bandicam 2018-08-21 16-57-03-633

1: 2017/4/01 00:02 master
20年近く前、福岡の母方の田舎に帰った時の話。

母ちゃんの毎年恒例のお盆参りで俺は母ちゃんと妹と3人で (親父は航海士で夏は南半球で過ごしてた)1週間位福岡の 母ちゃんの実家である爺ちゃんの家に遊びにいった。
1: 2017/4/01 00:02 master
横浜生まれの俺は福岡のうだるような暑さとむせ返るような 緑の匂いが大好きで、遊びに行くたび2歳上の従兄弟と虫取りだ、 釣りだ、川で泳ぎだ、とちょこまか遊びまわってた。

ある日の午後、従兄弟が良いもの見せに連れてってやるといい、 爺ちゃんちから暫く歩いた山の中腹にある寂れた神社に連れてかれた。

木が鬱蒼と生い茂ったその神社の裏手には古い井戸と3-4件の廃墟 になった民家があった。民家へ続く道はしめ縄?で閉ざされたが、 従兄弟は構わずしめ縄を跨いで進み俺もそれについていった。 周辺はまだ昼過ぎなのに薄暗く、空気はひんやりして涼しかった。

民家はボロボロで荒れ放題。ガラスは割れまくりで雨戸は壊され 正直言って内心気味が悪かった。
1: 2017/4/01 00:02 master
従兄弟は俺を引張りその内の一軒の軒下に通風孔をくぐって入り込んだ。 そして真っ暗な軒下へと俺を引っ張り込み、持ってきた蛍光灯付き の懐中電灯付け、その灯りを頼りに奥へ奥へと這っていった。

暫く進んだ軒下には週刊誌やいかがわしいマンガが山積してあった。

従兄弟の言う良いものとはそれだった。それから従兄弟と俺は時間を 忘れてマンガを読みふけった。(W 気がつくと軒下から見える景色は大分暗くなってた。と、俺達が 居る家の周りを歩いている人の気配がする。


従兄弟が「誰かおる」 と俺に耳打した、そして蛍光灯を消すと軒下は真っ暗になった。 と、潜り込んだ通風孔から見える外の景色に、確かに家の周りを 歩いてる人の足が見えた。

よく見ると裸足の足がびっこを引きながら 家の周りを歩いてるのが見えた。

そしてその脇にギラギラひかるものが 見えた。

刀のようだった。 従兄弟はヤバい!みたいな顔を見せて俺に「逃げよう」と呟いた。
1: 2017/4/01 00:02 master
軒下には出入り口になる通風孔が幾つかあって足は家の周りを 左回りにグルグル廻ってた。 「(足が)通り過ぎたあと、あそこから走って逃げよう」と言う従兄弟の 提案通り俺達が入ってきた通風孔に近づいた。

そして息を潜め、足が 通り過ぎるのを待った。足が通りすぎて暫くし先ず従兄弟が出て、 俺も這い出ようとした。慌てて出ようとした俺は両腕と頭を通風孔に 差し込んだせいで体がつかえてもたついた。

足の主に捕まったら 頃されるかもと思い心臓バクバクでつかえた体をあれこれ動かし、 せまい通風孔からやっとの事で這い出た。 と、後ろに人の気配を感じ振り向くと、今自分が這い出たばかりの 通風孔から白目で俺を睨む顔が見えた。

足の主は俺達が軒下に居る事に 気付き、違う通風孔から俺達を追って這ってきたのだった。 白目の主はちょん髷を解いた侍だった(のように見えた)。

口は開け放しこちらを睨む白目からは幾筋にも知を流していた。

その目に睨みつけられた俺は体がすくみ、身動きできずにいると、 白目の侍は頭と手をにゅうっと出し出てこようとした。

途端、「早く!」と従兄弟が叫び、俺の手を掴んで、文字通り脱兎の ごとく駆け出した。
1: 2017/4/01 00:02 master
暫く「ズっズっ」とびっこを引く音をを後ろに聞きながら、鬱蒼と した薄暗い山道を足の速い従兄弟に手を引かれながら駆け下りた。 途中1度大きく転んで、従兄弟はアゴ、俺はひざから出血したのを 覚えてる。

従兄弟はもう一方の手に掴んでたいかがわしい本をぶちまけたが 何冊かだけ持ち直しまた俺の手を掴んで駆け出した。 ほうほうの体で山を降り、爺ちゃんちまで逃げ帰ると、従兄弟は 縁側から大声で居間で相撲を見ていた爺ちゃんを呼んだ。

事情を聞いた爺ちゃんは途中で大体察したのか、「おい婆ちゃん、 酒と塩を持ってこい。こいつがオラガン?さんに見付かったぞ」 と婆ちゃんに向かって叫んだ。

台所で料理をしてた婆ちゃんは慌てて一升瓶と塩の入った甕を持って きた。

そして爺ちゃんは従兄弟にバリカンを家からとって来るように 伝えると、俺に服を脱ぐように言った。
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言われた通りすっぽんぽんになった俺は裸のまま従兄弟が持って来た バリカンでボウズにされた。そして日本酒を口に含むとぷはぁーっと 俺の顔に吐きかけ手ぬぐいでごしごしとぬぐった。 そして水を汲んできて頭からかぶせるとごしごしと婆ちゃんに全身 拭かれて、塩を全身にぱっぱとふられた。

婆ちゃんは俺の着ていた服と髪の毛を、従兄弟が持ち帰ったいかがわしい本 と一緒に焼却炉で燃やすと家の中に入ってった。

「よし、これでよか。母ちゃんは○子(妹)を連れて福岡(市)まで 出ていっちょるからお前は今日はもう寝れ」といわれた。

怖いと言うよりも、大変な事をしてしまった?とか母ちゃんに怒られる のかな?と頭の中がグルグルしてた俺は言われるがままに婆ちゃんの 敷いた布団に入って寝た。

よく朝早く起こされると予定を切上げ母ちゃんは俺と妹を連れて横浜の 家に帰った。俺は神社での出来事をいつ聞かれるかとビクビクしてた。
母ちゃんは事情を知っているようだったが結局俺には何も教えてくれなかった。
1: 2017/4/01 00:02 master
それから数日の間、夏休みが終る頃位まで?耳鳴りが続いたが、 体調には別に異常は無かった。夏休みが終る頃には耳鳴りもやんだ。

そして新学期が始まりボウズになった俺はクラスメイトに笑われた。

以上、あまり怖くないし(俺自身がそんなに怖くなかったし)、落ちも無い けど覚えてる限り本当の話です。方言や名称は適当ですが。

以前この板で見た某話(めくらの女の人が廃墟から首を出して云々)に そっくりなので自分でも驚いてます。

あとこの話は俺の体験ネタとしてよく人にも話して聞かせるので 知り合いには俺が特定されちゃうかも。それはやだなあ。

(W 勿論翌年も福岡へ行ったが、以来その神社へは言ってない。 あのいかがわしい本はまだそのままかも。 長文初なんで読みづらくてスマソ。



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