもう付き合うなって母ちゃんに言われて大変だったよ」 弘樹が疲れた顔で言う。

「あいつの母ちゃん変わってるよな」と俺が言うと、

「まぁ、それも解る気がするわ・・・」と意味深な事を言った。

「????解る気がするって??」俺が聞くと

「あ。なんでもないよ。それより雄二探そうぜ」

そうして、俺たちはよく3人で遊んでた場所をぐるぐる回ったが雄二は見つからなかった。

8: 20xx/ミステリ-
一旦、公園に戻り水を飲み休憩していると公園の横を雄二の母親が車で通りかかった

俺たちに気がついたのか、車のスピードを落としゆっくり通りすぎて行き、俺たちを 真っ赤な眼で睨みつけ去っていった。

何か、ブツブツと言っているようにも見えた。

「おっかねぁな・・・」弘樹がボソッと言った。

「・・・・・はは・・」

「そういえばさ、トラ俺が昨日先に帰ってから雄二なんか言ってなかったか?」

9: 20xx/ミステリ-
アホな俺は、廃屋の話を弘樹に言われて思い出した。

昨日の会話を弘樹に話すと 「廃屋かぁ・・多分、あそこにあるやつやないかなぁ・・・」

弘樹は何か知っている風だった。

「弘樹、場所分かるか?わかるんなら行ってみようや」俺が言うと

「う~ん・・・あんまし行きたくない・・・」弘樹がごねる。

俺は弘樹の態度に少しムカつきながら

「お前、雄二が心配やないんか?はよ行くぞ!」と嫌がる弘樹に案内させ、自転車を漕ぐこと 一時間、道路も途中から舗装されなくなった砂利道をひたすら漕いで行った。

「この先に集落があるんやけど・・・」

10: 20xx/ミステリ-
たどり着いた場所は川沿いの小さな集落だった。

「ここって・・・もしかして○○地区ってとこ??」

「・・・・そうそう」

弘樹が嫌がっていた理由がわかった。

11: 20xx/ミステリ-
集落の家屋は半分以上朽ち果てたようなものばかりで、歩いている人達の身なりも 煤けて汚れていた。 数人の老人がこちらに気がつくと足を止めて、俺たちを凝視してくる。 その眼はどれも荒んでいて、憎しみのこもるような強い視線だった。

よく見ると、日本の旗ではない異国のようなボロボロな国旗が風に揺れていた。

「弘樹・・例の廃屋ってこの地区の中にあるんか?」

「いや、確かこの地区の少し先の山の中だったはず」と小さな声で答えた。

「そこに行くには、この集落の中を通らないと行けんのか?」

「・・・・・・うん」

12: 20xx/ミステリ-
50メートル先には数人の住民が俺たちの事をじっと見ている。 恐ろしかったが、雄二も心配だ。

俺たちは覚悟を決め、怪しまれないように自転車の速度に気をつけながら走り始めた。 なるべく視線を合わせないように進んでいく。

少し進むと、数人の老人が地べたに横になっていた。 自転車で進む俺たちに気がつくと、身体をむくっと起こして俺たちの事を見ている。 その視線に緊張しながら、視線を合わせないように先へ進む。

13: 20xx/ミステリ-
やっと集落を抜けた辺りで、弘樹の自転車が止まった。

そして、急に転がり落ちるように道の端へと走り出した。

「おい!弘樹どうしたんか!何してるん!?」

声を掛けると、弘樹は道端でげーげーと嘔吐していた。

「大丈夫か??具合悪くなったんか??」 背中をさすりながら声を掛けると、弘樹が 「トラ・・・あそこ・・・・」

弘樹が涙目で指を差す。

14: 20xx/ミステリ-
弘樹の差した場所には沢山の頭のない鶏が木に吊るされていた。 地面には真っ赤な水たまりが出来ていた。

それを見た俺も思わず嘔吐してしまった。 慌ててその場を離れ、少し休憩しようと山に入り人目につかない場所へ移動した。

「弘樹よぉ、廃屋がここにあったとしても雄二の奴一人でこんな場所にこれるかな?」というと

弘樹は少しうつむき、小さな声で「これるよ」と言った。

「う~ん・・・俺なら絶対無理やな。うん、無理だ」

「トラよぉ、お前、知らんのか?」不意に弘樹が言う。

「ん?何を?」そう聞き返した時だった。

15: 20xx/ミステリ-
数人の男たちが集落のあった方から山へ入ってくるのが見えた。

「やばい!トラ隠れよう」

俺たちは木陰に身を低くし様子を伺った。 大きなズタ袋を老人数人で担ぎ、山を上がっていく。

老人たちはニヤニヤしながら、俺たちには分からない言葉で会話していた。

「あいつらなんて言ってるんだ??」

「それより、あいつら廃屋の方へ行っとるかも・・・」

怖かったが、俺たちは老人たちと距離を取りながら後をつけた。

16: 20xx/ミステリ-
しばらく進むと、バラック小屋のような建物が見えてきた。

「トラ、あれが例の廃屋だよ」弘樹が言う。

「そういえばさ、ずっと気になっていたんやけど、弘樹はなんでここ知ってるん?」 俺がそう聞くと

「ん?ああ、お前とは六年になってから仲良うなったよな。俺は雄二とは三年の頃から 友達での、いっぺんだけ来た事があるんよ」

「はは、お前ら俺の知らんところで色々冒険しとるねぇ」

「冒険っちゅうかの、雄二のだな・・・う~ん、やっぱやめとくわ」

「何々??気になるやんか、教えれよ!」

「そのうちわかる事やんけ、気にするな」 そんな会話を弘樹としていると、男たちは廃屋の中へ入って行った。

17: 20xx/ミステリ-
弘樹に促され、ゆっくりと廃屋へ近づいていく、物音を立てないように廃屋の裏手に まわった。

裏手にまわると、廃屋の中から声が聞こえてくる。 日本語ではない言葉で大勢の男たちが怒号のような声を上げ騒がしい。

「トラ、こっちに窓がある」

先に進んだ弘樹が手招きしている。 近づくと、煤けたガラス越しに中の様子が少しだけ見える。 さっき見かけた老人がいる。

18: 20xx/ミステリ-
部屋の中央へ向き、拳を振り上げ何か言っている。

「くそ、弘樹、肝心な所が見えん・・・」

「うーん、何しとるんやろか・・・もうちょっと中の様子が見える場所探すけん、トラはここにおってくれ」 そう言うと、弘樹は身をかがめ廃屋の別の窓を探しに進んだ。

時折、廃屋の中から大きな声がドッと上がるたび飛び上がるほどびびった。

しばらく覗いていると「あっ!」と弘樹の声が聞こえた。

19: 20xx/ミステリ-
一瞬、廃屋の中が静かになったが気づかれなかったのか、またざわざわと騒ぎ出した。

俺は声がした弘樹の方へ、ゆっくりと進んでった。 弘樹は尻餅をつきガクガク震えており、涙を流していた。

「弘樹、どうしたんか?大丈夫か?」 と尋ねると、弘樹はぶんぶんと首を横に振り、声を押しながら泣いている。

20: 20xx/ミステリ-
震える弘樹を抑え、廃屋を覗いてみる。

先ほどと同じ煤けたガラス窓があり、中を覗いてみると何かを取り囲むように 男たちが座っていた。

どの男たちも部屋の中央を見て騒いでいる。

ゲラゲラ笑っているもののいれば、怒鳴り散らすように怒号を上げているものもいる。

不気味な光景に鳥肌がぶわっと立った。

21: 20xx/ミステリ-
男たちの視線の先には、丸く囲まれた柵がありその中から、羽毛のようなものが舞い上がっている。

柵の中がよく見えなかったので、足元にあった切り株に乗り背伸びをしてみると、

そこには雄二がいた。

衣服は脱がされ、口と両腕両足を縛られてた。

木の杭のようなものにくくられており、身動きが出来ないようになっていて雄二の周りには鶏の ようだが、鶏よりはるかに大きな鳥が棒れていた。

よく見ると大きな鳥は脚に短い刃物が縛ってあり、雄二は失神していた。

22: 20xx/ミステリ-
あまりのショックと恐怖で身動きが取れず、ガタガタ震えてると、正気を取り戻したかのように 弘樹が俺の手をぐっと引っ張った。

「逃げよう」

弘樹に促され、震える身体を奮い立たせその場から離れた。 自転車を隠してある場所まで戻り、少しでも早くこの場を去ろうと俺たちは走った。

途中、例の集落を通ったが、皆廃屋へ行っているのかもぬけの殻だった。 地元まではどんなに飛ばしても一時間近くかかるが、田舎のため駐在所もなく、俺たちは 自転車を走らせた。

23: 20xx/ミステリ-
やっとの思いで地元へ帰り、俺たちは見てきたことを泣きながら親に話した。

母親は「あんた達あそこに行ったんか!?」 と涙を流しながら怒鳴った。 父が警察へ通報し、少しすると数台のパトカーが家の前を走っていく。

その中の一台に雄二の母親が乗っているのが見えた。

通り過ぎる瞬間、雄二の母親は俺と弘樹をじっと睨み付けていた。 氷のような冷たい眼で。

目の前を通り過ぎても振り返り睨み続けていた。

その眼はあの集落で見た、目つきと同じようだった。

24: 20xx/ミステリ-
弘樹を父親の車で送り「また明日な」と声を掛けると少しだけ笑って見せた。

そして、父親が俺に言った。

「トラ、お前はまだ子供で難しい事はわからんと思うが聞いてくれ」

俺は黙って頷いた。

「今日、お前たちが行った場所はな、日本であって日本じゃねーんだ。道路も舗装されとらん 電柱もたってねぇ。住んどるもんみたか?

みんなまともな格好はしとらんかったやろ? そんな土地に頑なにいつまでも住んじょる。そして”こっち側”の人間を遠ざけとるんや

あの地区はわしらとは全く違う文化や風習があるんよ。

あの地区の連中からするとわしらは敵に 見えるようや。わしらはいつだって”こっち側”へ迎え入れる準備はしとる。あの地区からこっち側”へ 来て普通に生活しとるもんもたくさんおるよ。

お前の友達の雄二んとこもそうや。ただ、中には出ていったもんは裏切り者なんて捻くれた感情を 持つものもあそこにはおる。 きっと、雄二は小さい頃から遊んでおった場所やけん、安心して遊んでたつもりなんやろうけど、一部の 捻くれたもんに眼をつけられてしもうたんやろうな。

んで今回、雄二が酷い目にあったのは、お前たちのせいだと雄二の母ちゃんは言いよる。 お前たちが遊んでやらんから、余所者扱いするからあそこへ行ってしまった思いこんどるんよ。 まぁ、トラも弘樹も気にせんでもいい事や。ただ、子供だけであの土地へ行くことはもう許さんぞ」

それだけ言うと父親は、横になり寝てしまった。

25: 20xx/ミステリ-
翌日、弘樹と何時もの公園で待ち合わせた。 昨日のことはお互い何も話さずなんとなく 一日公園にいた。

やがて夏休みが終わり新学期になり、雄二が転校した事を知った。 先生に行き先を聞いたが、家庭の事情だからと教えてもらえなかった。

26: 20xx/ミステリ-
そうして、いつの間にか10年の時が立ち大人になった俺たちはあの土地へ行って見た。

そこには、あの朽ち果てた集落はなく、県道が走り、廃屋のあった山にはトンネルが通り町へ 出る主要道路として使われていた。

あの集落の住人達は、一体何処へいったのだろう。

27: 20xx/ミステリ-
あの日見た荒んだ目は、今もどこかで”こっち側”を睨み付けているのだろうか・・・・

長文駄文、失礼しました。 読んで頂き、ありがとうございました。















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ライター及び編集:mana

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