bandicam 2017-05-07 09-28-08-851



愛情にも色々と種類がありますが、本質的には同じです。

恋人にしても親子にしても、そして他人への愛情もあります。

今回お届けするお話は、ある一人暮らしのおばあちゃんが亡くなった後も一人の少年を見守る愛情にあふれた奇跡の出来事です。

それでは不思議な世界をお楽しみ下さい。
1000: 20xx ザ・ミステリー体験
小学校の頃、両親は共働きでカギッコだった俺は学校から帰るといつも近所のおばあちゃんちで 過ごしていた。

親戚ではないが、一人暮らしのばちゃんは俺にいつも良くしてくれていたのを覚えている。 「ばーちゃんこれ見てや!新しいバイクやで」 当時、俺は仮面ライダーが大好きで、人形やら本を持ち込んではばちゃん相手に語っていた。


ばあちゃん、「ひろ君は本当にバイクが好きなんやねぇ」



「俺も、大きくなったら仮面ライダーみたいなバイク乗るんや!」



「あら、素敵ねぇ、そしたらおばーちゃんを後ろに乗せてね」



「ええけど、仮面ライダーのバイクはなぁめちゃめちゃ高いんや。家の父ちゃんも買えんとったから 俺がバイクを買ったときは、ばあちゃんもうおらんかもしれんな~」
と子供であったといえ、酷い事を言ってしまったと後悔している。





すると、ばちゃんは優しく俺にこう言ってきた。
「じゃあ、ひろ君が早くバイク買えるように、貯金箱をあげる。この貯金箱にお金ためて、ばちゃんも 一緒に乗りたいから貯めるの手伝ってあげる」
そう言うと、ばあちゃんは、戸棚から古くさい干支の『丑』と書かれた、牛の形をした貯金箱を持って来た。



それから、俺はばちゃんと二人で少しづつ小銭を貯めることにした それから暫くして、ばちゃんは息子夫婦と一緒に暮らすことになりこの町から引っ越して行ってしまった。

ばちゃんから貰った牛の貯金箱に貯めたお金も、子供だった俺はすぐに使ってしまい、いつしかばあちゃんの存在すら 次第にわすれていってしまった。



それから何年かして、母伝いに、老人ホームでばあちゃんが亡くなったのを聞いた。 俺は、子供のころの記憶とともにばあちゃんがしてくれたことなど忘れ、ばあちゃんが亡くなっても" 「ふーん」と思っただけだった。





時が立ち、俺17のとき。


当時俺はいろいろあって高校中退した。
非行に走り悪い先輩たちとつるんで不良になり、高校生活はめちゃくちゃだった そして俺はひょんなことから、先輩のバイクを預かる事になったのだが、日頃からむしゃくしゃしていた俺は 先輩のバイクを散々乗り回し、転倒、挙句の果てにそのバイクはボコボコになった。

俺自身は軽い怪我で済んだけど。



そのバイクの持ち主の先輩は地元でも有名な恐ろしい先輩だった、俺は真っ青になりながら、地元からとんずらしようかと 本気で考えた。


バイクの修理代を計算しても数十万もかかる、俺は親の財布や弟のへそくりまで持ち出して、金をかき集め、明日は友人の家にも 金を借りにいこうなどと考え、眠りについたよる。


その夜、夢にばちゃんが出てきた。

「あれがあるがいね。あれ使いまっし」 と俺に言うのだ。


俺は、あれというのが『丑』の貯金箱だとすぐにわかったが、あれは当の昔使い切って金はない。 「あれは、昔全部使ったんだ」 と言っても、ばあちゃんは、ニコニコと笑っているだけ そんな夢を見た。




俺は明け方に目を覚ますと、夢の内容が気になりばちゃんから貰った牛の貯金箱を探した。 何故か俺は10年近く前の貯金箱の在りかをすぐに見つける事が出来た。 自分で片付けた記憶なんて無いのに・・・



迷うことなく倉庫の棚の2段目の段ボールの奥深くから貯金箱を探すことが出来たのだ。 取り出して見て驚いた・・・貯金箱が重いのだ。
お金を入れる口から見えるほど、ギッシリとお金が詰まっていた。



確かに、俺はこの貯金箱のお金は使った記憶がある。 そして、この貯金箱の事は、俺とばあちゃんしか知らないのに・・・・





俺は、貯金箱の底の蓋を外して中を数えると、たった4万円分だった。




「へへ・・足りねーじゃん・・全然・・・」
夢にまで出てきて勧めたくせに全然足りなくて、そんなオチに笑いながら泣いた。




すごく胸がいっぱいになり、その足で先輩の家に向かい土下座しにいき、ボコボコにされ病院行き。 みんなにお金を返し、働いて修理費を返すことにした。



入院中、母にこの話をした。


「・・・・・でさ、4万しかねーの。全然たりなくてさぁ、マジ受けたわ・・」



俺は照れ臭さもあり、ばあちゃんが出てきてくれた事に感動劇にするのが気恥ずかしくて そう話したんだ。



「足りたじゃない・・充分・・足りたのよ」


俺の話を聞いた母は、言葉につまりながら涙して言った。




俺は、母のその言葉の意味に、またじわっと胸が熱くなり涙した。




ありがとうよ。ばあちゃん。



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