世界のニュースまとめ（ザ・ミステリー体験）

2: 2017/04/01 00:02: こんにちは管理人です。

みなさんは妖怪に出会ったことはありますか？妖怪こそないにしろ、普段の日常生活の中で、時折不気味な気配や、闇に潜む怖さなど少しでも感じた方結構多いのではないでしょうか。

今回お届けする妖怪は朝廷を脅かした最強の鬼と言われた「酒呑童子」についてのお話を見ていきたいと思います。

それでは不思議な世界をお楽しみ下さい。

1: 20xx/ﾐｽﾃﾘｰ master: 最強とまで言われた妖怪「酒呑童子」は、丹波の国（現在の京都府）大江山一帯を根城に茨木童子をはじめ、諸々の最強な鬼たちを従え、平安の都を騒がせたという、妖怪史上最強とも謳われその名を轟かせた鬼である。

時は、平安時代。

「酒呑童子」とその最強な鬼たちは都から女をかっさらい、人をアヤメ、金銀財宝を奪い取るなど、さんざんな悪行を行いその限りを尽くしていた。

この、悪業にほとほと頭を悩ませた朝廷は、源　頼光（当時の妖怪退治をしていたという）とその部下である四天王に「酒呑童子」の討伐を命じたのである。

この、討伐で山伏に変装した、頼光一行は、途中、熊野の神の化身である老人「神便鬼毒酒」という鬼を封じる力のある酒を与えられる。

その酒を手にした頼光は、「酒呑童子」へ土産と偽りその輩たちの住まうアジトへ潜入したのである。

見事、怪しまれる事無く「酒呑童子」のアジトへと潜り込み、頼光が持ち込んだ『毒酒』をたらふく飲み干し酔いつぶれた「酒呑童子」は奥の間で眠り始める。

この時を待ち構えていた、頼光たち一行は山伏の装束を脱ぎ捨て、甲冑を纏い眠る「酒呑童子」へと斬りかかった。見事「酒呑童子」の首を一刀両断に切り落とすが、そこは、最強と云われた鬼。首だけになっても頼光の兜に食らいついてゆく。

それでもやはり、熊野の神の化身より頂けし「神便毒酒」の効力はすごくついには、「酒呑童子」も尽き果てたという。

この時、「酒呑童子」と共に討伐された「茨木童子」は頼光四天王の一人、「渡辺　綱」と羅生門や一条戻り橋で戦った鬼としてでも有名である。

「酒呑童子」に纏わる話は他にもあり、室町時代以降の物語集『御伽草子』などで広く民衆へ広まり親しまれ、能や歌舞伎、浄瑠璃といった様々な分野で大活躍したのである。

それでは、『御伽草子』の中で描かれた「酒呑童子」に纏わる少し変わった話を見てみよう。

この話に伝わる「酒呑童子」の出身地が越後の国（現在の新潟県）であるという。元の名を「外道丸」といい、越後のある寺で稚児をしていた「外道丸」は人並み外れた美形であり、数多くの女性を虜にしたという。

しかし、「外道丸」はこれらの誘いを全て断り女たちから送られた、恋文を次々と焼き捨てていた、するとその煙が「外道丸」の身体にまとわり身体を取り囲み「外道丸」の姿を鬼へと変えてしまったという。

女達の怨念がそうさせたのか、「外道丸」中に潜む闇の本性が目覚めたのか。これもまた、諸説諸々あるようだが、「酒呑童子」が最強であった妖怪として現代にも伝わっているのは間違えないであろう。

京都府、大江山山中には今も「酒呑童子」がアジトとしていた「鬼の洞窟」があるという。そして、頼光と四天王が「酒呑童子」に立ち向かう場面が描かれた錦絵も国立国会図書館に納められている。

さて、次回はどんな妖怪の話を見てみようか。それでは、次回をお楽しみに。