世界のニュースまとめ（ザ・ミステリー体験）

1: ﾐｽﾃﾘ-20xx master: 10代女性の若い命がこの事件では失われています。犯人の目的はお金であり人命ではなかったはずですがどういったいきさつで彼女の命は奪われてしまったのでしょう。

※犯人
宮川豊（当時38歳）

※罪状
誘拐札人及び4体遺棄

※事件発生場所
山梨県甲府市

1: ﾐｽﾃﾘ-20xx master: 事件発生

1993年8月10日、午後5時40分過ぎに事件は発生する

甲府信用金庫の新人女子社員は業務命令で新聞社の取材を受ける為に、待ち合わせ場所の公園へタクシーで向かった。

翌日になり午前8時すぎ、一本の電話が甲府信用金庫へ入る

「女子職員を預かっている。11時までに4500万円を用意しろ」犯人からの誘拐通知と身代金の要求だった

すぐさま信金側は警察へと通報、捜査本部が立ちあげられ聞きこみが開始する。犯人と2回目のやり取りが終わり信金側は午後4時に指定された喫茶店へ身代金を持参し向かったが犯人の姿はない。

現場にいった支店長に喫茶店から呼び出しがあり、それは犯人からの電話だった。

「中央自動車道近くのガソリンスタンドにこい」

支店長は身代金を持ってガソリンスタンドへ向かうとここでも電話が入る

「5分以内に中央自動車道の上り線104キロ地点へ金を投げ捨てろ」

この情報を支店長は警察に伝えると、周辺の警備などに時間がかかってしまい最終的に目的地に着いたのは指定された時間から1時間近く経過したあとだった。

この受け渡し失敗によって犯人からの連絡は途絶えてしまう。

1: ﾐｽﾃﾘ-20xx master: 8月17日

静岡県の富士川で19歳の女子職員の遺体が発見される。警察は脅迫電話などの録音を公開し声紋分析が行われる。

8月24日

自動車のセールスマンであった宮川豊が自首をする。彼の心境は公開捜査が始まり逃げられるとは思わなかったと言っている。

宮川豊の人物像

宮川の実家は資産家であり、宮川自身も妻と子供2人に恵まれており周りからの人望もあるという傍から見れば幸せな家庭像だった。だが、宮川には愛人がおり女ののめり込んでいった結果、7000万の借金が出来た。宮川はとうてい返しきれない借金返済の為にこの誘拐事件を思いついたと言っている。

そのターゲットとなったのが信金の新人女子社員であり、新聞社とウソをついて取材を申し込んだ。女子社員は8月10日の時点で頃されており富士川へ投げ捨てられている。

1: ﾐｽﾃﾘ-20xx master: 判決

1995年3月9日

甲府地裁は「冷酷無比な犯行であり社会に与えた影響は大きい」として無期懲役を言い渡す。検察側は4刑を求刑しておりこの判決に対して控訴したが棄却され1996年5月に無期懲役が確定した。

考察

全ての行動が思いつきによるものでターゲットとされた女子社員もたまたま信金で見かけたからの犯行となっている。身代金の金額から逃走経路のことについても宮川のその場での判断で、全く計画性というものはなかった。また、公開捜査にまで発展した段階で絶対に捕まると思い自首するというありさまだった。

わずか19歳でこの世を去ってしまった女子社員は相当な無念さが残っただろうし、思いつきの犯行で判決内容が無期懲役で確定というものも残された家族にとっては辛い出来事だったに違いない。