1: 2017/4/01 00:02 master-
俺が前の仕事を半年で辞めた理由を話そうじゃないか
大学でて新卒として入社したんだ。 隣県だったけど給料も結構高い、 アパートで一人暮らしになるけど会社指定の アパートなら部屋代の一部は会社が負担してくれる、 とかなりの高待遇だった
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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もちろん応募者多かっただろうけど、奇跡的に潜り抜けて入社できた。
アパートはまあ新しくもなければ古くもない1Kだけど安く住めるからそこにした。
ただ駐車スペースが少なくて開いてなかったから、 免許とって車ほしーっていってた弟に車譲って自転車通勤にした
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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引越しも終わり(結構入社日ギリギリだった)、
無事に社会人生活がスタートしてから2週間くらいたった頃かな。
やっと落ち着いてきたから近くに何があるか、探索しようと、休日俺は自転車に跨った。 出てすぐのところにちょっと広い道路(片側1車線だけどね)があって、そこを左折した。
その道路をA道路としようか。 左折すると南に向かうことになるんだ。
会社もそっち方向にあるんだ。 で、今日は会社がある十字路を越えて更に先に行った。 読書好きな俺にとっては書店を発見できたのは嬉しかった。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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まあ、自転車の移動範囲からしてこれ以上は
南下したくないな、と思って、近くの十字路で右折した。
狭い道で興味を引くものがなかったから、戻ろうと思ってもう一回右折した。
ここで、ちょっと記憶が曖昧っていうか、怪しいんだ。
気付いたら道路Aに出る十字路だった。問題は、東側から道路Aに出たってことだ
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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ちょっと俺の動きを頭の中でいいからトレースしてみてくれ
南に進んでる状態から 右折、右折だ 斜めって居ようが 西から道路Aに出なければおかしい
なんかもう気持ち悪かったからその日は即帰宅。 次の休みにも同じルートを通ってみたけど、 いつの間にか東に渡ってるなんてことはなかった。 当然なんだが。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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次に嫌なことがあったのは2ヶ月目くらいか。
会社は4階まである小さなビルの3階にあった。
1階はエントランスと駐車スペースのみ、
2階は別の会社が入ってて4階はその別の会社の倉庫だった。
そのビルの狭い道路を挟んで対面に2階建ての小さな建物があって、 そこがうちの会社の倉庫だった。 元々は、また別のところがオフィスに使ってたらしくて、 そこをそのまま倉庫として使ってた。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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2階への階段は妙に急で、上にはまず使われないであろう、
いつか廃棄されるのを待つだけのガラクタみたいなのが置いてあった。
何でこんなのを2階に、と思ったけど、 どうもその2階には先輩たちもあまり行きたくなかったからなんだろうなと。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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その倉庫、最初に案内されて一回入ったときにもう、
「うわ、ここ居たくない! 出たい!」
って思ったんだよね。なぜかね。
そこに、ちょっとしたものを取りにいくことになった。 残業しててもう外は暗かったから正直嫌だったけどまあ、嫌ともいえないから行ったよ。
もうね、ホント嫌なんだよね。
元々オフィスだったから、給湯所とかトイレとかそのまま残ってんだよね。 で、真っ暗な中携帯のライトで視界を確保しながら電気をつけて、 お目当てのものを見つけて、もうさっさと戻ろうと思って電気を消した。
ドアに向かおうとしたとき、 バタン! と近くに立てかけてあった平たい段ボール箱が急に倒れた。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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立てかけて安定していた箱が逆方向にひっくり返るなんてのは
普通じゃないと思って、もうそれはそのままにして逃げ帰った。
後で聞いたら、先輩も誰も居ないはずの2階から、ぎし…ぎし… て感じで何かがゆっくり動く音を聞いたとか、 隅の方からことっことっと音がしたりとか気持ち悪くて 夜はあまり行かないようにしてたらしい。
それ以来、倉庫には日中、2人以上で行くことにした。 日中でもどうしようもなく気持ち悪かったけど。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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で、入社から3ヶ月くらい経った頃かな。
先輩3人と俺の4人が残ってちょっと急ぎの仕事を進めてた。 といっても、同じ作業をしてたのは俺と先輩1人で、 後の2人はそれぞれ別のことしてたけど。
一緒の作業してた先輩が「終わったー」って言って、 俺もちょうど区切りがついて、 他の先輩2人もきりがいいみたいだからじゃあ帰ろうか、って話になった。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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で、まあ…会社のルールとして、
「列の最後の一人は、帰る前にその列のデスクをチェックする」
ってのがあった。
あれだ、PCの電源をちゃんと切ってあるか、みたいなのをチェックするんだよね。 ただ俺は性格上、全部の列をチェックしないと落ち着かなくて、 一つ向こうの列のデスクをざっと見た。
まあ、異常なし。 で、その向こうの列が一番奥の列なんだけど…
その列だけ、ちょっと高めのパーティションで仕切られてて、外から見えないんだよね。 ちょっと重要なデータとかを扱ってて、 来客の時とかにも見られないようにするためらしい。 デスクの後ろには書類棚が並んでる。
そこを覗くと、一番向こうのデスクで先輩がまだごそごそやってたんだ。 椅子に座って作業してたみたいだけど、 デカいタワー型PCが置いてあって顔は見えなかった。
じゃあこの列は先輩に任せよう、と思ってオフィスのドアに向かった。
先輩は3人、そこに居た。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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その頃からかな。
体重が妙に減り始めて、
元々結構細身だったんだけどズボンもベルトもどんどんゆるくなっていって、
ま高い給料に調子に乗って外食したり、いろいろ買い込んで食べたり、
むしろ太りそうな生活をしていたのにね。
後これは実家に帰ってから「あれ、そういえば」って思ったんだけど、 アパートで、あの、どの家にもいるはずの黒いヤツをまったく見なかったなって
- 1: 2017/4/01 00:02 master
- 更に言うと、仕事から帰ってきて部屋に入った時、 すっごい違和感を感じるようになった。 週2、3回くらいかな、 「あれ…俺のへやこんな雰囲気だっけ?」 「物の配置とかはまったく、間違いなく俺の部屋なんだけど」 「あれー?」 って言うなんとも気持ち悪い感じ。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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退社する2ヶ月くらい前から。
実家からやったら電話が来るようになった。
「ちょっと、家に戻ってきてくれない?」 「長男なんだし」 「なんかもう不安でさぁ」 なんてことを毎回毎回言ってくるんだこれが。
ほんと急に言い出すようになった。 元々痩せてたのに更に激痩せてきてた俺も体調が不安になってきてて、 上司になんとなく退社するかも、みたいに匂わせてみた。 「そうかぁ…そうだな…」 みたいな反応で引き止められる風もなかった。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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結局、退社願いを出して、妙にすんなり通って、
まあ規則で「退社1ヶ月前に提出」だったからそこから1ヶ月、ほんとに気持ち悪かった。
物陰とか、何かの隙間とかから、ふいに視線みたいなのを感じる気がして、 え? 何か居た? みたいな毎日。
先輩からは「何最近キョロキョロしてんの」みたいに突っ込まれた。
- 1: 2017/4/01 00:02 master
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で…退社日を迎えて、送別会なんてやってもらって、
荷物はほぼ全部実家に送ってあったから、呼び出していた弟の車に乗って即実家戻り。
で、まあ、会社の前を通り過ぎたんだけど、その時の弟の 「何か今のところ気持ち悪かったな」 って言葉が俺にとって一番気持ち悪かった。
俺が居た会社がそこだとは弟は知らないんだがね。
とりあえず以上。
もうあの一帯には近づきたくないでござる…
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